ひろず、まるやま、みいでら...... 地域によって変わる「がんもどき」の呼び名
2017年12月10日(日)7時45分 Jタウンネット
[となりのテレ金ちゃん−テレビ金沢]2017年11月27日放送の「仰天!コロンブス」のコーナーで、がんもどきの呼び名についての話題がありました。
石川県では、がんもどきのことを「ひろず」というのですが、なぜこのような呼び名になったのでしょうか?
ポルトガルのお菓子が語源
一般的に「がんもどき」とは、豆腐をつぶして、野菜などを混ぜて油で揚げた料理。石川県では「ひろず」と呼ばれています。
輪島や加賀の一部では「みいでら」、富山県では「まるやま」「まるあげ」、関西では「ひりょうず」と呼ばれたりしますが、その由来はどこあるのでしょうか?
もともと「がんもどき」とは、ガンの肉に似せて作った精進料理です。なぜ、「ひろず」と呼ばれているかは、中世にポルトガルの宣教師が広めた揚げ菓子に由来しているのです。
この揚げ菓子は「フィリョース」というもので、それががんもどきと似ていたので、がんもどきの呼び名が変わり、関西で呼ばれている「ひりょうず」、石川での「ひろず」になったといわれています。
七尾にある、隠れキリシタンをかくまったお寺では、400年前に「飛竜頭(ひりょうず)」があったとされる文献が残っています。
実際にポルトガル人のパティシエの方にフィリョースのレシピを教えてもらい作ってみると、見た目はがんもどきそっくりでした。また、油で揚げる調理法はポルトガルから伝わったといわれています。
日本の精進料理だと思っていたがんもどき。ポルトガルから伝わった呼び名があったのですね。(ライター:りえ160)