『笑点』に台本がある・ない問題の聞き込み取材でわかった、三遊亭円楽師匠の潔さ!

12月7日(月)9時0分 tocana

イメージ画像:『笑点 第4号』(日本テレビ放送網)

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 1965年に深夜のバラエティ寄席『金曜夜席』としてスタートし、今年放送開始から50年が経過した日本テレビの看板番組のひとつである『笑点』。日曜夕方という放送時間にもかかわらず安定した人気を博し、視聴率が15%を超えることも珍しくはない。

 しかし、この歴史ある番組に対して、ネット上には都市伝説のようなエピソードがいくつか存在している。その中のひとつが、「『笑点』には台本が存在し、噺家の回答はすべて放送作家が事前に考えている」との内容だ。同番組に出演するのは、いずれもベテランの噺家ばかりであり、にわかには信じがたい話だが、実際のところを関係者に取材した。

「『笑点』に台本が存在するかと聞かれたら、それはたしかに存在します。しかし、見てもらえばわかりますが、あくまでも進行台本です。司会の桂歌丸師匠が進行するために必要なセリフが書かれているだけで、噺家さんたちの回答は書いてありません」(テレビ番組放送作家)

 台本はあるが、そこに回答する内容までは書かれていないとのことだ。それでは『笑点』には放送作家はいないのだろうか。

「そんなことはありません。ほかの番組と同じように作家は存在します。十数名のベテラン作家が入っていますね。ただし、彼らの仕事は大喜利のお題決めです。師匠たちの回答内容まで決めているわけではありませんよ」(同)

 放送作家が回答する内容を書いているわけではないようだ。では、ネット上に出回る上記の伝説はすべてが嘘なのだろうか。これには別の関係者が話を聞かせてくれた。

「嘘と言い切れない部分もあります。どういうことかと言えば、『笑点』の収録前に師匠たちと作家やディレクターが打ち合わせを行うんですが、この時に例題として回答案を見せたり話したりすることもあるんです。これをそのまま話す師匠もいるので、ある意味作家が一部考えているとも言えます」(番組関係者)

 台本として書いているわけではないが、回答案を提示するケースはあるとのことだった。では、ほとんどの噺家がこれを使用しているのであろうか。

「そこは師匠によって異なります。提示されたアイデアを面白がってそのまま話す師匠もいれば、さらにひねって話す師匠もいます。また、スタッフが出してきたものなど使ったら自分のプライドが許さないと考え、完全に無視する師匠もいます。現在のメンバーで言えば三遊亭円楽師匠は無視するタイプですね。大喜利のテーマだけ聞いて、回答は全て自分で考えています」(同)

 噺家のプライドとして円楽師匠は自らアイデアを練るそうだ。また、自ら回答を考える噺家であってもテーマを聞きたがるタイミングは異なるという。

「本番直前までテーマを聞かずに出たとこ勝負で回答したがる師匠もいれば、数日前にはテーマを知って吟味したいという師匠もいます。三遊亭小遊三師匠は直前まで聞きたがらないタイプです」(同)

 これは天才肌と努力肌の違いといったところだろうか。いずれにしても自ら考えているならばさすがだ。しかし、今回は名前まで教えてもらえなかったが、スタッフの提示したアイデアをそのまま話す噺家がいるという点は少々残念な気がしてならない。

『笑点』は歴史ある番組である上、出演者たちは実力を兼ね備えたメンツであることは間違いないので、独自の笑いを生み出すことに労力を割いてほしいと、一視聴者としては願うところだ。
(文=吉沢ひかる)


※イメージ画像:『笑点 第4号』(日本テレビ放送網)

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