明智光秀はなぜ主を裏切ったのか? NHKの新大河ドラマ「麒麟がくる」、来年1月からスタート
2019年11月6日(水)17時21分 キャリコネニュース
2年近く前から、指折り数えて待ちわびていた大河ドラマがようやく来年1月5日に放送を開始する。そのドラマというのが、戦乱の時代を舞台とした「麒麟がくる」だ。
主人公は明智光秀、演じるは長谷川博己さん。このドラマの初報を知ったときから、ずっと「早く観たい」と大河ファンの友人と話していたのである。
いよいよ放送直前。今から楽しみでならない(もちろん、今年の大河『いだてん』も楽しんで視聴中だ!)。
信長討ち、光秀の動機は?「キリシタンが増えると危惧」「秀吉がそそのかした」
ところで、明智光秀といえば、世間的には主の織田信長を本能寺の変で打ち倒したものの、いわゆる三日天下で終わった人物として知られている。これまでの大河ドラマでも度々登場しては、信長の圧力に屈してみたり、おみくじを引いても引いても凶しか出なかったりなどと、悲運の人として描かれてきた。
そういう人物が、信長を討つことには成功したわけなので、ある種のカタルシスを感じさせてくれるところではある。しかし、なぜ彼は主を討ったのだろうか。その理由については、今も諸説ささやかれ続けている。
先日、5ちゃんねるでは「光秀が信長裏切った一番の説って何なの?」というスレッドが立っていた。このスレッドでは「信長にハゲ呼ばわりされたから」「信長の天下統一がなされればキリシタンが増えると危惧したから」という説や「秀吉のそそのかし」という説などが書き込まれている。
真相は当時の周辺人物でなければ分からない話ではあるが、いろいろと想像をしてみるのも面白いものだ。が、近世ではどちらかといえば、「悪質なたくらみによって主君を葬った奸臣」と評価はさほど多くない。明智光秀こそ"後年になって理解される人物"の代表格なのかも……
新作の光秀はどう描かれる?
ところで気になるのは、主役の明智光秀がどういう立ち位置で活躍するのかという点だ。NHKのPRページを見ると「大河ドラマの原点に戻り、戦国初期の群雄割拠の戦乱のなか、各地の英傑たちが天下を狙って戦う、一大叙事詩」と銘打っている。
その中で、光秀については「前半生に光があてられる」と説明されているので、もしかすると本能寺の変までは描写しないのかもしれない。「え、そんなことある?」と思う人もいるかもしれないが、そういうことは往々にしてあるのが大河ドラマの世界だ。
例を挙げれば、1996年放送の竹中直人主演「秀吉」などは貧しい家の出である豊臣秀吉が天下人になるまでの姿を活き活きと描いた。が、天下統一を成してからの失政の数々については描写されなかった。
歴史ファンにしてみれば「ここで終わり!?」と驚くような最終回だったけど、とにかくそういう搦め手というものを、しばしば大河ドラマは放ってくる。新作の「麒麟がくる」だって、こうした「秀吉」方式を採用するかもしれないのだ。
もっとも「秀吉」では描かれることのなかった秀吉の最期については、2014年放送の大河ドラマ「軍師官兵衛」でしっかりと表現されている。竹中自身が再び秀吉役で登場し、「秀吉」のその後を私たちに見せてくれた。
とにかく、今『麒麟がくる』が楽しみで楽しみで仕方がない。なんだかんだ言って、大河ドラマの華はやっぱり戦乱の時代を舞台にした作品だ!みなさんも是非、1月5日は「麒麟がくる」を楽しもう!