金賞&最高部門賞の「日本ワイン」4ワイナリーの逸品紹介

11月10日(日)16時0分 NEWSポストセブン

アルプス社の日本固有種のぶどうを使った赤ワイン「ミュゼ・ドゥ・ヴァン 松本平ブラッククイーン」(1540円)

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 2019年のボジョレーヌーボー解禁日は11月21日。この時季に楽しむワインといえば、このボジョレーを思い出しがちだが、今、国産ぶどうだけで造られた「日本ワイン」が、世界的に注目を集めている。


「国産ワイン」は「日本国内で製造された果実酒・甘味果実酒」で、これには外国産の濃縮果汁などを原材料に使ったワインも含まれる。一方、日本ワインは「国産ぶどうのみを原料とし、日本国内で製造されたもの」に限られる。そこで、今年9月に行われた日本ワインの最高峰を決める「日本ワインコンクール2019」で金賞&部門最高賞をダブル受賞した4つのワイナリーを紹介する。


【長野県 アルプス】



 長野県塩尻市で、1927年に創業したアルプスは、自社農園を持つ老舗ワイナリーだ。今回、「ミュゼ・ドゥ・ヴァン エトワール塩尻ソーヴィニヨンブラン(ナイトハーベスト)2018」が金賞と部門最高賞をW受賞。これを受け、9月に発売するも即完売。レストランなどで出合えたら奇跡という幻の白ワインとなった。


「ソーヴィニヨンブランの香りを引き出すために、ぶどうの香りがいちばん出る明け方の3〜6時にひと房ずつ手摘みして造りました」(代表取締役社長・矢ヶ崎学さん・以下同)


 ほかにも、香りがつかないよう木の樽ではなくステンレス樽で醸造。コルクも専用のものを作るほどのこだわりだ。そもそも、ソーヴィニヨンブランなどヨーロッパ品種のぶどうは雨に弱いため、日本では栽培が難しい。


「うちでは、『レインプロテクション』という雨除けの屋根をつけ、除草剤を使わず丁寧に育てています。その方がおいしいぶどうができますから」


 そのこだわりが今回の受賞につながったといえる。


【長野県 井筒ワイン】



 雨が少なく日照量が多い上、昼夜の温度差が大きい長野県は、日本有数のぶどう栽培地だ。そのため、長野県はワイン産業に力を入れている。品質向上を目指して県独自の「長野県原産地呼称管理制度」を設け、厳しい審査を通過したワインだけに、「長野県原産地呼称管理制度認定ワイン(N.A.C.ワイン)」を名乗ることを認めている。


 長野県塩尻市にある井筒ワインは、この認定を毎年取り続け、今回のワインコンクールでも、この認定を受けた「NACマスカット・ベリーA[遅摘み]2018」が見事、金賞&部門最高賞に輝いた。


「ワインは、いくつかの品種をブレンドしてバランスを整えたりもしますが、私たちは基本的なことを伝えたいと思うんです。それは、各ぶどうの特徴。単一品種でワインを造ることで、ぶどうそれぞれの個性を知ってもらいたいのです」(井筒ワイン専務取締役・塚原嘉之さん)


 ぶどうの個性がわかれば、ワインの楽しみ方も広がるはずだ。


 



【島根県 島根ワイナリー】



 甘く爽やかで青りんごのような香りが特徴的な日本固有種のぶどう「甲州」。この白ワイン用ぶどうの栽培は、その名の通り、山梨県が有名で、これまでも「甲州」を使ったワインの賞は山梨県のワイナリーが独占してきた。ところが今年、出雲大社に近い海沿いに畑を持つ、創業60年目の島根ワイナリーが、「島根わいん縁結 甲州2018」(完売)gで金賞&部門最高賞&コストパフォーマンス賞の3冠に輝き話題となった。


「盆地や山間に比べて、海沿いで作るぶどうは、風雨の被害を受けやすい。雨や湿度に負けないぶどうを苦労して栽培し、酵母や樽の種類まで悩み抜いて醸造しました」(製造課・堀江博己さん)


 島根県でもおいしい甲州ワインが飲めることを覚えておいてほしい。


【山梨県・長野県 シャトー・メルシャン】



 シャトー・メルシャンは、山梨県に勝沼、長野県に桔梗ヶ原、椀子の3つのワイナリーを持つ国内大手のワイナリーだ。


 日本ワインコンクールでは、この17年間で累計53個の金賞を受賞。今年も、5本のワインが金賞を獲得し最多記録を更新した。


 特に注目したいのが、金賞と部門最高賞を受賞した「シャトー・メルシャン 鴨居寺シラー2017」。「シラー」とはフランスやオーストラリアで主に栽培されている赤ワイン用ぶどう品種で、日本ではあまり栽培されていない。今回、「シラー」100%のワインとして初めて賞を獲得したことから、日本での「シラー」栽培に希望をもたらすきっかけとなった。


 このワインは勝沼ワイナリーでのみ販売。完売前に手に入れたい。


※ワインの内容量は特記以外すべて720ml。価格は新税率10%の税込表記(参考小売価格)。


※女性セブン2019年11月21日号

NEWSポストセブン

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