レアアイテムが使えない「ラストエリクサー病」を気づいたら克服していた話
2023年4月28日(金)18時35分 キャリコネニュース

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子供の頃、『ファイナルファンタジー』シリーズを遊んでいると、本編中で1回しか入手するチャンスのないアイテムをコンプするために、それこそ血眼になってプレイしていた。
『IV』や『V』では一部の召喚獣はアイテムとして手に入るので、変なタイミングで使わないように注意していたし、『VII』では反射ミラーとか高級腕時計とかのマイナーアイテムもしっかり集めては、文字だけのその存在をリストで目にしてほくそ笑んでいた。
そういう子供なので、ボス戦になっても消費アイテムをなかなか使う気になれなかった。よく言う「ラストエリクサー病」というものに、若き日の僕は苛まれていたのである。
ラストエリクサーはパーティメンバー全員のHPとMPを全回復する夢のようなアイテム。それだけにそうそう手に入るものではないから、使用を躊躇していたゲーマーは随分いたらしい。ラストエリクサー病になると、いちいちアイテムを使うのがもったいなくなる。下位にあたるエリクサーすら、ろくすっぽ使わずにクリアしてしまったりなんかしてね。
しかし、ラストエリクサーがいくら貴重品でも、使ってこその回復アイテム。いざというときのために秘匿しておきたい気持ちも分かるけれど、しょせんゲームの中の世界のことなので、気にせずガンガン使うほうが正解なのだ。僕自身もいつの間にか、ゲーム中で一度しか手に入らないユニークアイテムであっても、気にせず不要なら捨てたり使ったり売ったりするような人間になってしまった。
昔は『FFVI』でガウの「あばれる」をコンプするぐらいの几帳面収集癖ゲーマーだったのに、だ。(文:松本ミゾレ)
ゲームの世界の貴重品なんて気にせず使いまくる方がすっきりするぞ!
さて、先日5ちゃんねるに「『ラストエリクサー病』とかいう人類永遠の課題」というスレッドが立っていた。
ゲーマーにとっては多かれ少なかれ直面しがちなラストエリクサー病だけど、実際のところ使っても使わなくても、どっちでもいいものだ。むしろそういうアイテムがあるんだから、大いに活用したほうが攻略はラクになる。
ラストエリクサーなんて作品によってはなんぼでも手に入るものだし。全滅しそうになったらガンガン使ったほうが気持ちがいい!
このスレッドには、ラストエリクサーやそれに準ずる貴重品はどんどん使ってゲームを楽しむという人の書き込み。結構多かった。いくつか引用する。
「レア回復アイテムって序盤中盤でも要所要所で使ってけば快適な事に気付いたわ」
「余るってわかってからは普通に使う」
「一回使ったら他のアイテムも全部躊躇なく使えるようになるからできるだけ早く使うわ」
どうせ複数手に入るんなら、アイテムをコンプするにせよ1つだけ残しておいて、後はガンガン使えば気にならないものなのだ。
ラストエリクサー病を大人になってもこじらせてる人って、部屋の中どんな感じですか?
僕個人は元々ゲームをするとアイテムをコンプリートしなきゃ気が済まない人間だった。しかし時代も進んでいつからか、信じられない数のアイテムが実装されるようなタイトルも出てきて、さすがにもうそれらを完全に集めるなど無理だと悟るようになった。若い頃と今とでは、集中力も全然違うし。
だから振り返ると30代になるかどうかって段階で、貴重アイテムも気にせず使うか売るようになってしまったのだ。貴重品を保有して、その目録を眺めて悦にひたる。これもなかなか楽しいものだった。
しかし「これもういらないな」と思ったら、たとえもう二度と手に入らないものであっても処分してしまう。これもまた意外とすっきりさっぱりする。今の僕は、いらないものはもういらないのだからと、そのゲームの中で1つしか手に入らないものであっても捨て去ることができる人間になってしまった。
実生活と同じだ。過去のことにずっとこだわって後ろ向きになっていたり、もう二度と連絡をとることがないような人のアドレスをスマホに入れててもしょうがないのである。ゲームの中でもこれと一緒で、不要なものは不要だからガンガン使う、そして売る。これを実践できるようになったのは、昔と今のゲームへの姿勢の一番大きな違いに思える。
考えてみれば昔、身の回りの年上のゲーマーがレアアイテムをあまり大事にせずガンガン捨ててるのを見て仰天したことがあった。あれも今思うと、その当事者にしてみれば「使わないのに持ってても意味がないし、アイテム欄がごちゃごちゃするだけ」って感じだったんだろうな。
家の中に不用品ごった返してるよりも、必要なものしかないほうが、掃除も管理も簡単だものね。となると、ラストエリクサー病をこじらせてる人の家の中の様子が気になってしまう……。読者さんの中に「我こそはラストエリクサー病です」という方がいたら、自室の状態を教えてください(笑)
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