人里離れた混浴秘湯で、大自然の開放感に酔う 知る人ぞ知る絶景露天【山形・福島屋】
2018年11月24日(土)20時0分 Jタウンネット
混浴女子とめぐる!ニッポン秘湯図鑑第二回 山形・福島屋 文・写真:蜜月檸檬
連載第二回となる今回、紹介する温泉は...。
山形県の山奥にある秘湯中の秘湯 、滑川温泉「福島屋」です。
訪れたのは、山の紅葉を美しく染めた秋の日。山間にある1日6本の電車しか停まらない無人のJR奥羽本線・峠駅から旅館の送迎車で20分ほど。
車がやっとすれ違える山道を登り、山吹色の木のトンネルを抜けると、秘湯らしい佇まいの混浴温泉にたどり着きました。
秘境感あふれる混浴露天風呂
冬季休業に入る前の旅館は、宿泊のお客さんでいっぱいでした。
人里離れた旅館だけに、山小屋のような宿を想像していましたが、期待以上のおもてなしと、古い建物を綺麗に手入れされた雰囲気ある旅館に驚きました。
「福島屋」には全く異なる魅力の三種類の混浴があります。大自然のパノラマを楽しめる岩と桧(ひのき)2つの露天、趣のある雰囲気が魅力の内風呂です。露天風呂や内風呂などいくつもの場所で混浴を楽しめる旅館は少ないので、選んで入ることができるのは嬉しいですね。
ふたつの露天風呂は、どちらも一部の時間を除いて混浴です。
旅館から少し離れた岩の露天風呂は、360度を見渡せる自然の中で入ることができます。
温泉街の中にある混浴もしっとりした雰囲気があって素敵ですが、人里離れた山奥にある温泉宿の混浴は、より非日常を味わえて、自然の中で開放的な気持ちになれるのが魅力です。
混浴でお会いした方といつもより気軽におしゃべりできる気がします。
川の向こうから迫るような紅葉を見ながら入ることができた桧風呂は、囲いがあるので混浴の露天風呂に慣れない方も入りやすいかもしれません。
窓一面の紅葉に包まれる混浴内風呂
混浴内風呂は、木造の浴室と石の湯船が趣のある混浴。
たくさん並んだ窓から優しく差し込む光が、大きな湯船を満たした乳白色のお湯を照らしています。
湯船から見える紅葉は、内湯ですがまるで紅葉露天のような気分を味わえます。
夜の時間に混浴内風呂でご一緒になった方を見て「あれ?どこかでお会いした気が...」と思っていたら「あ、スタッフの方だ!」と気づきました。
山奥なので住み込みのスタッフの方が多く一緒になることも。
お互いにちょっと照れ笑いであいさつ。
街の旅館と違うそういうところも楽しいです。
山奥の秘湯というと、ちょっと女性は立ち入りづらいイメージがあるかもしれません。
ですが「福島屋」は女性スタッフも多く、旅館の中も綺麗にされているので安心して宿泊できる旅館です。
女性が入れない混浴は混浴ではなくなってしまうので、女性も入りやすい雰囲気があるのは嬉しいですね。
良い意味で飾らない、ありのままの良さを美しく残している「福島屋」。
「あの混浴温泉は良かったなあ」としみじみ思える混浴です。