「忍者・忍術学」学べる三重大学大学院、「忍者になれるの?」と聞いてみると...

2017年12月20日(水)11時0分 Jタウンネット

三重大学大学院は、2018年度入試から導入する専門科目「忍者・忍術学」の概要をホームページ上で発表した。


一体どんな内容になるのかと、ツイッター上などでは様々な憶測が飛び交っている。


すでに社会人数人から電話などで問い合わせ


「忍者文化論」「忍者文化史料論」。概要を見ると、こんな名前が入った授業科目が並んでいる。「伊賀をフィールドとして、現地で『忍者・忍術学』を学ぶ授業もあります」といった表現もあった。


発表では、大学院人文社会科学研究科の修士課程(地域文化論専攻)で、歴史・文学を中心とした「忍者・忍術学」の授業8単位分が新設される。修士号(人文科学)取得のためには、「日本中世史」の科目なども履修して計30単位の履修と修士論文を提出しなければならない。


地域文化論専攻全体で、8人を募集。18年1月4〜16日まで出願を受け付け、2月3日に小論文や専門科目の試験と面接がある。合格発表は、2月13日だ。


発表の末尾では、「忍者文化発祥の地、三重県で『忍者・忍術学』を学びたいという意欲あふれる多くの学生の入学を期待しています」と結ばれていた。


三重大学の学務担当者に12月15日、Jタウンネットが聞いたところ、社会人数人から「忍者・忍術学が気になる」として、電話などでの問い合わせが来ているという。


どんな内容の授業になるのかについて、「忍者の末裔 江戸城に勤めた伊賀者たち」などの著書がある高尾善希(よしき)准教授は15日、次のように説明した。


「日本史、文学、科学と相当に幅広い」


「忍者については、実在とフィクションの両方について資料があって、研究が進められています。実在の忍者は、戦国時代に城攻めしたり、江戸時代に幕府に召し抱えられたりした伊賀者などの記録が残っています。フィクションは、十字の手裏剣がそうですし、江戸時代に作られた文学としての忍者があります。しかし、作られたものも忍者の一部には違いなく、忍者・忍術学は、日本史、文学、科学と相当に幅広いものになります」

科学としては、鼻から息を長く吐く「息長(おきなが)」という呼吸法は、効果がすでに実証されているとし、三重大特任教授で甲賀流継承者の川上仁一氏(68)を授業に呼んで実際に体験してもらうことなども考えているそうだ。


フィールドでの授業については、旧跡などを見学したり、現地で資料を調べたりしたいとしている。


ネット上では、忍者になれるのかなどとネタにされているが、高尾准教授は、こう言う。


「忍術ができることは、本質的なことではありません。古文書にある『崩し字』は、入試には出しませんが、入学後は勉強してもらって、修士論文を書くスキルを磨いてもらいます」

将来的には、博士課程も作る予定で、すでに検討段階に入っているそうだ。

Jタウンネット

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