広島「ウサギの島」に異変 観光客の迷惑行為で崩れる生態系

2019年11月4日(月)6時0分 Jタウンネット

[みみよりライブ 5up−広島ホームテレビ]2019年10月22日放送「5up!NEWS」のコーナーでは、「ウサギの島」として知られる大久野島について紹介していました。


沢山のウサギが生息することで人気の観光地となっている大久野島。しかし今、ウサギを取り巻く環境が変わり、様々な問題が起きているということです。


観光客のエサやりで...


たくさんのウサギが生息する大久野島。国内外から多くの観光客が訪れる、人気の観光地です。


2013年頃から、SNSなどで話題となり、観光客が急増。しかし、観光客が増えたことにより、島を取り巻く環境に様々な問題が起きています。


耳がちぎれてケガをしているウサギなど、ケガをしているウサギが島にはたくさんいます。


その一因となっているのが、個体数の増加によるなわばり争いの激化。島を管理している環境省によると、ウサギはなわばり意識が強く、特にオス同士は相性が悪いと死ぬまで喧嘩したり、気性が荒いところもあるということです。


これまで700匹ほどだったウサギは、1000匹に増加しています。


ここまで急速に繁殖した原因は、観光客によるエサやり。


観光客は、ウサギと触れ合うことを楽しみに島を訪れています。しかし、島内ではエサは売られていないため、観光客は自分で持ってきています。


環境省は、エサやりに関して、自然な状態が望ましいとして推奨はしていないものの、禁止にはしていません。


大久野島のホームページを見てみると、お菓子やパンを食べさせないで、という注意書きはあるものの、エサの種類や量に、明確な規定はありません。


エサやりの明確な規定がない大久野島では、観光客がエサを持ってくるものの、多すぎて食べきれないのが現状。


エサが残されることにより、イノシシやカラスといった害獣も増加し、動物の間で病気が蔓延したり、子ウサギが襲われるなど、命の危機もあります。きちんと世話をする人がおらず、島の生態系のバランスは崩れる一方。


環境省も、これまでの方針を変えていく意向を示していますが、解決の糸口はまだ見つかっていません。


ウサギが幸せに暮らせる環境を作ることが課題ですね。


(ライター:tama35)

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