地球外知的生命体の発見は近い? 宇宙人探査プロジェクトSETIが従来の1000倍規模に!

2022年12月8日(木)15時0分 tocana


 広い宇宙に、我々地球人以外に存在しているはずの知的生命体を探すプロジェクトが地球外知的生命体探査(Search for extraterrestrial intelligence、略称SETI)だ。本当に空飛ぶ円盤に乗って地球にまで訪れているかどうかは別としても、宇宙には無数の天体が存在しているので、地球と同じような条件に恵まれ、知的生命体が存在する天体も低確率ではあるが存在するはず、という観点から発足したプロジェクトだ。電波望遠鏡で宇宙から受信した電波を解析して人工的な信号を探すものや、地球の方から宇宙へ向けて電波を送る試みもなされている。なお、地球から宇宙へ向けて電波を発信する能動的な活動はアクティブSETIと呼ばれている。


 そして2016年には、地球外に存在する高度なテクノロジーの兆候を広い宇宙から探し出す新たなプロジェクトが発足した。このプロジェクトは「Breakthrough Listenプロジェクト」といい、物理学者の故スティーブン・ホーキング博士とイスラエルの起業家ユーリ・ミルナーの協力を得て立ち上げられたもの。これまでもアメリカのウェストバージニア州のグリーンバンク望遠鏡とオーストラリアにあるパークス・テレスコープを使用していたが、今回南アフリカに存在する64の独立したアンテナからなるMeerKAT望遠鏡と連携することが決定した。MeerKATのシステムに必要な機器を組み込むのには3年以上の年月がかかったが、ようやく望遠鏡が収集した最初のデータを解析し、宇宙のどこかにある地球外知的文明の痕跡を探し出せると注目を集めている。


 このプロジェクトに参加しているAndrew Siemion博士は次のように説明している。


「MeerKATは64枚のアンテナで構成されており、グリーンバンク望遠鏡が一度に見ることのできる夜空の実に50倍の広さを見ることができます。望遠鏡の視野が大きければ大きい程、興味深いテクノシグネチャー(技術的痕跡)のターゲットとなる多くの星が含まれていることになります。我々の新しいスーパーコンピューターは、アレイを使用している他の天文学者の研究に影響を与えることなく、優れた感度でこれらのターゲットの高解像度スキャンを得るために64のアンテナからの信号を結合することを可能にしました」(Siemion博士)


 今回MeerKAT望遠鏡に加えられた新しいシステムは、今回のプロジェクトで探索できるターゲットの数を1,000倍に増やすことができるものになるという。


「MeerKAT の Listen バックエンドを使った定期的な観測は現在も進行中です。チームは今後数カ月のうちに最初の科学的結果を皆さんと共有することを楽しみにしています」と、エグゼクティブディレクターの S. Pete Worden 博士は語っている。


参考:「Unexplained Mysteries」ほか


【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】



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