「天井のライトの中で、虫が死んでる気配がする」←どう掃除すればいい?メーカーに聞いた
2021年12月30日(木)8時0分 Jタウンネット
もうすぐ2021年も終わる。今まさに、大掃除に励んでいる人も多いのではないだろうか。
しかし、ふと天井を見上げると、ある悩みが頭をもたげてくる。「この照明器具はどう掃除すればいいの?」と......。
我が家では、天井に設置された照明のカバーの中に、直視したくない黒い斑点が浮かんでいるのだ。そう、羽虫の死骸である......。
まさに「飛んで火に入る夏の虫」というか......季節を問わず虫たちはこの中に自ら進んで入っている気がする。そして彼らはそのまま、そこで死んでしまっているのだ。
気になりすぎる......でも、掃除するためにカバーを外したら頭から死骸が降り注いでしまうのでは——? 想像するだけで震えが止まらない。
虫嫌いな記者は困り果てた末、専門家の知恵を借りることに。シーリングライト——天井に設置する照明器具も取り扱う、大手家電メーカー・パナソニック(本社=大阪府門真市)を12月17日に取材した。
「隙間」が狭いタイプを探そう
取材に応じたパナソニックの広報担当者は、「ご家庭の照明も蛍光灯とLEDが混在していますし、照明の素材や形も様々です」と、前置きした上で、シーリングライトの中に羽虫が入ってしまう理由をこう説明した。
「(シーリングライトが天井に)ぴったり密着しているように見えて、実は本体とカバーに『すき間』があります」
たとえばこの写真のように、天井から吊り下げるのではなくぴったり設置されているように見えるタイプでも、わずかな隙間から虫が入ってしまうようだ。これはLED、蛍光灯問わず、カバーが取り外しできるタイプでは構造上避けられないとのこと。
隙間を狭くしたり、「虫ブロック」といって防虫剤をしみ込ませたパッキンを装着したりと、虫が侵入しにくくなる工夫をしている製品もあるが、価格帯の安いものには対策がされていないものもあるそうだ。
しかし、入ってこられるなら出ていくこともできるのでは。なぜ虫たちは、出ていかずにそのまま照明器具の中で死んでしまうのだろう......。
「入りにくい構造=出にくい構造となっています。昆虫は、上に向かっていく、スキマに向かっていく習性があるようです(スキマだと外敵から隠れられるからともいわれている)」
「入り込んでから、数時間から長くて2日程度で死ぬようです。種類によってはシーリング内部に入って生きたままの昆虫もいるようですが。死因は、熱によって体の水分を奪われるためだと思われます」(広報担当者)
どうやら、外敵から隠れようと天井にある照明器具の隙間に入り込み、そのまま熱で死んでしまうらしい。悲しい習性である。
「都合の良い方法」など、なかった...
では、既に虫が侵入してしまった照明を掃除するにはどうすれば? おすすめの掃除方法を尋ねると、広報担当者は
「メーカーや材質によってお手入れの方法が違うので取扱説明書をご覧いただくのが良いと思います」
と、回答した上で、同社の「キレイコート」というシーリングライトの場合のお手入れ方法を教えてくれた。
「キレイコートという水や油をはじく効果のあるコーティングを施したシーリングライトの場合は、キレイコート部の汚れは、やわらかい布を水に浸してよく絞ってからふき取り、乾いたやわらかい布で仕上げていただくことをおすすめしております。
その他の汚れは、やわらかい布を石けん水に浸してよく絞ってからふき取り、乾いたやわらかい布で仕上げていただくことをおすすめしております」
虫の死骸と格闘することなく掃除できる裏ワザを期待したが、そんな都合の良い方法はないらしい。地道に、やわらかい布で拭き掃除するしかなさそうだ......。
最後に、こんな耳よりの情報が。
「LEDの光の波長は、虫が好む光の波長をほとんど放出しません。そのため、虫が寄りにくくなっていますので、まだ蛍光灯をお使いであればお手入れが簡単で省エネ性にも優れたLEDに交換されることをおすすめします」(広報担当者)
我が家の照明が虫の死骸まみれなのは、蛍光灯のせいかもしれない。一刻も早くLEDに買い替えることにしよう。