計算問題は朝の10分間で行うのがベスト!中学受験塾 SAPIX流・習慣作り「1週間に1回、1時間かけてまとめて解くのは、おすすめできません」

2024年12月9日(月)12時30分 婦人公論.jp


(写真提供:Photo AC)

「うちの子、とくに算数が苦手で……」「私自身、算数が苦手だから、子どもも嫌いになってしまうのでは……」など、親子ともに算数への苦手意識を持っている家庭もあるのではないでしょうか。教育ライターの佐藤智さんは、このような悩みの声を受けて、難関中学受験で高い合格実績を誇る塾「SAPIX小学部」で算数を担当する先生を取材しました。今回は、佐藤さんの著書『10万人以上を指導した中学受験塾 SAPIXだから知っている算数のできる子が家でやっていること』から、SAPIX流・算数を嫌いにさせないメソッドを一部ご紹介します。

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計算問題は朝の10分間で行うのがベスト!


コンディションのいい時間帯に毎日少しずつ

計算は算数におけるコミュニケーションツールです。

自分の考えを表すにしろ、人の考えを読み解くにしろ、すべて式や計算を通じて行う必要があります。だから、計算能力はできるだけ高めておけるとよいでしょう。

語学学習でも、実際に話せるようになるためには単語や構文をスムーズに使えるようになるまで覚えておく必要がありますよね。

算数における計算問題も、応用や実践にいかしていくための基礎をつくることが目的になります。

毎日同じ時間に取り組む


ただ、子どもに「計算ドリルつまらない」と言われると、続けさせにくいという声もよく耳にします。

そんなときは、計算のおもしろさを語りたいところですが、計算ドリルの内容を楽しく理解することはなかなか難しいでしょう。

そこで、基礎トレーニングになる計算問題は、毎日同じ時間に取り組むルールにするのがポイント。

ただ、夜の遅い時間に取り組むことは、なるべくやめておきましょう。

子どものタイプやご家庭の状況によって異なりますが、基本的には朝少しだけ早く起きて取り組むのがおすすめです。

「こなす」だけでは身につかない


繰り返しますが、計算問題を解くことはおもしろさを感じにくい作業です。大人も深夜の疲れているタイミングで、楽しくもない事務処理をしたいとは思わないですよね。夜は、ゆっくりしたい、休みたいとなるのが普通です。

どうしてもやらなければならないならば、「パパッと終わらせておくか」となりかねません。


(写真提供:Photo AC)

子どもだって、同じです。

コンディションが悪く、いやいや取り組んでいる状態だと「こなす」だけになり、身につきません。

とはいえ、毎朝のあのドタバタした環境の中で、勉強ができるのだろうかと不安もあるでしょう。計算問題に取り組むのは、1日10分程度でOKです。「10分ならばなんとかなるかも?」と思ってもらえるのではないでしょうか。

一度に長時間はおすすめできない


一方で、「1週間に1回、1時間かけて計算問題をまとめて解く」のはおすすめできません。なぜなら、計算問題のような淡々とした作業は、溜まれば溜まるほどやる気がなくなるからです。

大人も処理しなければならない書類が日に日に溜まってしまうと、どんどん後回しにしたくなるものですよね。

だからこそ、毎朝10分の計算問題を習慣化するほうが体力的にもメンタル的にもベストだと考えています。

Check!
・計算は毎日短時間、同じ時間に取り組むルールをつくる
・一度に長時間、計算問題を解くのはおすすめできない

※本稿は、『10万人以上を指導した中学受験塾 SAPIXだから知っている算数のできる子が家でやっていること』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

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