人類が最初に使った色は赤。色にまつわる不思議な10のトリビア

12月17日(月)20時30分 カラパイア

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 青空、白い雲、赤信号に木々の緑。何気なく目にしている色だが、実は不思議と謎に満ち溢れているのだ。

 色が消えてしまうトロクスラー効果や、感情を色として見ることができる共感覚。緑の血が流れる爬虫類に、感情で変わる人間の顔色など、ここでは色に関する面白い雑学を見ていこう。

・10. 人類は最初に使用した色は赤

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References:Ochre: The World's First Red Paint

 人類は、おそらく最初に赤色を大量に使用したと言われている。

 だが、人気があったのは鮮やかな色彩のおかげではない。黄土という天然の色素が手に入りやすかったからだ。しかも色褪せしないうえに、肌や壁にきちんと付着してくれるなど、使い勝手もよかった。

 その一番古い使用例は、現代の人類によるものではなく、28万5000年前に存在したホモ・エレクトスによるものだ。またネアンデルタール人も25万年前に黄土で色を塗った。

 ホモ・サピエンスによるものとしては、10万年前の貝殻が一番古い使用例で、黄土のほかに、脂肪や炭が一緒に使われている。

 黄土はほかにも墓に塗ったり、皮を染めたり、蚊除けや薬としても使われた。さらにノリとしてや植物の処理にも使われ、中世やルネサンスの芸術家も利用していた。


・9. なぜ水に濡れると服は黒っぽくなるのか

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References:Why Do Things Get Darker When Wet?

 無色透明のはずの水は、服などに染み込むとそれが黒っぽく見える。その原因は人間の目に届く波長を撹乱することにあるという。

 光が物に当たると2つのことが起きる。吸収されるか、反射されるかだ。

 反射された光の波長が目に入ることで、色が認識される。たとえば、黄色い服なら、黄色い波長を反射し、それ以外は吸収してしまっている。

 ところが表面が水で濡れていると、光が反射される角度が変わる。黄色い服なら、黄色の波長が普段よりも服自体の中に反射されるようになる。

 このために、服の濡れた部分は人間の目には黒っぽく見えるのである。


・8. カラフルなカニ、ヤシガニの謎

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References:Red, White and Blue Crabs: These Tree-Climbing, Bird-Killing Crabs Come in Multiple Colors and No One Knows Why - Science Sushi

 インド太平洋地域に見られるヤシガニは、ココナッツのような味わい以外に、色が3色あることで知られている。

 子供のヤシガニは白い。だが成長するにつれて鮮烈な青か赤に変化するのだ。だが青くなる個体と赤くなる個体の違いはよく分からない。

 さまざまな実験が行われたが、性別、場所、カモフラージュ、交尾相手へのアピール、特定の行動、その他の肉体的な特徴とは関係がないことが明らかになっただけだ。

 また、色によるはっきりとしたメリットも不明で、生存するうえで特に有利ということもなく、青と赤は同じくらい存在する。

 だが何か理由があるはずで、現在は視覚に関連するDNAを解析することで謎が解明されるのではと期待されている。

 ヤシガニの目には青と赤が意味あるように見えているのかもしれない。


・7. 青のミステリー

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References:There's Evidence Humans Didn't Actually See Blue Until Modern Times

 人間の目はおよそ100万種の色を見分けることができるが、青が見えるようになったのはかなり後になってからだという。

 19世紀、ホメロスのオデュセイアを研究した学者は、そこに青についての言及がないことに気がついた。たとえば、海の色は青ではなく「ワインダーク」と形容されていた。
 
 さらにヒンズー語、中国語、アイスランド語、アラビア語、ヘブライ語の文献が調査されたが、やはり「青」という言葉はなかった。
 
 青という言葉が最初に使われたのは、青く染める方法を知っていた唯一の文明、古代エジプトであると言われている。 

 このように、いくつもの文化で青という言葉がないことは、人がこの色を認識できなかったということなのだろうか?

 これに関連して2006年に面白い研究が発表された。やはり「青」という言葉がないナミビアのヒンバ族は、青と緑の区別がつかないことが判明したのである。

 それなのに緑の色合いについては、ほかの人たちには区別できないような微細な違いも見分けることができた。

 このことは、人間の目は割と最近まで青という色の概念を認識していなかった可能性を示唆している。


・6. 有毒な緑の血液

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References:Some Lizards Have Green Blood That Should Kill Them And It's a Scientific Mystery

 ニューギニアスキンクは一見ごく普通のトカゲに見えるが、一皮剥くと、血液、骨、筋肉、膜の何もかもが緑という変わった色をしている。

 通常、血液は酸素を運ぶヘモグロビンを含むために赤い。だがニューギニアスキンクの血液はビリベルジンを含む。赤血球が死ぬとビリベルジンが大量に作られるために、ヘモグロビンの赤さが覆い隠されているのだ。

 これほどの濃度のビリベルジンは有害であり、人間などの動物ではこれを排除するような仕組みが備わっている。 

 これに関連し、2018年のオーストラリアスキンクの仲間を対象とした調査では、緑の血液を持つ種は互いに関係していないことが判明した。

 つまり、たった一度の変化で緑色の血液を進化させたわけではなく、それぞれの種で個別に発達したということである。

 現時点では、緑の血液のメリットや、大量のビリベルジンからトカゲがどのように身を守っているのかは不明だ。


・5. 存在するはずの色が見えないトロクスラー効果

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References:This 'Disappearing' Optical Illusion Proves Your Brain Is Too Smart for Its Own Good

