マイナンバーカードを利用した「マイナポイント」が来秋スタート? 始まる前から失敗が目に見えている事業に「また税金の無駄遣いか」の声

11月18日(月)6時30分 TABLO

いやいや総務省さん、嘘でしょ!?(画像は、本当にあった! マイナポイント公式サイトより)

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いまちょっと話題になっている「マイナポイント」って知ってますか?

この「マイナ」というのはマイナンバーのことで、マイナンバーカードを持っている人がキャッシュレス決済するとポイントを付与するというものなんです。いまは「キャッシュレス消費者還元事業」による「5%(もしくは2%)還元」の期間中ですが、この「マイナポイント」は来年秋頃のスタートを予定しているとのこと。つまり消費の低迷対策とキャッシュレス決済の利用促進をさらに続けるため、導入される制度と考えられます。

まだ還元率の詳しい情報は発表されていませんが、一部メディアでは「25%還元」という予測も報じられています。いまの「5%(もしくは2%)」に比べると破格の還元率なので、消費者からすると飛びつきたくなるんですが、現時点でちょっと微妙じゃないかという気もするんです。なぜかというと、〝マイナンバーカードの作成〟が必要になるのがウーン…という感じなんですよね。そのモヤモヤしたところも含めて「マイナポイント」をもう少し詳しく解説していきます。

まず、「マイナポイント」を利用するためにはマイナンバーカードの発行手続きが必要になるんですけど、これが何気に面倒くさいんですよ。申し込みは「必要事項の記入」と「顔写真」が必要で、「郵送」「パソコン」「スマホ」「街中の証明写真機」から行うため、そこまで手間というわけじゃありません。ただ、この手続きをして約1か月後に交付通知書(はがき)が届くのですが、そこから通知書や本人確認書類などの〝必要なモノ〟を持って、はがきに書かれた場所まで受け取りにいくことになります。マイナンバーカードがなくても特に不自由を感じない環境にあるなか、これだけでゲンナリするくらい面倒じゃないですか。

そして、マイナンバーカードを発行してもらったら「マイキーID」という専用IDを取得しないと還元を受けられないんです。この「マイキーID」は公的個人認証サービス対応のスマートフォンか、もしくは公的個人認証サービス対応のICカードリーダーライタでPCから作成・登録するシステム。これを終えてようやく還元を受けられる土台が整ったわけですが、さらに自分が利用するICカードやQRコード決済で「マイナポイント」を申し込まないとダメなんですよ。ちなみに以下がカンタンなマイナポイント利用のまとめです。

[ICカード]

ウェブのマイナポイント申し込みページに飛んで、キャッシュレス決済に対応するICカード(対象となる具体的なサービス名は未定)を登録。そのカードにチャージをするとポイントが付与されます。

[QR決済]

QR決済のアプリページに「マイナポイント申し込み」のページを作り、そこからマイキーIDとパスワードを入力することで登録。その後にQRアプリで決済したら利用額分に応じてポイントが付与されます。

ここまで書いて思ったんですけど、これ年配層のことをほぼ考えてないよなと思います。子どもや孫に聞くとか、参加しやすい講習会を開くとかしないと、まず使えないでしょ。

あと、「マイナポイント」が使えるお店についても未定なんですよね。例えば、PayPayとか楽天ポイントと相互交換できるようなら便利なんですけど、「自治体ポイント」とかなら結構使いにくいよなと。この「自治体ポイント」は政府が地方振興をサポートするために作った制度で、地域によってはアンテナショップとか一部の商店街だけしか使えないみたいな、すごい地味なポイント制度です。これから決まるであろうマイナポイントの利用環境がえらい狭いなんてことになれば、いくら還元率が高くてもちょっとな…と思います。

ほかにはセキュリティーがどうなるのかというのも気になる点です。いわゆるマイナンバー自体は国民に割り振られましたが、カードを発行しているという人はそんなに多くはないと思います。筆者もペラペラの通知カードは持っていますが、カードは作っていません。実際、カードの累計発行枚数は2019年3月13日時点で約1640万枚で、普及率にすると12.8%程度。しかも、内閣府の世論調査では53%の人が「カードを取得する予定がない」と回答しているし、そのうち26.9%が「個人情報の漏洩が心配」と答えているそうです。つまり多くの人たちから信用されていないわけで、この個人情報をどう扱うのかということをきちんと説明できないと安心してマイナポイントを利用できません。もちろんマイナンバーやマイキーIDでセキュリティ対策はするんでしょうけど、例えば、Tポイント問題やリクナビ問題のようにマイナポイントに登録した情報を特定機関に提供するなんてあるかもしれませんし…。

昨今はさまざまなサービスで「還元」が行われていますが、「お得」の対価として「個人情報の提供」があることは押さえておきたいところ。また、「マイナポイント」についてはまだ未定の部分が多いので、今後の動きをチェックして利用する、しないを決めることが必要になりそうです。(文◎百園雷太)

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