婚活サイトで夫が年収サバ読み…「800万」はやっぱり嫌だから離婚したい!

12月31日(月)8時51分 弁護士ドットコム

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婚活サイトで、年収をサバ読んでいた現在の夫。本当の年収を聞いて結婚したけど、やっぱり離婚したいーー。こんな相談が弁護士ドットコムに寄せられました。


自営業の夫は、婚活サイトのプロフィールでは年収を1400万〜1500万円と書いていました。女性の親に挨拶もした後、夫は女性に「実際の年収は800万程度。会社で使う経費等を入れた額が1500万円だから、同じようなものだと思った」と告白します。


女性は仕事を辞めて遠方の夫の元に行くことが決まっていたため、何も言えずに入籍しました。「年収1500万円だから、遠方の夫に嫁ごうと思えたわけで、初めから800万程度と聞いていれば夫とは結婚しませんでした。会うこともなかったと思います」と打ち明けます。


嘘がなければ、確実に結婚しなかった。そんな思いを抱えている女性は、「仕事も辞めてますし、詐欺のようなもの」と訴えています。入籍前の嘘がやはり許せなかったというのは、離婚理由にならないのでしょうか。福田慎也弁護士に聞きました。


●「年収のサバ読み」が原因で離婚できる?

ーーもし相手が話し合いで離婚に応じなかった場合、妻は裁判でどのように主張することになるのでしょう


「離婚訴訟で離婚判決を獲得することを念頭に置く場合には、法律上の離婚原因が必要になります。そして、裁判上で認められる離婚原因は民法770条1項に列挙されています。


年収のサバ読みは、具体的には、妻としては、民法に規定された『婚姻を継続し難い重大な事由』(民法770条1項5号)に該当すると主張することになります」



ーー「年収のサバ読み」が原因として、離婚は認められますか


「この主張により離婚判決が獲得できるかどうかは、具体的な状況次第になります。



有利な事情として、年収の落差が大きいこと、高収入を理由に妻が退職して遠方に転居していること、経済力は婚姻の動機としてそれなりのウエイトを占めると考えられることなどを考慮すれば、妻が結婚前に想定した婚姻生活と実情の落差は大きいといえる点です。


婚活サイトで知り合っている点も、そのサイトの利用方法によっては高年収の男性に絞って婚活をしていたことを裏付ける事情として主張できるでしょう」


●妻側が不利な点は?

ーー逆に、妻側に不利な事情はありますか


「不利な事情としては、男性の『会社で使う経費等を入れて年収が1500万』という主張です。車や住居など経費等の内容次第では、実際に自由に使える金額は年収よりも高額だという反論になりえます。


また、入籍前に実際の年収を知らされている点も、妻が実際の年収を了解して結婚したという反論がなされれば、不利な事情になります。この事情も、この説明を受けた時期や説明内容の適否、および、そもそも裁判上でどこまで立証できるかが争点になると考えられます。


以上に加えて、二人が婚姻に至るまでの交際経緯や婚姻後に離婚を切り出すまでの婚姻生活の状況をいかに有利に主張し、適切な証拠を提出するかにより、結論が出ると考えられます」


(弁護士ドットコムニュース)


【取材協力弁護士】
福田 慎也(ふくだ・しんや)弁護士
男女・離婚トラブルに注力しており、同分野の法律相談実績は年間100件以上(2018年、個人実績)。同分野に強い弁護士として、より高水準の解決を目指して事件処理に取り組んでいる。2013年弁護士登録。


事務所名:ブラスト法律事務所
事務所URL:http://blast-lawoffice.com/

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