【年末ジャンボ】宝くじ高額当選で人生が終わった5人を紹介! 自殺未遂、銀行強盗、悪魔の数字…

2022年12月30日(金)11時0分 tocana


 明日31日の大晦日は年末ジャンボ宝くじの抽選会が行われる。今年は1等前後賞合わせて10億円(ミニは5000万円)。1等7億円は23本もある。明日、一体何人が夢を掴むのだろうか……。


 だが、宝くじの当選はうれしいことばかりではない。一度に大金を手に入れることで人間は破滅に向かう傾向があるようだ。当せん後に信じがたい悲惨な運命に翻弄された人々を5人紹介しよう。


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※ こちらの記事は2018年11月21日の記事を再掲しています。


 今日、11月21日(水)は2018年の「年末ジャンボ宝くじ」(第770回 全国自治宝くじ)の発売日だ。「当たる確率は飛行機事故で死ぬ確率よりも低い」とはよく言ったものだが、それでも買わなければ当たらない。“まさか”に夢を託した多くの人々が売り場へと走る光景は、もはや年末の風物詩といっても過言ではないだろう。


「もし当たったら何をしよう……」と(暫くの間)妄想できるワクワク感こそが宝くじ購入の醍醐味であることは間違いない。しかし万が一、いや1000万が一にでも宝くじに当せんした時、あなたの生活に本当はどんな変化が訪れるのだろうか? 実は、古今東西の高額当せん者の中には、当せん後に信じがたい悲惨な運命に翻弄された者も多いのだ。今回はそのような実話をいくつか紹介するとともに、それらのエピソードに“共通する点”もお伝えしたい。



■当せんを夫に隠し、全てを失った女


 貧しい生活を25年間も続けていたトーマスとデニス・ロッシ夫婦。妻のデニスは、そんな人生に嫌気が差していた。1996年、彼女は米カリフォルニア州の宝くじで130万ドル(約1億4500万円)に当せんしたが、そのことを夫に告げず、すぐに離婚申請を行った。結果、2人の離婚調停は揉めに揉め、家庭裁判所は「妻が宝くじの当せんを秘密にしたことは離婚要件に適用される法律に違反する」として、賞金130万ドルすべての所有権が元夫にあるとの判決を下した。離婚が成立した後でトーマスは、「宝くじがなかったら我々はまだ一緒にいられただろう」と寂しげに語った。



■「悪魔の数字」を受け取った夫婦


 アレックス・トースは、1990年に米フロリダ州のメガミリオン宝くじで1300万ドル(約14億5千万円)を獲得し、20年間の分割による受け取りを選択したが、年間の受け取り額は偶然にも「悪魔の数字」である“666,666ドル”となった。


 すると、彼と妻のローダはラスベガス旅行、10エーカー(約12万坪)の土地購入などに大金をどんどん使い、またギャンブルなどで散財し、2006年に自己破産申請する羽目に。しかもその後、賞金の税金を申告しなかったため脱税容疑で起訴された。2008年にアレックスは心臓発作で亡くなった(享年60)が、その後の判決で、妻のローダは2年間の刑務所暮らしを経験している。こうして、666,666ドルという分割払い金額は、確かに夫婦にとって不吉な数字となってしまった。



■散財の果てに…… うつ・自殺未遂・子供まで失う


 英カンブリア州に住む4児の母カリー・ロジャーズは、16歳だった2003年6月に180万ポンド(約2億5800万円)の国営宝くじに当せんし、同国史上最年少の高額当せん者となった。以前は時給3.6ポンド(約500円)で働くスーパーの店員だったが、自分と家族のために家を数軒購入し、数台の高級車、豪華旅行、豊胸手術、さらに複数のボーイフレンドに車を買い与えるなどして散財した。


 しかしその後、金を貸した友人たちから一銭も返済がないことで人間不信に陥った彼女は、うつ病を発症。2度の自殺未遂を起こし、子どもたちは2人の子の父親に引き取られた。こうして彼女は財産と子供まで失ったが、「誰からも騙されなくなった今の方が幸せだ」と感じているという。


■あらゆる不幸を体験した主婦


 英国の女性ヴィヴィアン・ニコルソンは、1961年に15万2300ポンド(現在価値に換算して6〜7億円相当)の宝くじに当せんした。結果、生活は派手になり、車・宝石・毛皮・パーティー・家の購入などに次々と大金をつぎ込み、5年以内にすべての当せん金を使い果たした。


 その4年後、夫が交通事故で死亡して未亡人になり、さらに5回の再婚を繰り返した。それでもヴィヴィアンの人生は幸福とはいえず、アル中とうつ病で苦労し、自殺未遂、精神病への入院という壮絶な人生を送った。晩年は週87ポンド(約1万2千円)の年金生活を送ったが、2009年に認知症と診断され、79歳で死亡した。



■億万長者から銀行強盗へ転落


 ジェイムズ・ヘイズは、1997年に米カリフォルニア州のスーパーロトで1900万ドル(約21億円)を獲得し、20年分割で年間68万4千ドル(約7650万円)を受け取る選択をした。夜勤の警備員の仕事を辞め、夫婦で長期の旅に出て、ラスベガスでギャンブル三昧、ポルシェなど6台の高級車や家を購入するなど贅沢な生活を続けたが、やがてヘイズは妻と離婚し、財産の半分を分割させられた。


 すると次第に生活は乱れていき、薬物にも手を出すようになった結果、椎間板ヘルニアとヘロイン中毒になり、賞金が底をついた後は借金がかさんで2007年に破産申請。将来の分割受け取り金は、借金返済の源泉徴収で帳消しにされた。そして、とうとう金に困ったヘイズは何度か銀行強盗をはたらき、2017年10月にFBIに逮捕されると、40万ドルの賠償請求と33カ月の懲役刑を宣告された。その後、彼は獄中で『宝くじから強盗へ』という本を執筆している。



■まとめ:高額当せん者にありがちな人生の末路


 このように、宝くじで高額当せんした人々の悲惨な末路からは“ある共通したパターン”が浮かび上がってくる。それをまとめると以下のようになる。


・ 税金管理を怠り、当せん金を申告せず脱税で起訴される
・ 金銭感覚がなくなり、浪費・ギャンブル・麻薬・女などに溺れる
・ 財産を失っても贅沢な生活から抜けられず、犯罪に走る
・ 多くの人々に騙されて人間不信に陥り、うつになって自殺する
・ 離婚したり健康を害して、晩年は孤独な人生を送り、早死にする


 宝くじに高額当せんしたことがない多くの人々は、人生で一度は経験したいと望む。だが当せんして不幸な人生を歩まざるを得なくなった人々は、当せんする前の人生に戻りたいと切望するようになる。このように悲惨なケースが全てではないとしても、宝くじに人生を狂わされた人々は相当な数が存在する。



 やはり、宝くじに高額当せんしたらまず行うべきは、転落人生を送った人々を反面教師として、欲望に走ろうとする自らをコントロールするとともに、「本当に豊かな人生」とは何か、冷静に考えてみることではないだろうか。



百瀬直也(ももせ・なおや)
超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。Webサイト/ブログ:『探求三昧』、『神秘三昧』、『防災三昧』、Twitter:@noya_momose



参考:「BUSINESS INSIDER」、「METRO」、「the guardian」、「The Daily Mail」、「Reader’s Digest」、ほか

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