ロボット警察犬が誕生の予感。アメリカの警察が犬型ロボット「スポット」の採用を検討中(マサチューセッツ州)

11月29日(金)16時30分 カラパイア

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 ロボコップならぬロボコップドッグが誕生しそうな動きがある。

 数ヶ月前、犬のような4足歩行ロボット「スポット」の一般向けリースがはじまったことはお伝えした通りだが、どうやら警察がひそかに関心を示していたことが明らかになった。

 アメリカメディアなどが入手した文書によると、マサチューセッツ州警察の爆弾処理班が8月から11月にかけてボストン・ダイナミクス社の4足歩行ロボット「スポット(Spot)」をリース契約して、その性能を試していたらしいのだ。

 文書にスポットが具体的にどのように使われたのか記されていないが、どうやら怪しいものや危険な場所を監視するための「移動式監視デバイス」として使われたようだ。

The Best Robots on Four Legs with Marc Raibert (Boston Dynamics)


・試験だけでなく、2件の実戦投入も

 マサチューセッツ州警察の話によると、訓練のほかに、実際の事件2件にも投入されたようだ。

 その事件がどのようなものだったのか詳しいことはわからない。スポットが人間によって操作されていたのか、それとも自動で動作していたのかも不明だ。だが、警察がそのソフトウェアをカスタマイズしたようなことは特になかったという。

 何しろリース契約は警察がスポットの写真を撮影することも禁止しているとのことで、はっきりしたことは何も伝えることができない。

 それでも、こうした動きは、未来の警察のありようを窺わせるものだ。アメリカメディアが入手した文書では、ロボットについて「戦術的作戦のきわめて有益な構成要素」であり、州の「国土安全保障戦略」の支援に不可欠と記載されているという。




・4足歩行ロボットの兵器化はあるのか?

 なお、スポットは武装の類を装備しておらず、仮に警察がそうした利用法を考えていたとしてもできなかった可能性が高い。ボストン・ダイナミクス社が警察に与えたライセンスは、人に危害を加えかねない任務にスポットを使用することを禁止していたからだ。

 じつは現時点においてスポットが販売ではなくリースという形をとるのも、兵器化の防止がひとつの理由であるようだ。

 また同じ理由のために、ボストン・ダイナミクス社はリース先をかなり厳しく選定しており、万が一、規約違反が発覚すればすぐに使用が禁止される。

 このようにスポットのビジネスは堂々と展開されているように思われる。しかしアメリカ自由人権協会(ACLU)は、警察のロボット利用は不透明な点が多いと警鐘を鳴らしている。

 たとえばリース契約が兵器利用を禁じていなかった場合、捜査令状の内容次第で、ロボットを武装させて現場に突入させるといったことが可能になるのだろうか?

 2016年にはダラス市警が、警官など5名を殺害した立てこもり犯に”爆弾を搭載した爆弾処理ロボット”を送り込み、犯人を爆殺するという例が実際に発生している。これは軍事用ではないロボットが人を殺した初の事例であるとして、当時大いに議論された。


This is How Police Used a Robot Bomb to Kill the Dallas Gunman | NBC Nightly News

 とはいえ、現在で危険な役割を担っている本物の警察犬の負担が軽くなるというのであれば、ロボット警察犬がその代わりに働くという選択もやぶさかではないだろう。正しいロボット警察犬の使い方に関する法整備が待たれるところだ。

References:Mass. State Police Tested Out Boston Dynamics’ Spot The Robot Dog. Civil Liberties Advocates Want To Know More | WBUR News/ written by hiroching / edited by parumo

カラパイア

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