恐るべし!睡眠時無呼吸症候群とは

2022年11月2日(水)20時30分 ココカラネクスト

取り返しがつかないミス

 睡眠時無呼吸症候群についてはみなさんもよくご存知と思います。睡眠中に一時的に呼吸が止まって体内が無酸素状態になって、熟睡できずに睡眠不足になる。寝ているようで実は寝ていない(良眠していない)と表現すると分かり易いかも知れません。大きないびきをかき、突然止まることが特徴ともいわれています。そうなると起きている時の活動に悪影響を及ぼしてしまうことは容易に想像が付きます。昼間にも拘らずに激しい眠気に見舞われたり、倦怠感や頭痛などの症状も表れます。(※1)

​以前自宅近くにある総合病院の市民公開講座で、演者の先生がこんなことを言っていました。

「スペースシャトルが爆発した事故は睡眠時無呼吸症候群が原因だったと言われています。」と。(※2)

私はこの唐突な発言を聴き、どんな人為的ミスを引き起こしたのだろう?と単純に思いました。アメリカの国家プロジェクトに係るスタッフたちですから、各セクションのエキスパートが揃っていたでしょう。入念な準備の元、打ち上げ当日を迎えていたはずです。なのにこの重大事故が起きたわけで、人為的ミスならそれは一体何だったのか?興味が湧いたので質問してみました。

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結局、きっと全く起こるはずのないミスの元凶を追求した結果、睡眠時無呼吸症候群に行き着いたのだろうと自分を納得させました。

あの事故は1986年1月28日、今からちょうど35年前の今ごろに起きました。私はたまたまCNNテレビの生放送を観ていました。番組が終了する寸前に流れるテロップと、胴体(オービター)と固体ロケット・ブースターの間から火が噴いて爆発した様子が重なって番組が終わるのを見届けました。「あれ!?今爆発したよなぁ!? スペースシャトルの打ち上げが失敗した・・・。」と呆然としたのをよく憶えています。

この特別な場面以外でも、交通事故を始めとした私たちの身の周りでも痛ましい出来事が起こっています。睡眠時無呼吸症候群は間接的な取り返しがつかないミスの誘因なのです。

新型コロナワクチンの接種に優先順位を付ける準備が進められています。その案には慢性の呼吸器の病気,心臓病,腎臓病,肝臓病などの他に睡眠時無呼吸症候群の病気や状態の方で、通院/入院している方とあります。(※3)このことからも分かる通り、睡眠時無呼吸症候群はたいへん重要視すべき疾患だと認識できます。

ダメージを受けた部位や異常な生理的現象によって、からだに必要な酸素が体内に取り込めなくなる。

今コロナ禍の下、血液にどれくらいの酸素が含まれているかが話題になっています。その値は肺の状態を知る手掛かりになるだけでなく、睡眠時無呼吸症候群の早期発見にもつながる指標になるのかも知れません。

【出典】
(※1)健検公式テキスト 増補改訂版 不眠の陰に潜む病気
(※2)武蔵野徳洲会病院 公開医療講座 「睡眠時無呼吸症候群について」拝聴内容より
(※3)令和3年1月18日 厚生労働省「新型コロナワクチン優先接種についての検討(案)」

[文:健康わくわくサイト 人生100年時代に役立つトレヴィアをお届けします]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸

幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 〜 免疫検査を通しての患者様への想い 〜 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
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