宇宙ってどれくらい大きいの?宇宙の大きさについて考えてみる(米天文学者)

11月18日(土)20時30分 カラパイア

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これまでに知られきた現実の大きさを巡るこの旅路の始まりは、既知と未知の境界にある(カレブ・シャーフ)

 天文学者でありアメリカ・コロンビア宇宙生物学センターのディレクターを務めるカレブ・シャーフが「大きさ」という観点で、あなたを壮大な宇宙の旅路に連れ出そうとしている。

 彼の新刊『The Zoomable Universe(拡大して眺める宇宙)』では、観測可能な宇宙の終わりから始まって銀河団のような宇宙最大の構造を探索し、次いでプランク長までの極小の世界へと誘う。マクロとミクロの息を飲むような共演だ。

【大きさに興味が尽きない理由】

 大きさは面白い。科学の視点から見れば、それは現実の基本的な性質だ。それについて考えを巡らせることすらないほど当たり前のものなのだ。私たちは時空について語る——そして、おそらく大きさや空間の性質よりも時間の性質について不思議に思うことだろう。だが、どちらも等しく神秘的だ。

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【ミクロとマクロ、大きさの神秘】

 誰もがそれについて直接的で、直感的ですらある経験を有している。私たちは物の大きさを測る方法を学ぶ。だが人間である私たちには、そこにある事物についてごくごく狭い一側面しか測れない。

 また私たちは非常に狭い範囲に収まる物の大きさについても知っているが、ある意味、極大の物より極小の物のほうが把握しにくい。

 以下の画像を見てほしい。異星人がいる惑星みたいに見えるかもしれない。だがこれは象の皮膚にへばりついたシラミの複眼だ。

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image credit:The Zoomable Universe

 原子については多少なりとも判明している。だが、さらに小さな世界を見ようとすれば物事は不確かさの色合いを増す。

 それは本質的に不確かであるという理由だけでなく、今の物理学がそうした世界ではより不完全なものでしかないからだ。

 そこで何が起きているのか本当のことは分からない。それこそがプランク長の神秘である。大きなスケールなら、私たちは物事を実際に見ることができるし、それをグラフで表したりもできる。


【ある大きさでは、あまり現象が発生しなくなる。
その背景にある謎のヒントだろうか?】


 これについてはじっくり考えてみる価値があると思う。クォークがあり、その20桁小さな場所がある。それはとても小さな経験だが、同じようなものが大きなスケールでもある……星間空間の虚空だ。

 太陽系や地球、あるいは私たちの生物学的スケールでは、さまざまな現象が生じている。ここで私たちの洞察のほとんどが得られるし、ほとんどの知識が蓄積されるのもここだ。

 この大きさでは、実際には中身が変わらず空であるのに、物質が凝縮し、それによって物が固体のように見える。それは人間の文化的バイアスであろうか? それとも宇宙の性質について深遠な何がしかを告げているのだろうか?

 その答えははっきりとは分からない。だが、そこには私たちが形作られた仕組みや私たちがこの世界について考えるやり方に関する何かがある。私たちは明らかにそうした虚空に波長を合わせるようにはできてはいない。

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【宇宙は我々人類を惹きつける】

 私たちはそれゆえ宇宙に惹かれている。

 その様子はあたかも星々が引きつけ合うかのようだ。銀河にあるすべての星々を集めて、太陽系くらいの範囲に閉じ込めることはできるだろうか?

 衝撃的ではあるが、信じてほしい。彼は数年前試算した結果、「なんてことだ、本当にできるじゃないか」と思わずこぼしたことがあるという。

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 ということで、宇宙の壮大さと神秘、そして「大きさ」の観点からミクロとマクロを行き来できる、カレブ・シャーフ氏の本、The Zoomable Universe(拡大して眺める宇宙)は要チェックなのだ。できれば翻訳版が早く出てくれるといいのだが。

Gregory Laughlin - Q1

via:nautil/ translated by hiroching / edited by parumo

カラパイア

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