元国税芸人さんきゅう倉田の「役に立ちそうで立たない少し役に立つ金知識」 第128回 高校生のための確定申告

12月18日(水)20時1分 マイナビニュース

元国税局職員さんきゅう倉田です。好きな申告は「修正申告」です。

「税金」と聞いて、思いうかべる言葉は何でしょう。

学生だったら「消費税」とか「国の収入」などと言うんでしょうか。時折、この質問をしていますが、お歳を召すと、「確定申告」と答える人が増えていきます。

税金=所得税なんですね。さらに、年末調整ではなく、確定申告。「もしかしたら、申告が必要なのかな?」「来年は、申告しなければいけないな」「還付金の振込はまだかな?」などと、日常的に考えているのかもしれません。

○確定申告ってなあに?

お父さんやお母さん、学校の先生、博識を装う友人に聞いても、その意味を正確に答えられる人はいないと思います。正確に知っていなくとも困りませんが、他人に伝えるときは、深く正確に知っていないと、迷惑がかかってしまいます。

確定申告を筆頭に、税金の情報を最も取り扱っている国税庁のホームページを確認すると、確定申告の手続きは見ることができますが、確定申告の語釈(言葉の説明)は見つけられませんでした。

確定申告は、所得税だけではありませんが、一般の方が「確定申告」といえば、所得税の確定申告を指します。

そして、ぼくの認識では、「その人の1年間の収入や経費から所得を計算して、控除を引いて、所得税の金額を決定する手続き」が確定申告です。そこには、所得税の納税も伴います。毎年、2月16日から3月15日までが確定申告期間なので、みんなこぞって税務署に行って、手続きをしています。行くのが面倒であれば、パソコンやスマホでも申告できます。

本来、日本で働くなら、みんなみんな確定申告をする必要があります。しかし、その手続を簡略化した「年末調整」によって、多くの人の申告が不要となっています。とっても楽ちんな制度です。

その分、一生に数回やってくる確定申告の機会に、ストレスを感じる人も少なくありません。頻度が多くないので、学校や会社で教えるほどではない。けれど、知っておかないと損をするかもしれない、それが確定申告なのです。
○あ!確定申告を忘れてた!

毎年の確定申告の締切は、3月16日です。この日までに申告書を提出しないと、利息や罰金(加算税)があります。罰金と聞くと仰々しいですが、遅れたからといって怒られるわけではありません。少し多めに払えば、それで済みます(収入が何千万円もあるのに、申告せずに放っておいた場合は、社会的制裁を受ける場合があるよ)。

収入があったときには、確定申告が必要だとは知らなかったけど、後から、「あ!確定申告しなきゃいけなかったかも!」とか「わ!確定申告すれば、還付金がもらえたかも!」などと気づくことがあります。

その場合は、申告期限が過ぎていても申告してください。5年まで遡って、申告できます。「3月15日」を過ぎると、利息や罰金がかかるだけで、申告ができなくなるわけではありません。
○アルバイトではないけど、ちょっと収入がある

先日、ビジネスコンテストで会った高校生に話を聞いたら、最近は、プログラミングの仕事を受けて報酬をもらったり、アプリを作って収益を得たりする生徒がいるそうです。ぼくの時代から、だいぶ進んでいます。ぼくが高校生の頃は、落ちている空き缶を拾って、スーパーに持っていき、10円と交換してもらっていました。

アルバイトではないけれど、個人や会社から仕事を請け負っていれば、確定申告が必要です。収入から経費を引いて、そこから控除(高校生なら、例えば、基礎控除)を引いて、所得税を計算します。基礎控除が38万円なので、収入から経費を引いた「所得」が38万円以下なら、所得税がかからないので確定申告は不要になります。

確定申告のやり方がわからない場合は、2月16日から3月15日の間に、税務署に行きましょう。収入や経費の分かるものとマイナンバーカードを持っていけば、確定申告ができます。

学生だからといって、確定申告が不要になることはありません。誰かから仕事を受けていれば、日々、収入と経費を記録して、翌年の確定申告に備えましょう。

○さんきゅう倉田

芸人、ファイナンシャルプランナー。2007年、国税専門官試験に合格し東京国税局に入庁。法人の税務調査を行ったのち、吉本興業に。

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