3700年前に飛来した隕石(もしくは彗星)の空中爆発で中東の一部が吹き飛んでいた可能性(ヨルダン)

12月2日(日)20時30分 カラパイア

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 今から3700年ほど前、中東上空に飛来した隕石、もしくは彗星が、死海北部にあるミドルゴール(Middle Ghor)という地域を吹き飛ばしていた可能性があるそうだ。
 
 その驚異的な衝撃波はミドルゴールを吹き飛ばし、熱を持った死海の海水が流れ出し土壌が荒廃していったという。

 そうした破壊された都市の1つが、ヨルダンの古代都市トール・エル・ハマムである。
・激しい衝撃波と高熱の海水で壊滅状態に

 そのときの様子について、米国オリエント学会(American Schools of Oriental Research)に提出された論文には次のように説明されている。

 「衝撃波で死海北部の500km2にあった都市や町の100パーセントが一瞬で吹き飛んだだけでなく、かつては農業に適した土壌までも剥ぎ取り、凄まじい熱で熱せられた死海の無水塩入りの海水がミドルゴールに浴びせられた。」

 「考古学的証拠によれば、土壌の荒廃と汚染から十分に回復し、ミドルゴール東部に再び文明が発生するようになるまでには、少なくとも600年はかかった。」

ヨルダンの古代都市トール・エル・ハマム
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image credit:tallelhammam.com


・陶器から発見された異常な破壊の形跡

 考古学者が証拠として挙げるものの1つが、トール・エル・ハマムで発掘された見た目が異常な3700年前の陶器だ。

 その表面がガラス化していたのだ。さらに陶器に含まれていたジルコンがガス化していることも判明した。これが生じるには4000度以上もの高温が必要になる。
 
 だが、凄まじい熱量でありながら、その高温は陶器全体を燃やし尽くすほどは長引いておらず、陶器表面の下のほうは比較的無傷なままだった。

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pixabay

・隕石あるいは彗星による空中爆発の影響か?

 トール・エル・ハマム発掘プロジェクトの考古学者フィリップ・シルビア(Phillip Sil
via)氏によると、こうした異常な破壊が起きうる自然現象は、隕石による空中爆発よりないという。


 1908年のシベリアで発生したツングースカ大爆発など、こうした爆発は地球上でときおり生じている。 

 周辺地域の発掘調査からは、3700年前に生命が突然消失したらしいことも示唆されている。

 現時点で付近からクレーターは発見されていない。またその原因が隕石だったのか、彗星だったのかもはっきりとしない。

 だが500km2しか吹き飛んでいないということは、空中爆発の高度は低く、おそらくは地上から1km未満で生じたものだという。

 比較してみると、たとえばツングースカ大爆発の場合は高度5〜10kmで隕石が爆発したと考えられており、2150km2の範囲にわたって甚大な被害が出ている。

・ツングースカ大爆発の原因が解明される(国際研究) : カラパイア

 なお、こうした発見は予備的な調査によるもので、研究は現在も進行中である。

References:ancient-code/ written by hiroching / edited by parumo

カラパイア

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