「クソ物件オブザイヤー2018」最優秀賞に「スルガ銀行」 2位「宗教ラブホ」、3位「ドリフうどん屋」など今年も個性派揃い
12月12日(水)21時20分 BIGLOBEニュース編集部
様々な意味で今年注目を浴びた不動産“クソ物件”を表彰する「クソ物件オブザイヤー2018」の最優秀作品が12日に発表された。
「クソ物件オブザイヤー」は、不祥事や事件、事故など様々な意味で注目を集めた不動産物件を表彰するイベント。5回目を迎えた今年は、一般からのTwittr投稿で687件もの不動産物件がエントリー。そこから絞り込まれたファイナルノミネート48物件から、一般投票によって「クソ物件オブザイヤー2018」が争われた。
投票の結果、「クソ物件オブザイヤー2018」最優秀賞となる第1位に輝いたのは「スルガ銀行」。シェアハウス「かぼちゃの馬車」をめぐる不正融資が発覚し、金融庁による行政処分を受けた同行だが、エビデンス(証拠)を出させる「エビどう?」というやり取りや、「オマエの家族皆殺し」といったパワハラまで発覚するなど社会に大きな衝撃を与えた。イベント主催者は「スルガ銀行」について、「活況の不動産市況に水を指したのは、市況の牽引役だったスルガ銀行だった。ここ数年間の不動産市況の潮目を変えたインパクト、バイオレンスあふれる第三者委員会調査報告書、人の欲望が招く不動産投資の悲劇と喜劇。2018年の不動産業界を象徴する案件として納得の最優秀賞受賞でした」と評した。
第2位には宗教法人が経営していたというラブホテルが舞台となった「宗教ラブホがピストン脱税」が選出。エントリー推薦文などによると、このホテルは休憩料の一部を「お布施」として処理し、所得隠しをしていたという。イベント主催者は、「宗教ラブホ」というワードや、「HOTEL」と書いているゲートの横に佇む観音像のインパクトが評価されたとしている。第3位となったのは、台風24号により倒壊したという東京・杉並区にあった「ドリフうどん屋」。幅の狭い敷地に立て掛けただけのような店舗は、ドリフのコントに登場するセットのように崩れてしまった。
第4位には1位のスルガ銀行関連の「かぼちゃの馬車」がランクイン。第5位は積水ハウスが地面師詐欺にあった五反田駅前の旅館「海喜館」が選ばれた。
<クソ物件オブザイヤー2018トップ5とイベント主催者評>
第1位 【スルガ銀行】
【スルガ銀行】ペイントで偽造される通帳、「エビどう」「カーテンいきます」乱れ飛ぶパワーワード、「PCパンチ」「家族皆殺し」溢れる暴力、暴走する営業担当役員、絶賛した金融庁長官は海外逃亡、泥沼の訴訟合戦、そして超絶赤字決算。喜悲劇の終わりはまだ見えない。 #クソ物件オブザイヤー2018pic.twitter.com/NPLmDqxMzn
— 遊撃部長F/S&RWAs (@fstora) 2018年11月14日
活況の不動産市況に水を指したのは、市況の牽引役だったスルガ銀行だった。ここ数年間の不動産市況の潮目を変えたインパクト、バイオレンスあふれる第三者委員会調査報告書、人の欲望が招く不動産投資の悲劇と喜劇。2018年の不動産業界を象徴する案件として納得の最優秀賞受賞でした。
第2位 【宗教ラブホがピストン脱税】
【宗教ラブホがピストン脱税】
— 加美 (@kaminarey) 2018年11月15日
新興宗教法人がフリータイム3,500円で運営し、7年間14億円の申告漏れを国税に指摘され破綻
競売で安く物件を仕入れ、セックスの度にお布施(非課税)を受け取るピストン・スキームが爆誕。税法を0.02ミリ突き破った
#クソ物件オブザイヤー2018#ホテルピア#上越市pic.twitter.com/dhoSmECpBg
キレのある文体と『ホテル』って書いてるゲートの横にたたずむ観音像のインパクト。2位に踊りだした今年のダークホース的存在。宗教法人は脱税のダミーに使われるケースが多いです。作法的には、観音像、ホテル入る前に拝むんやろうか、出るときに拝むんやろうか。なんて祈りながら拝むんやろうか。
第3位【ドリフうどん屋】
【ドリフうどん屋】
— なめ茸 (@c___i___b) 2018年11月16日
台風24号により倒壊した杉並区高円寺の立食い蕎麦店。
台風の爪痕の象徴のように翌朝のTVニュースでも取り上げられるが、どちらかと言えばその薄すぎる敷地と“立て掛けただけ”のような佇まい、ドリフのセットのような倒れ様がお茶の間に印象を残す。
#クソ物件オブザイヤー2018pic.twitter.com/Fb5GocOWAt
『我々スタッフがね。探しました。一生懸命探しました。でもね、このうどん屋さんの建物の登記、どうしても見つかりませんでした』……発見できた登記は、換地処分され昭和34年から所有者が変わっていないこのうどん屋さんの敷地の土地12平方メートルの登記。
不動産登記規則第111条『建物は、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものでなければならない』にある“建物”の定義を、我々不動産屋に再び考えさせる、細長いうどん屋さんの“建物”でした。
第4位【かぼちゃの馬車】
【かぼちゃの馬車】
— 西新宿社長 (@jpnbeehive) 2018年11月14日
シェアハウス?1万室
入居率?30%
融資総額?2,000億円
表面利回り?8%
第三者委員会調査報告書?338ページ
スルガ銀の株価?▲2,000円
駆け抜けた馬車の思い出?プライスレス
お金で買えない価値がある。買えるものはぜーんぶクソ物件。不動産つらい。#クソ物件オブザイヤー2018pic.twitter.com/wXwPlD5tVj
足立区最寄駅徒歩15分の木造シェアハウスに地方の単身女性を押し込んで、利回り7%月の手残り20万円を夢見てカボチャの馬車に乗った欲張りなサラリーマン投資家たちは、気づいたら火の車に乗ってスルガ銀行前で借金帳消しを叫ぶ羽目になりました。
第5位【海喜館】
海喜館:平成最後の巨額地面師事件の舞台。佐々木、北田、秋葉、カミンスカス等、今娑婆にいる地面師オールスターで演じたオペラもいよいよクライマックス。一年の捜査を経て星を挙げた検察は何人ぶち込めるのか、金の行方は、内通者の存在は、操のガラは押さえられるのか?!#クソ物件オブザイヤー2018pic.twitter.com/cnHpTY4nSh
— かずお君 (@kazuo57) 2018年11月15日
五反田駅前の土地約600坪の旅館を舞台に行われた地面師事件。63億円とも言われる被害金額はおそらく地面師ギネス記録更新。プロの積水ハウスが様々な詐欺の兆候を見過ごした理由とは? フィリピンに飛んだ主犯格の消息は? 巨額の現金の洗浄方法とは。