ガンダムとシャアザクが宇宙へ - 東京2020大会応援衛星「G-SATELLITE」完成

12月4日(水)15時54分 マイナビニュース

東京2020組織委員会は3日、ONE TEAM PROJECTとして開発に取り組んできた超小型衛星「G-SATELLITE」が完成したと発表した。東京オリンピック・パラリンピック大会でアスリートがメダルを獲得するたびに、ガンダムとシャアザクが宇宙空間から祝福メッセージを発信できる仕様となっている。都内で企画の詳細が明かされた。

○ONE TEAM PROJECTとは?

ONE TEAM PROJECTとは、日本を代表するクリエイター / イノベイターが東京2020大会に向けて、それぞれの思いを表現することでオリンピック、パラリンピックの機運の醸成に貢献するプロジェクト。東京2020組織委員会が東京大学、JAXAと特別コラボで取り組んできた企画が「G-SATELLITE 宇宙へ」だ。

○ガンプラを宇宙に放つ意味とは?

東京大学の中須賀真一氏は「東京2020組織委員会から、昨夏に『ガンダムを打ち上げたい』とお話をいただきました。いよいよ完成となり、いま少しホッとしている状況です。研究室では2003年に世界初となる小さな1kg衛星を打ち上げて以来、すでに11機を打ち上げていますが、毎回、異なる仕様のため開発に苦労します。今回は、宇宙空間でガンダムとシャア専用ザクが確実に外側に出る機構を工夫しました」と説明した。完成機をJAXAに納入し、宇宙空間に飛ばした後は、その運用にも関わっていくという。

機動戦士ガンダムの生みの親、富野由悠季氏は「宇宙空間にガンプラを持っていく。これは大変意義深いことです。材料工学、塗料、形状、機能の実証実験が行えるからです。国際宇宙ステーション(ISS)において、アストロノーツがこれを宇宙空間に放出したとき、どんなことが起こるか。こうした機会がなければ絶対に試せなかったことで、関係者の方々に深く感謝しています」と語った。
○楽しみな企画が続々と

完成機の詳細なスペックも明らかにされた。G-SATELLITEには7台の撮影カメラが搭載されており、様々なアングルから写真を撮影できる。地球とはアップリンク4kbps、ダウンリンク32kbpsの通信速度でやり取りが可能。電源は太陽電池とリチウムイオンバッテリを使う。ガンダムとシャアザクの乗る台は電光掲示板になっており、日本語、英語、フランス語などの多言語でメッセージが流すことが可能だ。

ガンダム、シャアザクの寸法は50×80×90mmで、質量は約150g。通常のガンプラ用塗料で下地を塗った後、酸素で剥げないように耐AOコーディングを施している。メインカメラ / モノアイやバックパックをLEDで5色に光らせたり、首を動かして向き合わせたりすることも可能。シーンに合わせて、印象的な絵作りができそうだ。

今後の企画内容とスケジュールも発表された。G-SATELLITEがISSから放出されるのが2020年4月。その後、富野監督の書き下ろしによるファーストメッセージがアムロとシャアの声で地球に届けられる。春以降には、周回中のG-SATELLITEの現在位置が分かるWebコンテンツ「3D地球儀」が公開。5〜7月にはG-SATELLITEが日本の上空を通過した際にアムロとシャアの会話を傍受できるようになる。

いよいよ東京2020大会の開催される7月からは、毎日のように応援メッセージが発信され続ける見込み。プロジェクトが終了するのが9月6日で、役目を終えたG-SATELLITEは1〜2年の歳月をかけて地球の大気圏に突入して燃え尽きる予定。原作ファンにとっては、耐熱フィルムにより大気圏を突破して地球に帰還、とはいかないのが残念ではある。
○アスリートこそ平和の大使

都内の発表会には、特別ゲストとして宇宙飛行士の山崎直子さん、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のオープニングテーマを歌っているLUNA SEAのギタリストSUGIZOさんが招かれた。ファーストガンダムが好きでリアルタイムで見ていたという山崎さんは「ガンダムとシャアザクが、こうして本当に宇宙に行くことになり感動しました。アムロとシャアが宇宙空間でどんな会話をするのか、いまから楽しみでなりません。ISSでは、実証実験に携わった様々な方の顔が思い浮かぶもの。今回もONE TEAM PROJECTの思いが宇宙に届くことを嬉しく思います」。

SUGIZOさんは「自分もファーストガンダムのリアルタイム世代です。ガンダムを愛し、宇宙に思いを馳せながら育ってきた。いま、ガンダムのための音楽を作れるのが嬉しい」と話す。

また、スポーツと平和と音楽の関わりについて聞かれると「アスリートこそ平和の大使だと思うんです。すぐに武力やネガティブな方法で張り合ってしまう人類ですが、その闘争心はスポーツに転換できる。だからオリンピックは人類の未来に向けても大切な行為だといえる。音楽も同じ。音楽を通じて人々が互いにつながり、理解しあう。そんな行動への一助となれば、と常に思いながら演奏活動をしています」と自らの思いを語っていた。

(C)Tokyo 2020
(C)創通・サンライズ

マイナビニュース

「東京」をもっと詳しく

「東京」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