あれ? 日本って「休み」が意外と多くない?
2022年11月2日(水)15時48分 キャリコネニュース
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「働きすぎ」「休みにくい」などと言われがちな日本。ですが、最近は有給の取得日数が増えてきたうえ祝日も多い。そのため、以前のイメージよりも休める感じになってきているのではないでしょうか。(文:はっしー)
向上しつつある有給取得率
「仕事を休みにくい」という話題で、よく持ち出されるデータが、有給取得率です。
大手旅行会社エクスペディアの調査によると、日本の有給取得率は例年、50%前後で推移。2021年には6年ぶりに60%(年間12日取得)になりましたが、調査対象の主要16地域中、「ワースト3位」となっています。
たとえばドイツ、イギリス、フランスなどの西欧諸国を見ると、有給支給日数が25日・0日、取得日数が21日・8日で取得率は83%・3%で、これと比べてしまうと大きな差があります。・・
しかし、実際に取得した「日数」を見ると日本は12日で、16地域中7位と真ん中ぐらいの立ち位置をキープ。続くタイ、メキシコ、シンガポール、韓国、オーストラリア、ニュージーランドはいずれも10日で、ワーストのアメリカは8日しかありませんでした。
祝日は多め
そこに加えて、いわゆる「祝日」の数が、日本は多めになっています。
さっきの国々2022年で比べてみると、ドイツ(ベルリン)は土日にかぶらない実質祝日が7日。フランスも7日。イギリス(イングランド)は9日。これに対して、日本は実質祝日が15日ありました。
有給休暇と(実質)祝日を単純に足すと、ドイツで35日、フランスで32日、イギリスで30日、日本は27日となります。確かに西欧諸国と比べると少ないですが、とんでもなく見劣りするレベルでもありません。
さきほどの国々の中で(実質)祝日が特に多かったのはタイで、19日ありました。有給10日を加えると合計29日です。しかし、アメリカは有給8日に(実質)祝日11日で合計19日。筆者のいるニュージーランドは有給10日、実質祝日11日で合計21日でした。
ニュージーランドで働いていたとき、日本のTwitterタイムラインを眺めていると「今週末は3連休だ!」「お盆は10連休にするぞ!」などというつぶやきがしょっちゅう出てくるので、「日本は休みが多くてうらやましいな」と感じたものです。
実際、日本でも有給20日を全消化できたとすれば、土日以外の休みが年間35日程度と、ドイツやフランスにも負けないレベルになります。ただ休みがあっても、長時間労働で疲れ切って休みに何もできないぐらいヘトヘトになっていたら、バカンスどころではありません。名実ともに「ちゃんと働いて、ちゃんと休める国」になるためには、他にも色々と調整が必要かもしれないですね。