成田山の初詣に行ったら手に入れたい! 老舗の「名物土産」5選

2019年12月31日(火)10時50分 食楽web


老舗の和菓子屋『なごみの米屋』の「ぴーなっつ最中」 | 食楽web

 2020年の初詣にはどちらの寺社仏閣を訪れますか? 初詣は参拝だけでなく、その街の雰囲気や名物などを楽しめるのも魅力のひとつです。そこで注目したいのが、毎年、参拝客数ランキング2位を誇る「成田山新勝寺」。江戸時代から門前町として栄えた歴史深き表参道は当時の面影を残し、多くの観光客を魅了しています。

 成田駅前から約800m続くこの表参道には、150店以上の飲食店や土産物屋が軒を連ねています。こちらでは、初詣に行ったら手に入れたい銘酒やスイーツの老舗の「名物土産」をご紹介します。

地元で愛される明治創業の成田銘醸『長命泉』


蔵元直売店『長命泉』

 成田山表参道の唯一の酒蔵といえば、『長命泉』。創業は明治5年、表参道に蔵元直売店を構え、店の裏手で酒造りが行われています。「長命泉」という名は、酒蔵の井戸水が“美味しい良い水だ”“百薬の長だ”と評判になり、「長命延命霊力の酒」という意味を込めて「長命」と名付けたのが始まりだそう。


左から、燗酒コンテスト2019でプレミアム燗酒部門金賞「鑑評会受賞酒」300ml・700円〜、冷やも熱燗もイケる人気No1の「吟醸辛口」720ml・1270円、成田山表参道の地下を流れる水で作られた「成田霊水」720ml・1485円(全て税込)

「長命泉」は食中酒で、すっきりと軽やかな淡麗辛口の味わい。大吟醸酒や新酒、燗酒などで酵母の香りが立っている酒や甘みがある酒なども作られ、現在は計12〜13種類ほどが店頭に並んでいます。

 店内で試飲もできるので、まずはいろんな酒を味わってみるのもオススメです。「長命泉はどんな食事にも合い、炭酸で割ってもすだちを絞って飲んでも美味しい。日本酒の懐の深さを感じながら味わってみてください」(広報の滝澤千香子さん)


2019年の新酒。左「しぼりたて 槽口長命泉」1400円、右「長命泉 活性清酒」1300円(いずれも720ml)

 毎年11〜12月にできる「新酒」は、年末年始の人気酒! 一本は搾ったままの出来立てを瓶詰めした「しぼりたて 槽口長命泉」。もろみの香りが立ち、力強い味わいで飲み応えがあります。もう一本の「長命泉 活性清酒」は酵母が生きていて、シャンパンのようなシュワシュワ感を楽しめます。なお、お正月には大晦日の夜から元旦の朝に搾る「元旦福搾り」も登場! これを目がけて買いに訪れる人もいるそうです。


右写真:手前が「酒粕甘酒」200円、奥は上部が蓋になるカップ入りの「麹甘酒プレーン」350円

 もう一つ、『長命泉』の魅力となっているのが店先にある「麹stand」。「甘酒」の甘くていい香りが漂ってきて、生姜や柚子味の「麹甘酒」や、昔ながらの「酒粕甘酒」を飲むことができます。ぜひこちらも味わってみてください。

●SHOP INFO

蔵元直売店・長命泉

住:千葉県成田市上町540
TEL:0476-22-8417
営:10:00〜19:00(日曜は〜18:00)
http://www.chomeisen.jp/

老舗が新たに生んだ世界に誇る銘酒「不動」


「鍋店 本店」の様子

「成田には他にも美味しい酒があるよ」と聞いてやってきたのが、成田山の正門を過ぎた角にある「鍋店」の蔵元直営店『鍋屋源五郎右衛門(なべやげんごえもん)』。元禄二年創業の蔵元で、昔は成田山新勝寺の門前に蔵を構えて酒造りをしていたそうですが、今は香取郡神崎町に移蔵し、自社スタッフで個性的な酒造りに邁進。愛される酒造りの成果として生まれた「不動」は人気シリーズとなり、注目を集めています。


左が「純米大吟醸」1523円、「純米吟醸」1262円(720ml、税抜き)

同店の目玉は、「不動」シリーズ。成田山開基1060年を記念して造ったお酒が美味しいと評判を呼び、現在では30種類ほどまで増えました。味わいは、米の旨味や甘みを感じつつ、キレもある繊細さが特徴。純米大吟醸や純米吟醸に至っては、「インターナショナルワインチャレンジ」やフランス人が選ぶ日本酒コンクール「Kura Master2019」などで金賞を受賞するほど、国内外問わず評価が高まっています。


新酒しぼりたての3本。左が一番人気の「辛口吟醸にごり 生原酒」(1409円、税抜)

「にごり酒」など、季節ごとの限定酒はやっぱり人気! 「不動」でも“新酒しぼりたて”を求める人が多く、中でも微発泡の「辛口吟醸にごり 生原酒」が圧倒的人気を誇ります。こちらは千葉県産「ふさこがね」を柔らかく蒸しあげ、味わい深い辛口吟醸に仕上げています。オリが多くてクリーミーながら、後味はスッキリ!

