脂肪・ニオイ・食欲。人体解剖を経験した医学生が語るリアル体験談

12月7日(木)20時30分 カラパイア

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 人体とそこに隠された秘密は解剖するまではわからない。人体の仕組みを知るために行われる解剖実習は、一部の医師を目指す人にとっては必須項目である。

 一般の人にとっては知りえない経験である。死んでいるとは言えそこにあるのは同じ人間だ。解剖するには、人体を切り刻む自分と心理的な距離を置く能力が必要となる。更に解剖するとすごく強烈な臭いが漂うため、吐き気に耐えうる強靭な胃が必要となる。

 そんな実習を終えた医学生たちはどんな気分になるのだろう?

 フィクションの世界では解剖後に食事がのどを通らなくなるシーンもある。実際にはどうなのだろう?海外の医学生が語った解剖実習のリアルな体験談を見ていくことにしよう。

【とにかく脂肪にぶちあたる】

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 アメリカのポッドキャスト番組で匿名の医学生が語った話によると、まず脂肪が待ち受けているそうだ。その脂肪はありとあらゆるところにあるという。

 「痩せてる、太ってるにかかわらず、本当に脂肪がいろんなところにあるんです。皮膚の層があって、次に脂肪の層があって、それから筋肉や内臓がある・・って感じじゃないんです」

 「すっごく小さいものの間にも脂肪があって、眼窩の中にもたくさんついてます。人の体にはそれぐらい脂肪があって、気持ち悪いんです。とてもべちゃべちゃしてて、すごくクセがあるにおいがする。そして手袋に浸透するんです」


【体に染みつく強烈な死体のニオイ】

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 更に死体の臭いは相当なものだという。

 「解剖実習の後に家に帰れば、わざわざルームメイトに声をかけなくても相手のほうがすぐ気づきます。ドアを開けて通った時のニオイでわかっちゃうんです」

 海外掲示板Reddit でも、医学生たちがそのニオイについて色々語っている。

 「死体の研究室に入る前に鼻の下にヴイックスヴェポラッブをよく塗ったよ。死体の臭いがすごくてそれでも足らないぐらいだった。しかもそのニオイが体中につくんだよ」

 「毎日解剖を教えてる先生がなぜ平気なのかわからなかったんだけど、あとで臭覚障害だって知った。彼は10年前ぐらいにバイクの事故で嗅覚を失ってしまったんだ」


【逆に食欲は旺盛になる?】

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 しかし、不気味なことに解剖後でも食べ物を遠ざけるようにはならず、むしろ逆の作用が働くという学生もいる。

 「不思議なことに腹が減る。それが一番ひどい」とReddit民の一人が語っている。

 「そのニオイのせいかはわからないけど、いつも解剖実習が終わる頃にはクラス全員が腹をすかしてた。その実習の時間帯とかも関係なかったな」

 解剖に食欲増進作用があるかどうかは定かじゃないが、もしそうだとしたらやるせない気分になりそうだ。


【自分の死に関する意識が芽生える】

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 またRedditでは何人かの学生が、自分の死を意識するようになったという。

 ある学生は「人の脳は手で持ったら意外に小さいと感じるよ」と語った。

「誰かの夢、希望、愛、恐怖、怒り、記憶のすべてが、自分の手の中にある死んだ細胞の塊だって実感すると、自分の死を猛烈に意識するんだ」

「で、化学反応による空腹も実感して昼飯を食いに出かけるんだよな」


via:mirror / redditなど / translated by D/ edited by parumo


 猛烈なにおいに悩まされたり、さまざまな感慨にふけりながら医学の道を進む医学生たち。医師になるには優秀な頭脳や手先の器用さだけでなく、ある種の達観や柔軟性も必要とされるようだ。

カラパイア

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