行列必至の“地下天ぷら”とは? 北九州・小倉の名店『天ぷら定食 ふじしま』の天ぷら定食が旨いワケ
2023年11月14日(火)10時48分 食楽web
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●北九州・小倉で長く愛され続ける天ぷら屋『天ぷら定食 ふじしま』の「天ぷら定食」が旨いとの噂。北九州市小倉出身の筆者がその魅力をご紹介します。
福岡グルメというと、博多や中洲が有名ですが、それは実はほんのごく狭いエリア。福岡県は他に4地域と60市町村もあるので、実は各地に名物があり、旨い店も点在しているのです。
お店があるのは小倉駅から魚町銀天街を歩くこと徒歩3分ほどの場所
今回、ご紹介するのは博多に次ぐ第二の都市である小倉のグルメ。小倉の繁華街、京町銀天街でランチ時に行列ができるほど人気なのが、『天ぷら定食 ふじしま』です。
1957(昭和32)年に開業したお店で、北九州市民なら誰しも一度は訪れたことがあるであろう人気店。天ぷら屋と言っても、東京の銀座などにあるような高級天ぷら店ではないのでご安心を。店名にある通り、“天ぷら定食”のお店です。
お店が地下にあるので、地元民には“地下天”という愛称で親しまれています。半地下どころか、完全に地下なので、外から中を覗くこともできないので、初めての人はやや尻込みするかもしれませんが、勇気を出して階段を下りれば、びっくりするほど美味しい天ぷらが待っています。
階段を降りる途中の壁にメニュー表が貼ってあります。入ってすぐオーダーを聞かれるので、事前に注文するメニューを決めておくとスムーズ
店内は、カウンターのみで、全18席。注文方法は、前払い制。階段を降りてすぐ左手に注文カウンターがあります。そこで注文すると食券(番号札)を渡されるシステム。その後、カウンターのスタッフが卓上のマイクでオーダーを厨房へ伝え、席に着くと、食券(番号札)をスタッフが回収してくれます。この一連の流れも、『ふじしま』の名物の一つです。
メニューは、天ぷら5品の「天ぷら定食」(660円)、天ぷら9品の「海老天付き 天ぷら定食」(940円)、海老天5本のみで構成される「海老天だけ 天ぷら定食」(860円)の定食3種類のみ。いずれもごはん・味噌汁付きです。また、天ぷら単品の追加注文もOK。
ボリューム満点の激ウマ天ぷら定食!
「海老天付き 天ぷら定食」940円
この日は、天ぷら9品の「海老天付き 天ぷら定食」(940円)をオーダー。天ぷらが9品もついて1000円を切る価格帯で、とてもリーズナブルです。
着席後すぐに、お茶、ごはん、味噌汁、たくあん、大根おろしが入った天ぷらのつゆが運ばれてきます。お茶をすすりつつ、待つことしばし。揚げたての天ぷらが登場。見るからにサクっと揚がった天ぷらの山に驚くハズ。
左上から時計回りに、鱚(きす)、かぼちゃ、なす、えび
天ぷらの構成は、ニンジンのかき揚げ、鱚(きす)、白身魚、大葉が巻かれた鶏ささみ、なす、玉ねぎ、かぼちゃ、えび2尾の9品。特徴的なのが、ニンジンのかき揚げと大葉を巻いたとり天、醤油感強めの天つゆです。
かなりレアなニンジンのかき揚げ
ニンジンのかき揚げは、サクッとした食感とニンジンのコリッとした2種類の食感が楽しめます。噛むたびにニンジンの甘さが感じられ、醤油強めの天つゆに浸すと、その甘さがより引き立ちます。
大葉のとり天は福岡でも唯一
大葉を巻いたとり天は、福岡県内の天ぷら屋で提供しているのはおそらく同店のみ。風味豊かな大葉と、とり天の相性が絶妙で、そのままでも、天つゆをつけても美味。どちらで食べてもご飯が進みます。その他の天ぷらも外はサクッ、中はふわっと揚げられていて、どの天ぷらもお米との相性がとにかく抜群です。
天ぷらの脇を固める味噌汁や漬物にも抜かりなし。厚めに切られたたくあんは、天ぷらでオイリーになった口をリセットするのに最高。白味噌を使った味噌汁は、甘みがあり普通なのに味わい深い。この店の味噌汁が好き! という地元民も多い逸品です。
メインの天ぷらは言うに及ばず、脇を固める味噌汁や漬物まで、一部の隙もない構成で、ボリュームも満点。なのに、不思議と途中で飽きることなくあっさり完食できてしまうのも魅力です。
まとめ前述の通り、ランチ時は行列ができますが、回転は早いです。並びたくない場合は、少し時間をずらして14時ごろ来店すればOK。地下にあっても、女性から家族連れまで多くの人に愛されています。
福岡・北九州を訪れた際は、小倉っ子が熱愛する天ぷらを一度食べてみてはいかがでしょうか。
●SHOP INFO
店名:天ぷら定食ふじしま
住:福岡県北九州市小倉北区京町2丁目1-15 三徳ビル地下
営:10:00〜19:30(L.O.19:00頃)
休:木曜(※不定休あり)