元国税芸人さんきゅう倉田の「役に立ちそうで立たない少し役に立つ金知識」 第126回 高校生のための源泉徴収

12月4日(水)23時38分 マイナビニュース

元国税局職員さんきゅう倉田です。好きなチューブは「YouTube」です。

ぼくのTwitterには、毎日のように、たくさんの税やお金に関する相談が届きます。いくつか理由があって質問には答えられないのですが、たくさんの人が困っていることはわかりました。

特に、最近は若い子(高校生くらい)からの質問やお悩み相談が目立ちます。学校でも教えてくれないし、先生や親、友達に聞いてもわからない。

こうやって記事は書いていますが、高校生に届いているんでしょうか。届いていると信じて、キーボードを叩いています。並行して、YouTubeでの解説も始めました(この記事が出る頃には、公開されているはずです)。マイナビの連載とYouTubeを連動させて、今までの2倍役立つコンテンツにします。

○高校生でもわかる源泉徴収

高校生がわかれば、新社会人は容易に理解できるはずだと考えています。なるべくわかりやすく、でも、読む人に対して敬意を払って解説します。

源泉徴収と源泉所得税、この2つを理解しておけば、ストレスやトラブルを減らすことができます。

アルバイトをしていると、お給料の明細に「源泉所得税」と書かれた部分があると思います。でも、ほとんどの高校生が、「いつも、何も書いてないな」と思っているか、何も書いてないから存在にも気づいていないのではないでしょうか。

でも、社会人になったら、必ず金額が記載されています。

源泉所得税は、「源泉徴収」という方法で、納めた所得税です。だから、まずは源泉徴収について理解する必要があります。

Twitterにこんな投稿がありました。
○源泉徴収とは

みなさんの勤務先が、お給料を払うときに所得税を計算して、引いて、国に納めるしくみです。

お給料、年金や保険、扶養家族の人数によって、引かれる金額が変わります。1カ所で働いている人は、月のお給料が88,000円を超えなければ、源泉徴収されません。

所得税は、本当は、翌年になってから確定申告をして、自分で所得税を納めなければいけません。でも、それって、とっても大変です。時間もかかるし、手続きも難しい。先生や親、友達に聞いてもわかりません。

それを、アルバイトの人や会社員全員にやってもらうのは大変です。働く人の9割は、パート・アルバイト、会社員。たくさんの人が複雑な手続きを経ることなく、正しく納税できるしくみ、それが「源泉徴収」なのです。

源泉徴収で集められた源泉所得税。「源泉」がついていますが、所得税です。源泉所得税を納めていれば、所得税を納めているのと一緒です。みなさんに代わって、勤め先のお店や会社が、計算をして、国に納めてくれています。
○2カ所で働いているときはどうなるの?

「1カ所で働いている人は、月のお給料が88,000円を超えなければ、源泉徴収されません。」、とありました。つまり、2カ所以上で働いていると、88,000円を超えなくても、源泉徴収されます。

でも、2カ所で働くようになっても、アルバイト先両方から源泉徴収されるわけではありません。後から働きはじめたアルバイト先だけです。正確にいえば、「扶養控除等申告書」を提出していないアルバイト先からもらうお給料は、源泉徴収されます。

扶養控除等申告書は、ただのA4の紙ですが、アルバイト先のうち1カ所にしか提出できません。2つ目のアルバイト先に「他では働いていません」と、嘘をついて提出してはいけません。

店長には、他の店で働いていることや他のアルバイト先で扶養控除等申告書を提出しているかどうかはわからないので、2カ所で提出しても「だめだよ」とは言われません。

提出すると受理されて、2カ所目のアルバイトなのに、源泉徴収されずにお給料がもらえます。そのあと、どうなるかはわかりません。おそらく、税務署から、勤務先か本人に確認の連絡が来て、正しい申告をするように促されるはずです。

必ず、1カ所だけに提出してください。

高校生も新社会人も、お金や税金についてわからないことが、たくさんあると思います。少しずつ言葉を理解して、ストレスと損のない生活を送っていただきたいと思います。

○さんきゅう倉田

芸人、ファイナンシャルプランナー。2007年、国税専門官試験に合格し東京国税局に入庁。100社以上の法人の税務調査を行ったのち、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに。

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