私立高生、学費滞納は過去最低…一方で経済的理由での退学増加

11月29日(金)16時15分 リセマム

全国私立学校教職員組合連合

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全国私立学校教職員組合連合は2019年11月28日、2019年度9月末(半年間)の「私立中高生の学費滞納と経済的理由による中退調査のまとめ」を公表した。私立高校生は、学費滞納割合が0.87%と過去最低。一方で、経済的理由での中退が増加した。

 調査は、2019年4月1日から9月末段階の3か月および6か月以上の学費滞納と、4月以降に経済的理由で中途退学した生徒について調べたもの。調査用紙を組合の各県組織を通じて加盟校を中心に配布。30都道府県の私立高校273校(生徒数23万2,565人)、中学校119校(生徒数4万374人)からの回答を得た。全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)では、1998年度以来毎年同様の調査を実施しており、今回で22年目となる。

 2019年度9月末での3か月以上の学費滞納生徒は、私立高校273校のうち204校2,019人。学費滞納生徒数の割合は0.87%と2016年以降連続して1%を切り、過去最低の割合となった。学校ごとの学費滞納生徒数は、もっとも多い学校で73人。30人以上いると回答があった高校は全国で10校あったという。

 6か月以上(2019年4月以降またはそれ以前から)学費を滞納している私立高校生は、111校631人。学費滞納生徒数の割合は0.27%で、こちらも過去最低だった。もっとも長期間にわたる滞納は18か月(1人)。そのほか、17か月(1人)、15か月(2人)、14か月(1人)、12か月(1人)など。

 経済的理由で私立高校を中退した生徒は、9都府県14校に20人。調査対象生徒に占める割合は0.0086%となり、3年ぶりに増加した。

 私立中学校での3か月以上の学費滞納生徒は44校に65人。生徒数の割合は0.16%で、生徒数・割合ともに過去最低となった。6か月以上の学費滞納生徒は21校26名で減少傾向が続いている。経済的理由で中退した生徒は7人となっており、私立中学校における中退生徒数は3年ぶりに増加した。

 全国私教連は学費滞納が過去最低となった要因として、国からの就学支援金や各自治体の独自の減免制度の拡充といった支援が反映された結果と分析。経済的理由での中退が増加していることについては、私学に入学する生徒が経済的に厳しい家庭からの生徒が増えており、支援制度が私立中高生の経済的な実情に追いついていないことを指摘。支援額の増加とともに、自治体や社会福祉協議会の緊急支援や相談員の設置など、中退を決断する際の緊急な対応の必要性を訴えた。

 また、私立高校生の学費滞納での自治体間格差についても言及。北海道、青森県、岩手県、宮城県、山形県、山口県、大分県は、滞納生徒数の割合が全国平均の倍以上だった。特に東北では、回答があった5県すべてが全国平均超え。東北各県では、就学支援金加算世帯割合が高いにもかかわらず、国の就学支援金に上乗せする県単独減免制度の支援対象がほぼ授業料に限定されていること、補助対象世帯の年収が山形県と秋田県を除いて350万円未満世帯に限定されていることなどが理由として考えられるという。

 調査結果は、全国私教連のWebサイトに掲載。過去の調査結果も公開している。

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