何を教えてくれるの? 「大人の自動車教習所2.0」に入校してきた

12月5日(木)11時0分 マイナビニュース

「大人の自動車教習所2.0」なる教習所が近く、開校する。クローズドコースならではの“究極の安全運転”が体験できるという触れ込みだが、一体、何を教えてくれる場所なのだろうか。富士スピードウェイで先行体験してきたので、レポートしたい。

○クルマの限界を知ろう

「大人の自動車教習所2.0」の会場となる富士スピードウェイP7駐車場に到着すると、広大なスペースに2つの周回コースが用意されていた。まずはこのコースで、全開加速からのフルブレーキや、スキール音(キュルキュルというタイヤの音)を響かせながらの周回走行を体験することになった。

教習所と名の付くイベントで、なぜこんな走り方を体験させるのか。それは、主催者側に「クルマの限界を知ってほしい」との思いがあるからだ。クルマの限界を知れば、クルマの危険性、本当の安全運転とは何かを肌で感じられるはず。クルマの限界が分かっていれば、無謀なあおり運転などしようと思うはずがない。そんな考えだ。

スバル「BRZ」というクルマに乗り込み、実際にフル加速とフルブレーキを繰り返したり、一般道では考えられないようなスピードでコーナリングしたりしてみると、いざという時にクルマがどんな挙動になり、どう操作すべきかということが、だんだんと分かってくるような感覚があった。

「大人の自動車教習所2.0」では、プロのレーシングドライバーから講義を受けることもできる。講師を務めるのは、公式戦200戦出場、表彰台獲得率70%の澤圭太さん。講義は「運転がうまい人と下手な人の違い」がテーマだった。

次のプログラムでは、2つの周回コースをつなぎ合わせたハート型のコースを走った。路面には水がまいてある。そこをアバルト「124 スパイダー」やフォルクスワーゲン「ゴルフ GT」といったクルマで駆け抜けるのだ。

ウェットの路面は通常よりも滑りやすく、ブレーキが効きにくくなる。当たり前のことなのだが、分かったような気でいるのと、実際に体験したことがあるのとでは、緊急時の対応に違いが出そうだ。

日本で法規に従って運転している限り、クルマの限界を感じるような場面はほとんどない。当然ながら、一般の道路を時速130キロで走ったり、そこからフルブレーキでコーナーに突入したりはしないからだ。

今回、「大人の自動車教習所2.0」で思い切った運転をしてみて感じたのは、クルマの限界は想定よりも高いところにあるというか、クルマの懐は思ったよりも深いということだった。かなり無茶な運転をしても、スピンしたり、ましてや横転したりはしない。ただし、クルマを過信して無理をしすぎると、必ず物理的な限界がくる。そんな恐怖感も感じることができた。

「大人の自動車教習所2.0」を主催するのは、「箱根ターンパイク大観山」ビューラウンジ内の情報発信スペース「HC GALLERY」だ。教習所の会場は富士スピードウェイP7駐車場。2020年1月に第1回を開催し、来年中に計6回の実施を予定しているそうだ。1回あたりの参加者は限定16人。参加したい人は特設サイトで概要をチェックして、SNS経由で応募しよう。応募できるのは、申し込みの時点で21歳〜33歳の人だ。

ちなみに、今回は報道向けの先行体験会ということで、説明の時間を多めに取ったため、プログラムの内容は実際のものの半分くらいに減らしてあるとのこと。実際のイベントは、さらに充実した内容になるそうだ。

自分でクルマを借り、サーキットに持って行ってトレーニングを受ければ、安くても1日あたり10万円はかかるとHC GALLERYの佐野順平さんは話す。なぜ、それを無料で提供するのか。佐野さんの考えはこうだ。

「解決したい一番の問題は、若い人がクルマを買わなくなっていることです。その解決策として効果的な方法は何かと考えて、クルマに乗ってみる機会、クルマに乗ってみたいと思ってもらう機会を提供することを、第1弾として考えました。そのためにゼロ円で、とりあえず1年やってみようということになりました」

「2.0」とはどういう意味か。「自動車教習所1.0」は事故を起こさず、安全に、移動手段としてクルマを使う技術を教える「普通の教習所」であり、「2.0」は「クルマを好きになる方法、クルマの運転の楽しみ方を覚える場所」というのが佐野さんの説明だ。いろんなクルマを乗り比べられて、普段はできないような運転を楽しみつつ、クルマの限界も知ることができる場所。それが、「大人の自動車教習所2.0」だ。

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