「雪が降ってもスタッドレスタイヤを履かせてくれない」 経費削減で安全を度外視するブラック企業
2022年12月28日(水)18時24分 キャリコネニュース
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業務用に使うものは会社負担で購入するのが当たり前だ。しかし、「職場の備品が自腹だった。絶対必要なものなのに私物購入させられた」(20代男性)といった体験談もあるように、ブラック企業では必要なものに経費を払おうとしないところがあるらしい。(文:林加奈)
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「スタッドレスタイヤは高くて経費がかかるから」
50代男性(埼玉県/年収300万円)は、送迎サービスのある介護施設で勤務したことがある。男性は「私たちには利用者さんを安全に送迎する義務があります」と、仕事に対して強い責任感を持っている。会社も「ユマニチュードを大切にし、ご利用者様に最高の感動を」と謳っていた。
ユマニチュードとは、認知力が低下した高齢者や認知症患者に対して行なわれるケア手法の一つで、「認知向上を目指し、その人らしさを取り戻す」という意味のフランス語の造語だ。男性の思いと会社の理念は一致しているように見えるが
「冬に雪が降ろうとも送迎車にはスタッドレスタイヤを履かせてくれません。理由は『スタッドレスタイヤは高くて経費がかかるから』。これでは最高の感動どころか雪が降ったりアイスバーンになったりしたら、事故のもとです。夏タイヤもすり減ってツルツルでした」
と振り返る。雪道をつるつるの夏タイヤで運転するのは危険すぎる。最高の感動以上に利用者の安全が最優先されるべきではないだろうか。