その強さ、鋼の15倍。強力繊維で作られた世界最強の「不滅のダウンジャケット」が開発される(イギリス)

12月2日(月)18時30分 カラパイア

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image credit:vollebak/Instagram

 ダウンジャケットは強さの時代へと突入したようだ。数か月前、鋼より5倍も強く、ケブラーの3倍強い、人工の蜘蛛の糸で作られたムーン・パーカをご紹介したが、今度のやつは鋼の15倍の強さがあるという。

 イギリスのアパレルメーカー「Vollebak(ボレバック)」が世界で最も丈夫なジャケットとして開発したのが、その名も「Indestructible Puffer(不滅のダウンジャケット)」だ。

Indestructible Puffer leatherman knife slash test

・地球上で最も頑丈な衣服の開発を目指すVollebak

 デザイナー兼アスリートの双子の兄弟ニックとスティーヴ・ティドボールにより4年前に設立されたアパレルメーカー「Vollebak」は、世界最強の服を作ることをコンセプトとして、開業以来最先端のアドベンチャー・スポーツウェアを開発してきた。


 2018年、太陽光を蓄電し暗闇に光るウインドブレーカ「ソーラー・チャージド・ジャケット」は、タイム誌の最優秀発明賞をはじめ複数の賞を受賞。彼らが生み出す究極の冒険服は急速に世間に浸透し、現在では「地球上で最も頑丈な衣服を作るメーカー」としてその名が広く知られるようになった。


 ニックとスティーヴいわく、アイデア自体は本人がアウトドアを楽しんでいる時にふっと頭に浮かんでくるのだという。しかし、開発から販売に至るまでは1着2〜5年の年月がかかり、決してそのプロセスは容易ではない。

 過去には、「100年保証パーカー」「地球上で一番タフなシャツ」、「100年耐久ズボン」などが開発・販売されているが、いずれもテクノロジーの発達とともに新しい製品開発方法や素材を生み出さなければならず、日々のアイデア考案は途切れることがない。

 今回、開発された「世界最強のジャケット」は、Indestructible Puffer(不滅のダウンジャケット)」と呼ばれ、鋼の15倍強い繊維で作られている。


・「世界最強レベル」と呼ぶに相応しい強度のダウンジャケット

 このダウンジャケットは、最強繊維として知られているダイニーマ(高密度ポリエチレンファイバー HDPE)100パーセントで外装を覆っており、その強度はなんど鋼の15倍だ。

 高強度のアラミド繊維よりも40%強力だとされている重さ2.5kgのジャケットは、あらゆる攻撃に耐えられることが可能であるとVollebakの公式サイトで紹介されている。

伝統的に最も繊細で弱い衣類のひとつとされているダウンジャケットを、私たちは最強の繊維に再構築しました。

ジャケットの外側の繊維は鋼の15倍の強度があるため、同じ重量のスチール金属のジャケットを着たとしても、この製品の方が15倍は頑丈なのです。

本来、防弾チョッキなどの胴体防護具や弾丸を防ぐ車両用の装甲、巨大コンテナ船の係留システムや、荒れて凍った海での石油掘削装置を縛るためのロープなどに使用される素材を使用しています。

初期のテストでは、究極の強度のためにテスト用の機械が壊れてしまいました。また、テストでは軍用自動小銃AK-47からの弾丸も、このジャケットは止めることができました。

ほとんどのダウンジャケットは、軽量になるようにデザインされているため、外層は破れやすく燃えやすいナイロンとエステルでできています。Vollebakの製品は、100%ダイニーマで覆われているので、1,2年どころか、あなたの子供や孫の代まで使い続けられる可能性が十分あります。


・ダウンジャケットの価格は1着10万円以上

 公式サイトによると、このダウンジャケットの温度がマイナス50℃以下になると、5〜10%の強度が増加するという。つまり、外気温が低くて寒いほど、保護が強化されるということで、冬季のアウトドアにはもってこいの安全性だ。


 また、このジャケットはナイフで複数切り付けても、切り口ができないほど頑強だ。


 弾丸を止めることさえできるダイニーマ素材のこのジャケット、現在公式サイトで販売されているが、795ポンド(約112000円)とダウンジャケットにしては、恐らくほとんどの人が「高い」と感じる値段だろう。

 しかし、更に高い値段のダウンジャケットも市場で販売されているのも事実。だが、Vollebakのように100年以上使用し続けられる保証があるものは、恐らく皆無といえよう。

 ニックとスティーヴは、これまでも科学者や医師、アスリート、またNASA職員など、テクノロジーの最先端といえる各分野のプロたちの協力を得て、ハイテク繊維を使った製品開発に努めて来た。


 現在も、「科学とテクノロジーを駆使した近未来用の服」についての更なるアイデアを水面下で温めているようだ。「この先、ウェアラブル・テクノロジーはもっと見えない存在として進化し、普及されていく」と予想した素晴らしいデザイナー2人のあっと驚かされる開発には、今後も多くの注目が集まることだろう。

References:Oddity Centralなど / written by Scarlet / edited by parumo

 重さ2.5kgかー。防寒服を重さで選ぶ私としては世界最軽量でゆだるほど温かいダウンジャケットの開発を待ち望んでいるんだよな。

 ユニクロのヒートテックはずっとお気に入りだったんだけど、汗をかくことで発熱効果が得られるその素材は、超乾燥肌の私の体質には向かなかったようで、今年の初めにアレルギーを発症し、皮膚科でヒートテック禁止令を下されちゃったもんだから、この冬乗り越えるのがつらい。

カラパイア

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