ドラマ『岸部露伴は動かない』に登場した「四つ辻」「辻神」とは? 通り魔の由来も解説

2022年12月29日(木)11時30分 tocana

 12月26、27日とNHKにてドラマ『岸部露伴は動かない』第3弾が放送された。同作は荒木飛呂彦原作の人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ作品で、第4部に登場する漫画家の岸辺露伴を高橋一生さんが演じている。


 このシリーズでは毎回岸辺露伴が奇妙な事件に遭遇したり巻き込まれたりするのだが、今回の2話では露伴やキーパーソンが怪異に行き逢ったり、迷い込む場所としての「四つ辻」が重要な場所として描かれていた。


 昔から日本では2本の道が十字形に交差している場所の「辻」は一種の「境界」とみなされることが多く、辻や丁字路の交点には「辻神」が住んでいると言われていた。特に沖縄では「辻神」が放つ邪気にぶつかると災いがあるとされており、劇中でも辻に潜む「魔」に見入られる様子が描写されていた。しかし、しかし、この魔物や邪気はまっすぐにしか動かないため、昔から沖縄の人達はそう言った辻に「石勘当」という魔除けの石を置いてはね返すようにしていた。


 また、「辻」と関係性が深いものが「通り悪魔」「通り魔物」とされる妖怪である。これらはぼんやりとした、心ここにあらずの状態の人間に取り憑いて心を乱し、災難に陥れるというもの。これに取り憑かれた人は無差別に人を襲うなどの話が報告されていたこともあり、これが転じて、理由もなく発生した殺人事件やその犯人を「通り魔」と呼ぶようになった、との話もある。


 これらの共通点は、まさに「行き逢う」こと。 どこともなくさ迷ってぶつかった人に危害を加える、そんな存在が通りや辻には存在すると昔から言い伝えられてきた。令和の時代に迷信と笑うなかれ、もしかしたら今もあなたの近所の辻に魔物は潜んでいるかもしれないのだ。


【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】



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