年金月5万円・72歳ひとりシニアの紫苑 猛暑のなかでの「運動控え」が私の身にもたらした事態とは…。「この先もいろんな壁にぶつかるんだろうな」と覚悟した初秋の日【2023編集部セレクション】
2024年12月9日(月)12時30分 婦人公論.jp
猛暑の間、運動を控えていたひとりシニア・紫苑さんの身に起きた事態とは——(写真提供:著者)
2023年下半期(7月〜12月)に配信した人気記事から、いま読み直したい「編集部セレクション」をお届けします。(初公開日:2023年10月27日)
******
母子家庭で、二人の子どもを育てながらフリーランスで仕事をしてきた72歳のひとりシニア・紫苑さん。そのため年金の額は月に5万円ですが、お金を遣わなくても安心して暮らすための工夫の数々をブログに記すと話題となり、楽しい毎日の様子は新聞やテレビなどでも紹介されるようになりました。その紫苑さんの節約術を日々の暮らしとともに紹介していくのが当連載。今回のテーマは「運動控えがもたらしたもの」です。
* * * * * * *
弱る足腰
先日、区の健康診断に行きました。血液検査、尿検査、どちらも正常との結果が出てほっとしたところで、ついでに懸念の骨密度検査と背骨のレントゲンを撮ってもらうことにしました。
骨密度は3年前に測りましたが、そのとき幸いにも2.8という数値(同年代比で120%)という数値が出て、医師からは「40代と同程度でなかなか優秀です」と褒められました。
しかし骨密度は年齢とともに下がっていくと言われているうえ、その値が低ければ転びやすくなる、骨折しやすくなる、というのはご存じの通り。
ちなみに背骨については長年の座り仕事で痛めていて、40代から60代にかけて、冬になるとぎっくり腰を起こし、ひどいときには這ってトイレに行った経験もあるほどの状況にあります。
やっぱり数値は下がっていた
この夏の猛暑で、毎朝続けていた階段の駆け上り、駆け下りもままなりませんでした。ストレッチをした次の朝には、さっそく脚が痛くなる始末。
このところ、足腰が弱っていることを感じていたので、「この機会に」としっかり検査していただいた次第です。
そのうえで今回の結果はといえば・・・
骨密度はやはり2・3まで下がっていました。同年代比の数値も105%とわずかに上まわっている程度に。
背骨の検査結果としては、腰椎の下のほうの間が狭くなる、いわゆる「脊柱管狭窄症」になりつつあるということ。背骨が狭くなることで、その中を通る神経が圧迫され、脚のしびれや脚に痛みという弊害が出てくる可能性があるとか。
本を読んで対策を
「それは大変だ! 大丈夫だろうか…」
などとうろたえる私でしたが、「症状が出ていない限りは大丈夫です」と冷静に医師。
対策として「とにかく運動を」とのことですが、診察してくれた先生が効果的な運動法まで教えてくれるわけではありません。そこで早速、本を読んで対策を調べることにしました。
すると複数の本で、概ね「背骨の横にある“腹横筋”という筋肉を鍛えることで体幹を鍛え、一か所に負担がかからないようにするのがよい」といった方針が記されていました。
具体的な運動としては、ヨガのいわゆる“チャイルドポーズ”やお腹をへこませる運動、四つん這いになって片脚や片腕を上げるアームレッグノイズなどなど。とにかくポイントとしては「へそ下三寸」、いわゆる“丹田”を意識して、そこに力を入れることだそう。
この先どんな壁にぶつかるんだろう
この運動を一週間ほどやってみたら、なるほど、腰の負担がやや軽くなった気が。
骨密度については、牛乳や小魚などを食すなど、カルシウムを意識的に摂ることが対策になりそうですが、いったん傷ついた背骨をもとに戻すことは難しい(というか、できない?)と本には書いてありましたし、とにもかくにも症状を出さないことが肝心。
そしてそれには、医者の先生が仰っていた通り、適切な運動をすることがやはり大事なようです。
猛暑も去ったある朝、以前はルーティンとしていた朝散歩と階段駆け降り・上りを久しぶりにしてみました。すると、以前と比べて身体は重く、前には平気だった息も切れる、切れる。
階段に座って眺めていた方からは「すごいなあ。健脚だ」と声を掛けられたのは嬉しくもありましたが、やはり私にもあった「70歳の壁」。この先もいろんな壁にぶつかるんだろうな、と覚悟した初秋でした。
関連記事(外部サイト)
- 紫苑72歳・年金月5万円生活 65歳で購入した築40年の一軒家の価格とは?「家賃からの解放」という安堵を得て感じていること
- 年金月5万円72歳の紫苑 10坪で築50年以上、窓から見えるのは隣の家の壁…。猛暑の今、そんな狭くて古い家を「買ってよかった」と思えるワケ
- 年金月5万円・72歳ひとりシニアの紫苑 猛暑のなかでの「運動控え」が私の身にもたらした事態とは…。「この先もいろんな壁にぶつかるんだろうな」と覚悟した初秋の日
- 紫苑「浪費家だった私の年金5万円生活。5万円から水道光熱費や固定資産税など引いた残りで食費を賄う毎日は楽しく、この先まったく不安なし」【2023年上半期BEST10】
- 72歳ひとりシニア・紫苑「屋根瓦が壊れてますよ」「トイレの汚水があふれそう」。古い我が家を狙ってやってくる<招かざる訪問客>。狡猾な彼らの交渉術に気を付けて