京都賞 化学者のタン氏、宇宙物理学者のガン氏、演出家のムヌーシュキン氏に

11月10日(日)20時28分 毎日新聞

京都賞を受賞した(左から)チン・W・タンさん、ジェームズ・ガンさん、アリアーヌ・ムヌーシュキンさん=京都市左京区の国立京都国際会館で2019年11月10日午後5時44分、川平愛撮影

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 科学や文明、思想・芸術の発展に貢献した人を顕彰する国際賞「第35回京都賞」(稲盛財団主催)の授賞式が10日、京都市であった。ディスプレーなどに使われる有機EL素子の実用化に寄与し、先端技術部門で受賞した化学者のチン・W・タン氏(72)=香港科技大教授=ら3人にそれぞれ賞状やメダルと賞金1億円が贈られた。


 他の受賞者は、基礎科学部門が、宇宙物理学者(プリンストン大名誉教授)で宇宙の進化史解明に貢献したジェームズ・ガン氏(81)、思想・芸術部門が、主宰するフランスの劇団で現代演劇を追求してきた女性演出家のアリアーヌ・ムヌーシュキン氏(80)。


 タン氏は2層積層型の有機EL素子構造を考案し、発光効率が高く低電圧で動く素子を発明。構成材料や素子構造の改良で、性能を向上できることを示した。式では、「受賞は大変な名誉」と語り、大学の恩師や勤務した会社の同僚らに感謝を述べた。


 ガン氏は広大な領域の三次元デジタル宇宙地図を作る「スローン・デジタル・スカイ・サーベイ(SDSS)計画」の構想、機器開発、データ解析などで指導的役割を担った。「受賞者のリストに加わることができ、光栄に思う。宇宙地図を作って分かったことは全体の10%程度」と述べ、宇宙物理学の更なる発展に期待を寄せた。


 ムヌーシュキン氏は現代フランス演劇「太陽劇団(テアトル・デュ・ソレイユ)」を創立・主宰。サーカスや能・歌舞伎など世界各国の伝統文化などに着想を得て身体性を重視した演技法を探求し、作品では虐殺や難民などの社会問題も取り上げてきた。「天から降ってきた宝物。来た道を開拓し続けるよう励ましてくれる」と受賞を喜んだ。【菅沼舞】

毎日新聞

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