「プレゼンがうまい」「雑談力がある」と言われる人に共通する「情報編集」のスキルが、これからのビジネスパーソンにとって欠かせぬ力になっていく
「プレゼンがうまい」「雑談力がある」と言われる人に共通する「情報編集」のスキルが、これからのビジネスパーソンにとって欠かせぬ力になっていく
世の中には無数の情報があふれかえっている。その真贋を見分けて必要なものを抽出・整理し、自分なりの分析や見解を加えたうえでアウトプットするのが「情報編集」と呼ばれる作業だ。編集と聞くと、出版社の編集者を連想するかもしれないが、情報編集が必要なのは編集者に限らない。「メディアとまったく関係のない業種に携わっている人にとっても、情報編集は役立つスキルだ」と、元『週刊ダイヤモンド』編集長の田中博氏は指摘する。そこで今回は、情報編集のプロフェッショナルである田中氏に、情報編集の重要性や活用の仕方、身に付けるためのヒントを聞いた。(ダイヤモンド社 人材開発編集部、撮影/大崎えりや)
――田中さんは2014年から2017年までビジネス週刊誌の『週刊ダイヤモンド』編集長を務められましたが、そこに至るまでの経緯を教えてください。
田中 もともとは大学でポルトガル語を学んで、そこから外資系のコンサルティング会社へ。3年ほど勤めて、ワシントンにあるジョンズ・ホプキンス大学の大学院に留学しました。専攻は「国際関係論」と「ラテンアメリカ学」です。米国政治の中心地であるワシントンの学校だけあって、政権中枢に近い人物が教壇に立っていたり、逆に大統領選後に政権入りしたり、といったことが珍しくありませんでした。そこで、リアルな国際政治の最先端に接することができたと思います。
といっても、その後、国際関係やラテンアメリカ関係の仕事に就いたわけではなく、帰国後に入社したのは新聞社です。九州の新聞社で、地方での警察回りや行政回りをした後、本社の経済部に配属され、経済記者としてのキャリアがスタートしました。その後、東京支社報道部勤務の時代にご縁があったダイヤモンド社から「金融(情報)を強化したいから来ないか」というお誘いを受けて、出版業界に転身しました。それが2001年のことです。
田中博 Hiroshi TANAKA
元『週刊ダイヤモンド』編集長
たなか・ひろし/1988年上智大学外国語学部卒業。1993年にジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)修士課程修了。コンサルティング会社、新聞社勤務などを経て、2001年ダイヤモンド社入社。『週刊ダイヤモンド』編集部に配属され、2014年から2017年まで編集長。金融・建設・不動産業界を担当。業界ものだけでなく、会計、相続など幅広い分野の特集も企画。2017年より経済ジャーナリストとして活動する。
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