 上の画像の中央を20秒間じっと見つめ続けてみてほしい。パステルカラーに彩られていたものが真っ白に見えてくるはずだ。

 だが、はっと気がつくと、また色が復活する。この効果を「トロクスラー効果」という。原因は、周辺視野が変化しない細部を消去してしまうことだ。

 トロクスラー効果は、スイスの医師、イグナツ・トロクスラーが1804年に発見した不思議な視覚効果である。

 トロクスラー効果は実は常日頃から起きている。これがなければあまりにも刺激が多すぎて、私たちは狂ってしまうことだろう。そうならないように、脳は重要ではないと思われることを無視する。

 その日に会った人の服装や鼻の形など、見ているはずなのに何も覚えていないのはこのためだ。

 上の画像が見えなくなるのは、色を囲んでいる白を何も情報なしと脳が判断し、見えなくさせているからだ。

・目に見えるものが全てではない。そこに在るはずなのに見えなくなる。「トロクスラー効果」を検証する錯視動画 : カラパイア


・4. 恐竜の卵にも色があった

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References:Dinosaurs May Have Given Birds Their Colorful, Speckled Eggs | Smart News | Smithsonian

 現生の鳥は美しいパターンの卵を産む。最近、その色の元となっているプロトポルフィリンとビリベルジンが、オヴィラプトルという鳥に似た小型恐竜の卵から発見された。

 この結果を受けて、アジサシ、エミュー、ニワトリなどの現生の鳥の卵を分析し、それを15種の白亜紀に存在した種と絶滅した鳥の卵の化石と比較してみたところ、鳥の卵の色は最近発達したものであるという仮説が間違っていることが判明した。

 2つの色素は大昔の卵にも存在し、特にマニラプトル類で顕著だった。

 マニラプトルは鳥の祖先と考えられている恐竜で、その卵には今も生きている鳥の卵と同じ色素のパターンがあった。

 こうしたカラフルなカモフラージュは、卵を守るために埋めた巣を放棄する恐竜が現れたことから発達した可能性が高い。


・3. 人は感情で顔色が変わる

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References:Green with envy? How human faces really do change colour with emotion

 英語では、激しい嫉妬心のことを「嫉妬で緑になる(green with envy)」と表現するのだが、2018年の研究では、人の顔色が感情で本当に変化することが明らかになっている。

 コンピューターで解析されたこのカメレオンのような効果は、血流と関係している。

 非常に微妙なもので、無意識下でしか認識されないが、眉、頰、顎、鼻の周囲の色が実際に変化するのだ。

 たとえば、不快な気分なときは、口の周りが青や黄色っぽく、額や鼻のあたりが赤や緑っぽくなる。また幸せならば、頰やこめかみが赤く紅潮する一方、あごは青くなる。

 不思議なことに、驚きは幸せと似ており、額の赤みがいっそう赤く、顎の青みは弱まる。

 実験で被験者に、感情と一致する色を重ね合わせた顔写真を見せると、多くが写真の人物の気持ちを正しく言い当てることができた。

 だが反対に、表情と一致しない色を重ね合わせると、直感的に違和感を感じることが分かった。


・2. ハドヴィガー=ネルソン問題

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References:An Amateur Solved a 60-Year-Old Maths Problem About Colours That Can Never Touch

 無限に広がる面に、線で結ばれた点がある。線で結ばれた2点が同じ色にならないように色を塗るには何色あればいいか。

 これが1950年に考案されたハドヴィガー=ネルソン問題で、一見簡単そうながら長年数学者を悩ませてきた超難問である。

 出題されてからすぐに4色から7色あればいいことまでは分かった。しかし、ここで行き詰まり、それ以来60年、誰も解くことができなかった。
 
 ところが2018年、オーブリー・デ・グレイという生物医学・老化学者で、数学を趣味としていた人物が少なくとも5色必要と証明し、数学界に衝撃が走った。

 突破口は「モーザースピンドル」という7つの点と11の辺で構成されるグラフだった。

 彼はここから独自のグラフを構築し、4色では結ぶことのできない巨大なグラフを考案。最終的には1581の頂点を持つグラフにまで縮小した。

 なお、その後、数学者は4色で結ぶことのできないグラフの頂点を826頂点にまで縮小することに成功している。


・1. 音を聴くと色が見える。共感覚(シナスタジア)

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References:Why Can Some People 'Hear' Colors?

 約4パーセントの人は音や言葉を耳にすると自動的に色が見えるという。

 これは「共感覚(シナスタジア)」という感覚で、脳波スキャンからはこの状態のとき、脳の視覚と聴覚に関係する部位が活発になっていることが判明している。

 こうした人は、視覚と聴覚と間の結合が普通の人よりも多いようだ。

 同じ家系内でしばしば見られるために、DNAを解析しその原因を探ってみると、37種の遺伝子の変異が原因であるらしいことが明らかになった。

 これらは軸索発生(axonogenesis)を促す遺伝子である。共感覚の持ち主の脳が普通よりも多く結合されているのはこのためだろう。

・あなたは共感覚の持ち主か?曲を聴いて色をイメージする共感覚チェックテスト : カラパイア

written by hiroching / edited by parumo

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