「当たり屋」「車上荒らし」対策にも!?「ドラレコ」の裁判上の証拠としての価値とは

11月19日(土)13時55分 シェアしたくなる法律相談所

*画像はイメージです:http://www.shutterstock.com/


現在、ドライブレコーダー(通称ドラレコ)を搭載している運転者の方も多いと思います。


交通事故においては、交差点の出合い頭事故で双方が自車側の青信号を主張する場合などのように、事故態様について被害者と加害者の言い分が食い違う場合が少なくありません。


このような場合、今までは警察官作成の実況見分調書や目撃者の証言などが重要な証拠とされていましたが、最終的には水掛け論になってしまうこともありました。しかし、ドライブレコーダーがあれば、その映像から信号機の色や一時停止の有無などがわかることになるため、有力な反論の証拠となります。


また、最近のドライブレコーダーは画像解像度も高く、事故態様だけでなく道路状況等についても鮮明に記録できますし、警察もドライブレコーダーの搭載を推奨しています。交通事故に巻き込まれないのが一番ですが、不幸にも事故に遭ってしまった場合、こうした映像が非常に役立ちます。


 


■ドラレコが裁判時の時間・費用の節約につながる

上記のように、事故態様について争いがあり、裁判になった場合、当事者双方は、何度も口頭弁論期日や弁論準備手続期日を重ね、裁判官を説得するために、主張・立証を繰り返すことになります。その際、期日を重ねることから解決までの時間がかかってしまうことはもちろん、第三者の調査会社に事故態様に関する調査を依頼した場合、費用も大きく膨らんでしまいます。


ところが、ドライブレコーダーの映像が証拠として提出された場合、(映像の内容にもよりますが)事故態様について客観的かつ明確に認識することができるため、それ以上、主張・立証を繰り返す必要がなくなります。


このように、ドライブレコーダーの映像があることにより、立証が容易になるのみならず、時間と費用の節約にもつながることが考えられます。裁判官も、タクシー等の営業車が当事者の場合、まずドライブレコーダーの有無を確認していることからすると、ドライブレコーダーの映像を非常に重要視しているということができるでしょう。


 



■ドラレコは「当たり屋」「車上荒らし」対策としても有効

ドライブレコーダーを搭載していない人の多くは、「自分は事故を起こさない」と考えているかもしれません。


しかし、たとえ自分が交通法規を遵守し、安全運転を行っていたとしても、相手の不注意や、無謀な運転によって、事故に巻き込まれてしまうもらい事故も考えられます。


このとき、相手が難癖を付けてきてなかなか被害賠償に応じてくれない場合、こちらがいくら正しい主張をしていても、それを立証できなければ裁判では勝つことはできません。この点、ドライブレコーダーを搭載していれば、自分の主張に沿った事実を明確に立証できため、泣き寝入りをしてしまう事態を防いでくれます。


また、ドライブレコーダーは、偶発的な事故だけではなく、わざと車に接触して慰謝料を請求する「当たり屋」への対策としても非常に効果があります。また、走行中以外でも映像を記録しておけるタイプもあるため、車上荒らしや当て逃げ、いたずらなどの防止、被害に遭った場合の証拠としても利用可能です。


このように、ドライブレコーダーは、自動車を運転するすべての人にとって有用なものであることは明らかであり、今後、必要不可欠な存在になっていくことでしょう。事故はいつ、誰の身に降りかかるか分かりません。万が一の時のためにドライブレコーダーの導入を選択肢に加えてみてもよいのではないでしょうか。


 


 


*著者:弁護士 鈴木翔太(鈴木法律事務所。東京弁護士会所属。①依頼者の立場に立って考える、②難解な法律問題をわかりやすく説明する、③迅速に対応し、随時報告をすることを基本に据えている。)


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