何でも辛口!京都の「激辛商店街」 和菓子におみくじ、クリーニング屋まで

2018年11月24日(土)17時0分 Jタウンネット


京都府向日(むこう)市は京都市南区に隣接する、人口約5万人の小さな市だ。JR京都駅からもさほど離れていない。ここに「京都向日市激辛商店街」があると聞いた。


「激辛商店街」とは何だろう? なにやら美味しそうな匂い、おもしろそうな気配を感じたJタウンネット編集部は、商店街事務局に取材することにした。


「辛い」のは料理だけじゃない


2018年11月22日、電話取材に応じてくれたのは、激辛商店街事務局の清水幹央さんだ。


「激辛商店街がスタートしたのは09年、苦節9年になります」と、清水さんは笑いながら答えてくれた。「きっかけは、近くに大きなショッピングモールができると聞いたことでした。向日市内の既存の商店や飲食店は大変なショックを受け、危機感を抱いたのです。なんとかしなくては......、さまざまな紆余曲折を経てたどり着いたのが、激辛商店街というわけです」。


「ふつう商店街というと、通りの両側に店が並んでいるイメージを持たれるかと思いますが、激辛商店街は市内に点在しています。つまり、仮想の商店街、バーチャル商店街なのです」

現在の加盟店は70店舗を超えるという。しかも業種は問わない。意外にも清水さんの仕事はクリーニング店、辛いものを食べて付いてしまった「シミ抜き」を売り物にしている。他にも由緒ある歴史を誇る向日神社も参加し、凶どころか大凶、大大凶が出る「辛口おみくじ」を提供している。さらには、和菓子店の篁(たかむら)庵には、「激辛羽二重餅」という辛口スイーツも。


「当初、我々が危機感を持つきっかけとなったショッピングモールはイオンモール京都桂川で、4年ほど前に開業しました。なんとそのテナントさんの中からも20店舗以上が激辛商店街にご参加いただいています」と清水さん。「今では共存共栄を目指しています」と苦笑する。「辛いけど旨い」をテーマに掲げた商店街は、どんどん拡大しているのだ。


トウガラシをモチーフにしたマスコットキャラクター「からっキー」も誕生した。からっキーをモチーフとしたキーホルダー、携帯ストラップ、マグネットなどグッズ類も登場している。


12年からは、「辛くて旨い=辛旨(からうま)」ナンバーワンを決める大会「激辛グルメ日本一決定戦 KARA-1グランプリ」も開催している。18年10月に行った「KARA-1グランプリ」には、約50店舗が参加し、11万人以上の来場を記録したという。


「激辛ビアホール」や「カレーパンフェア」など、さまざまなイベントを企画しているが、中でも特色あるのが、いわゆるコラボである。激辛商店街の公式サイトには、「激辛商店街とコラボしませんか!」という告知ページが用意されており、「商品開発やイベントなど一緒に新しいことをはじめましょう!」と呼びかけている。


「この8月には、北海道の青唐辛子(激辛なんばん)生産地と協力しました。辛すぎて売れないという激辛なんばんを使った料理を考案して、フェアを開催したのです。用意した料理はすべて売り切れました(笑)」


激辛をテーマにした新たな食品も開発されている。神戸市に本社を置くご当地ソースメーカー・オリバーソースからは、「辛さ5倍どろソース」が発売され、「激辛商店街公認」のシールが付けられているという。


現在、進行しているコラボ企画は、尼崎商工会議所と共同で開催されている「尼辛麺バトルスタンプラリー」だ。尼崎商工会議所に加盟する23店舗と向日市激辛商店街の8店舗が参加している。両団体の店をそれぞれ1軒以上回り、8つ以上のスタンプを集めると、オリジナルの丼がもらえる。期間は19年1月31日まで。

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