 ぜひ、多彩な「不動」からお気に入りの一本を見つけて、地酒の楽しさを堪能してください。

●SHOP INFO

蔵元直営店『鍋屋源五郎右衛門(なべやげんごえもん)』

住:千葉県成田市本町338
TEL:0120-08-7341
営:9:00〜17:00(6〜8月は16:00まで)
休:水曜(1・5・9月は無休)
http://www.nabedana.co.jp/

創業120年! 成田名物の和菓子が揃う『なごみの米屋』


広々とした店内に多彩な和菓子が勢ぞろい

 成田のお土産といえば、羊羹と和菓子で有名な『なごみの米屋』。成田の人は羊羹なら「とらや」ではなく『米屋』というほど愛され続けているブランドです。

 明治32年の創業から120年を迎えたこの老舗の始まりは、成田山新勝寺の精進料理“栗羹”をヒントに考案した「栗羊羹」でした。そのルーツを感じられる羊羹と一番人気の商品をご紹介します。


左上がお正月限定パッケージの「ぴーなっつ最中」8個詰・1300円。右が「生栗むし羊羹」1000円(いずれも税込) ※「生栗むし羊羹」は1/1〜2/3の期間は商品形態が写真と異なります

 お正月の店頭にたくさん並ぶ人気商品のひとつが、「生栗むし羊羹」。真空パック処理していない作りたてを味わえるので、日持ちも2日ほど。しかし独特の柔らかさと絶妙な甘さ、たっぷり入った栗の美味しさが口の中で混ざり合いながら溶けて美味しい! 一度食べてみる価値ありです。


通常パッケージの「ぴーなっつ最中」8個詰、1300円。バラ売りもあり

『米屋』の一番人気は、ピーナッツの甘煮とペースト入りの餡が入った可愛い「ぴーなっつ最中」。千葉の名産「ピーナッツ」を子供も喜ぶペースト入りの最中にするなんて、さすがです。パッケージも可愛いので、お土産に最適。店内にはお茶処もあるので、参拝で疲れたらふらりと立ち寄ってお土産もゲットしましょう。

●SHOP INFO

なごみの米屋 總本店

住:千葉県成田市上町500
EL:0476-22-1661
営:8:00〜18:00 (元日は0時〜18:00まで営業)
休:なし

豆にこだわる大判焼き専門店『金時の甘太郎』

 創業68年、三代続く『金時の甘太郎』は、平日でも大判焼きを求めて地元の人から外国人まで列に並ぶ老舗の大判焼き専門店です。シンプルに「あずきあん」と「しろあん」の2種類のみで勝負し、120円とリーズナブル。目の前で焼かれていく大判焼きの香りに誘われて思わず買い求め、食べ歩く人も多く見られます。


絶妙な焼き加減にも職人技が生きています

 美しい焼き目からも香ばしさが伝わってきますよね。しかし、大判焼きの主役はやはり、アンコ。『甘太郎』のアンコは、北海道の農場で作られた厳選のアンコだけを使っており、毎年7月下旬から8月いっぱい店を休んで北海道に赴くこだわりようです。この変わらぬこだわり、素材への追求こそ、美味しさの原点なんですね。


手前が「あずきあん」、奥が「しろあん」。各120円

「あずきあん」は自ら栽培した小豆を丁寧に炊いた、粒立ちしたつぶあん。「しろあん」は白インゲン豆の一種で、生産農家が少ない希少な「大手亡」を使っています。豆の形がしっかり残りながら、トロトロと舌触りの良いアンコが口の中で優しく溶けていきます。このしろあんの味わいは、他とは一線を画す上品な美味しさ!

 さらに、アンコがパリパリの皮としっとりした生地に混ざり合い、なんとも至福の味に。店主の松丸さん曰く、「家でバター塗って食べてごらんよ」とのこと。外国人のお客様に教えてもらった美味しい食べ方だそう。お土産にして、ぜひ試してあれ。

●SHOP INFO

金時の甘太郎

住:千葉県成田市花崎町525
TEL:0476-22-0823
営:9:00〜売り切れまで
休:なし  ※7月下旬〜8月末まで休業

生姜も山芋もおろせる「竹製鬼おろし」の名店『藤倉商店』

 最後は、表参道の名物雑貨のある店をご紹介します。表参道のメインとなる坂道を下りだしたところあるのが、1948年創業の竹細工・木工品・籐製品店『藤倉商店』。日本の昔ながらの良いものを扱っていますが、人気なのが竹製の「鬼おろし(大根おろし)」です。


「鬼おろし」1650円、「竹製受け皿」1540円。セット販売は2970円

 イチオシは、ダブル歯(17本歯)が付いた「鬼おろし」。大根は程よい粗さで水っぽくならず、素材の旨味や栄養分を逃しません。細かな歯の部分では、生姜やチーズも擦れる万能さ! ほかにもレンコンに山芋、リンゴ、玉ねぎと、お好きな素材をスルスルとおろせます。

 専用の「竹製受け皿」は、「鬼おろし」を中に収納して吊るせるので、カビ防止にもなって便利。この万能なおろし器セットは、美味しい料理に欠かせない逸品ですよ。

●SHOP INFO

藤倉商店

住:千葉県成田市幸町488
TEL:0476-22-0372
営:8:30〜18:00
休:水曜 ※1・5・9月は無休

 成田山表参道にはまだまだ、面白くて美味しい店がたくさんあります。成田山までの道程で、お気に入りの店を見つけるのも楽しいですよね。都心から1時間ほどで行ける、風情あふれる門前町の風情とグルメを楽しみながら、新年を祝ってみてはいかがでしょうか。

(撮影・文◎草地麻巳)

食楽web

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