週1の「涙活」でリセット 快眠、免疫力アップの効果も

11月9日(土)16時0分 NEWSポストセブン

“涙”を活用した方が良い理由とは

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 親の介護が心配になる世代には、泣きたくなることが山のようにある。そんな時は、実際に“泣く”ことが、張り詰めた心を癒し、心身ともに元気にするという。


 とはいえ、ストレスをため込み、人前で涙を見せるのが恥ずかしい現代人は、素直に泣けない場合が多い。


 積極的に涙を流すことで健康になる「涙活」を普及すべく、上手に泣くコツを伝授する“なみだ先生”こと感涙療法士の吉田英史さんに聞いた。


◆週1回しっかり泣いて、心身を元気に保つ


 吉田さんが涙の効用に気づいたのは、高校の教師をしていた時だ。よく生徒に悩み相談を持ち掛けられたことがきっかけだという。


「相談をしてくる生徒たちの中で、悩みを話すうちに気持ちが高ぶって怒り出す子は、その後、何度も相談に来る。ところが同じように話をしながら泣き出す子は、その後、立ち直って、ほとんどもう来なくなるのです。彼らを見ていて、泣くことが人を癒すのではないかと思ったのです」(吉田さん・以下同)


 この経験から、泣く効能を人の生活に生かすべく、ストレス研究の第一人者、東邦大学医学部名誉教授の有田秀穂氏のもとを訪れたという。


「有田教授によると、人が涙を流すと、戦闘モードである交感神経からリラックスモードの副交感神経にスイッチが切り替わるといいます。困難にぶち当たったり思い悩んだりすると、ストレスがたまり、思考も暴走しがち。ここで思い切り泣くことで、脳がリセットされ、心も思考も穏やかになるのです」


 泣いた後は脳がリラックスするため、よく眠れるのだという。不眠に悩む人にも「涙活」はおすすめなのだ。


「1回泣くと、ストレス解消効果はおよそ1週間継続することが検証されています。これは“笑い”よりも効果的ともいわれます。そのため“週1回しっかり泣く”ことを推奨しています」


 また、リンパ球や免疫物質が活性化して免疫力もアップ。


「感涙療法士として涙活イベントなどを主催するようになって今年で7年目。私自身も週1回は泣くように心がけたら、かぜをひかなくなりました(笑い)」


◆よりよく泣くコツは、感情移入と共感


 ストレス解消効果は、玉ねぎを切った時や目が乾いた時などに出る涙ではNG。喜怒哀楽などの情動を伴う涙がよいのだという。


「いちばん効果的なのは、映像や音楽、文章などに共感し、心が動いて出る涙です。共感が高まると、おでこの中央、“第三の目”などとも呼ばれるチャクラ付近の脳の前頭前野の血流が増えます。映画や本などで人の経験や思いに共鳴すると、血液が集まって目頭が熱くなり、涙があふれます。この涙がいちばん心を癒すのです」


 吉田さんが主催する涙活セミナーでは、動画や物語の朗読、絵本の読み聞かせをはじめ、泣ける話を創作する“作文ワーク”、弱音をひと言で書き出す“泣き言セラピー”など、あらゆる方向から情動の涙を誘う。書いたものは参加者みんなでシェアして、共感し合うという。


「涙を流して泣くというのは簡単ではありません。普段から泣けない人、人前で泣けない人、セミナーの“泣かせよう”という意図を感じすぎて泣けない人、あるいは大きな悩みを抱え、心を閉ざして泣けない人もいます。


 そんな人には泣けない自分を客観視して、その理由と向き合ってもらう。そして意識して自分から“泣きにいく”ようレクチャーします。つまり共感力を高めるのです」


 ちなみに、環境はできるだけリラックスできるよう整えた方が泣きやすい。セミナーではBGMにヒーリング音楽を流しているが、室内を薄暗くしたり、落ち着けるアロマを焚いたりするのもいい。またお風呂上がりもおすすめだ。


※女性セブン2019年11月21日号

NEWSポストセブン

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