雪国民ならキスより嬉しい? 札幌市の謎コラボ「午前0時、除雪に来たよ」ポスターに注目

2019年12月16日(月)17時0分 Jタウンネット

映画「午前0時、キスしに来てよ」。同名のコミックが原作で、橋本環奈さん演じる女子高生が、片寄涼太さん演じる国民的スターと恋に落ちるというストーリーだ。


ツイッターでは、そんな若者の恋模様を描いた映画のポスターが、なぜか全く関係ない物のアピールに使われていると話題になっている。


「午前0時、除雪に来たよ」



片寄くん除雪してくれるの...?もちろんそんなわけはないと思うが、映画ポスターの横にはこう書かれている。青春時代の恋のような甘酸っぱさは全くないが、雪国の人にとってはキスよりも嬉しい殺し文句かもしれない。


ポスターにはさらに念を押すかのように、


「札幌市は、みなさんが寝ている間に除雪をします」



と書かれている。いったいこれは誰が何をしに来る映画なのか——。情報量が多い。


これを投稿したのはツイッターユーザーのぼう(@bowoda)さん。札幌市営地下鉄・大通駅の構内で見かけたという。


投稿されたポスターに対し、ツイッターでは、


「夜中にやらないと、翌朝が大変なことになりますからね...」
「除雪してくれてなきゃ、危ないあしもとだかんな...」
「いつも除雪してくれて、ありがとうございます」



といった感謝の声が多く寄せられている。


コラボの理由は「おもしろそう」


Jタウンネットは2019年12月16日、ポスターを制作した札幌市建設局雪対策室の担当者に話を聞いた。


担当者によれば、これはポスターの制作会社からタイアップの依頼を受けて共同で制作したもの。市役所内で募集しており、「おもしろそう」ということで雪対策室が応募した。こういった映画ポスターとのコラボはこれまでにもあったが、雪対策室として取り組むのは初めてだという。


妙に頼もしさを感じる「午前0時、除雪に来たよ」のキャッチコピーはなぜ生まれたのか。担当者はポスターの制作意図についてこう話す。


「札幌の除雪が夜中に作業をするものですから、市民の人に知ってもらいたいなと。知ってる方も多いんですが...。タイトルにも午前0時と入っているので、こちらにかけました」



担当者によれば、除雪時間はおよそ0時〜7時。雪が降った日の朝、道路が雪で塞がれることなく通勤・通学ができるのは深夜から明朝にかけて行われる除雪作業のおかげなのだ。


公開中の恋愛映画にリアルな除雪作業の事情を盛り込んだ今回のポスター。双方のアピールに一役も二役も買ったことだろう。


担当者にツイッター上で除雪作業への感謝の声が相次いでいることを伝えると、


「よかったです。そこの意味を込めたので、そのように伝わってくれるのが一番ありがたいなと思います」



と話していた。


ポスターは中学校などに送るほか、土木センターに貼っている。掲示期間は決まっておらず「それぞれ貼ってある場所で許される限り」ということにしているそうだ。

Jタウンネット

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