ガンダムシリーズで優秀な量産機と言えば? ザクII、ジェガンなどが挙がる
2019年11月30日(土)8時30分 キャリコネニュース
リアル系のロボットアニメでは主人公やライバルが乗っている特別な機体とは違う量産機が出てくることがよくある。ガンダムの世界で言えばザクIIだろう。通称「ザク」として広く認知されている機体である。
『機動戦士ガンダム』では第1話から最終回にまでくまなく登場し、作品世界における量産型兵器の魅力を存分に発揮してくれた。そしてガンダムシリーズには、以降も量産型のモビルスーツが多数登場し、主にヤラレ役として重宝されている。
今回は数々の量産型モビルスーツの中で、もっとも有能な機体は何なのか。これについて考えていきたい。(文:松本ミゾレ)
「連邦が勝ったのはジムのおかげ」という声も
先日、2ちゃんねるに「ガンダム三大有能量産機『ザクⅡ』『ジェガン』『GN-X』」というスレッドが立っていた。スレ主は本文において「あとなにがあるよ?」と質問している。
ザクIIは冒頭で触れたとおり。他の2機種についても軽く触れたい。まずジェガンとは地球連邦軍の主力量産機で、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で初お目見えする。劇中年代で宇宙世紀0089年に運用がスタートし、宇宙世紀0120年頃まで改良を加えられながらも生産され続けた。数年で機体が旧式になることもあるガンダムの世界では、かなり息の長いモビルスーツであった。
各種オプション兵装も開発されていたため、さまざまな戦局に対応できたのがジェガンの強みだったようだ。ただ、やがて小型モビルスーツ全盛の時代となると全く歯が立たず、ジェガンの量産はとうとう終了することになる。
『機動戦士ガンダムOO』に登場した量産機、GN-Xもまた量産型にしては高いスペックを有していた。高性能の量産モビルスーツの数がそう多くなかった『OO』において、とうとう満を持して登場した優秀な量産モビルスーツがこのGN-Xである。量産機と言っても高コストだったので数は多くなかったものの、それだけに腕利きが愛機にしていたようで、活躍シーンもあった。
このスレッド内では他にも優秀な量産機が挙げられていた。
「連邦が勝ったのはジムのおかげ」
「マジレスするとガフラン」
「基本性能の高さならスモーだな」
「量産型キュベレイ」
生産数が多く、戦局を覆すきっかけにもなり、前述したジェガンの遠い祖先でもある地球連邦軍のジム。パイロットが強化人間という前提で運用されたハイスペック量産機の量産型キュベレイなど、着眼点の違いもあるが割とバリエーションに富んだ名が挙がっていた。
傑作量産機の条件、スペックよりも活躍期間の長さが重要かも
傑作量産機とはなにか。これを考えるとロールアウトした機体数が重視されるのか、スペックが重視されるのかでいろいろと見解は異なることだろう。
ただ個人的には、量産機は数話にまたがって活躍し、さまざまな戦線に投入されていることがポイントではないかと思えてくる。つまり、量産型キュベレイやGN-Xのように、作品の中盤もしくは最終盤になってようやく登場するモビルスーツは、量産機という印象がちょっと弱い気がするのだ。
それこそ初代『ガンダム』で、投入が遅すぎ&もう練度の高いパイロットも少なくなった状態でやっと登場したゲルググは、いくら強くても量産機の傑作とはあまり感じられない。ビーム兵器を装備するゲルググがザクIIより強いことは明らかだけども、やっぱり最初から最後まで戦場にいて、ひたすら視聴者の目にとどまり続けるほうが「あ、量産機だなあ」となるのである。
その点で考えるとジェガンなんか理想の描かれ方をしている。連邦の新鋭量産モビルスーツとしてデビューし、何度か細かい改修を施されて長年運用され、やがて新鋭機に手も足も出ずにやられてしまう。それこそ量産機冥利に尽きる活躍だと思うのだ。
でも、やっぱりどのモビルスーツが一番有能な量産機かと問われると、やっぱりザクⅡになる。一つ目の巨人然とした異様で敵を蹴散らす描写は恐ろしいし、それが何機もいるんだからたまらない。一方で、部下のザクを蹴り出して無理やり前進させて、自分は要塞に引っ込むもミサイルが直撃して頭だけ飛んでいくザクⅡとかもいるし。
シリアスからコミカルまで、搭乗者が映らないのに違和感なくドラマを演じ切れるモビルスーツって、ザクⅡぐらいだろう。