香港前場:ハンセン0.2%高で7日続伸、上海総合は0.1下落
サーチナ2024年4月30日(火)13時46分
30日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比35.39ポイント(0.20%)高の17782.30ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が7.76ポイント(0.12%)高の6290.62ポイントと小幅ながら7日続伸した。売買代金は647億7990万香港ドルに縮小している(29日の前場は967億5450万香港ドル)。
前日までの好地合いを継ぐ流れ。米長期金利の低下や、中国の景気対策に対する期待感が引き続き支えとなっている。中国景況感指数が概ね良好だったこともプラス。民間が取引時間中に公表した4月の財新・中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月の51.1を上回る51.4に上昇した。約1年ぶりの高水準に達している。国家統計局などが寄り付き直後に発表した同月の製造業PMIは50.4に低下したが(前月は50.8)、予想(50.3)は上回った。非製造業PMIは51.2にとどまり、前月実績(53.0)と市場予想(52.3)を下回ったが、景況判断の境目となる50は超過している。ただ、上値は重い。ハンセン指数はこのところ急ピッチに上昇し、足元では約5カ月ぶりの高値を回復したとあって売り圧力も高まっている。また、メーデーにより、香港市場があす5月1日、本土市場は1~3日が休場となることも買い手控え要因として意識された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が8.1%高、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が4.6%高、石油生産大手の中国海洋石油(883/HK)が3.7%高と上げが目立った。
セクター別では、海運が高い。上記した東方海外のほか、中遠海運HD(1919/HK)が6.2%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.4%、太平洋航運集団(2343/HK)が1.1%ずつ上昇した。中遠海運の1~3月期は5%減益だったが、市場関係者からは足元の海上運賃上昇を受けて、通期業績は持ち直すとの見方も出ている。
石油・石炭セクターもしっかり。上述した中国海洋石油のほか、中国石油化工(386/HK)が2.4%高、中国石油天然気(857/HK)が2.3%高、エン鉱能源集団(1171/HK)が5.1%高、中国中煤能源(1898/HK)が3.0%高、中国神華能源(1088/HK)が2.3%高で引けた。中国石油天然気の四半期決算は増収増益。過去最高益を計上した昨年通期の好業績が続くと期待された。
半面、中国不動産セクターは安い。世茂集団HD(813/HK)が8.8%、万科企業(2202/HK)が7.7%、中国奥園集団(3883/HK)が7.3%、雅居楽集団HD(3383/HK)が5.0%ずつ下落した。当局が不動産支援策を相次ぎ打ち出し、前日まで急伸していたが、いったん利益を確定する動きが先行している。万科企業については、1~3月期決算の赤字転落も嫌気された。
一方、本土マーケットは5日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%安の3109.26ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。ハイテク株、インフラ関連株、素材株、保険・証券株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。医薬株、公益株、食品・酒造株、銀行株も買われてた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
前日までの好地合いを継ぐ流れ。米長期金利の低下や、中国の景気対策に対する期待感が引き続き支えとなっている。中国景況感指数が概ね良好だったこともプラス。民間が取引時間中に公表した4月の財新・中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月の51.1を上回る51.4に上昇した。約1年ぶりの高水準に達している。国家統計局などが寄り付き直後に発表した同月の製造業PMIは50.4に低下したが(前月は50.8)、予想(50.3)は上回った。非製造業PMIは51.2にとどまり、前月実績(53.0)と市場予想(52.3)を下回ったが、景況判断の境目となる50は超過している。ただ、上値は重い。ハンセン指数はこのところ急ピッチに上昇し、足元では約5カ月ぶりの高値を回復したとあって売り圧力も高まっている。また、メーデーにより、香港市場があす5月1日、本土市場は1~3日が休場となることも買い手控え要因として意識された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が8.1%高、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が4.6%高、石油生産大手の中国海洋石油(883/HK)が3.7%高と上げが目立った。
セクター別では、海運が高い。上記した東方海外のほか、中遠海運HD(1919/HK)が6.2%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.4%、太平洋航運集団(2343/HK)が1.1%ずつ上昇した。中遠海運の1~3月期は5%減益だったが、市場関係者からは足元の海上運賃上昇を受けて、通期業績は持ち直すとの見方も出ている。
石油・石炭セクターもしっかり。上述した中国海洋石油のほか、中国石油化工(386/HK)が2.4%高、中国石油天然気(857/HK)が2.3%高、エン鉱能源集団(1171/HK)が5.1%高、中国中煤能源(1898/HK)が3.0%高、中国神華能源(1088/HK)が2.3%高で引けた。中国石油天然気の四半期決算は増収増益。過去最高益を計上した昨年通期の好業績が続くと期待された。
半面、中国不動産セクターは安い。世茂集団HD(813/HK)が8.8%、万科企業(2202/HK)が7.7%、中国奥園集団(3883/HK)が7.3%、雅居楽集団HD(3383/HK)が5.0%ずつ下落した。当局が不動産支援策を相次ぎ打ち出し、前日まで急伸していたが、いったん利益を確定する動きが先行している。万科企業については、1~3月期決算の赤字転落も嫌気された。
一方、本土マーケットは5日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%安の3109.26ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。ハイテク株、インフラ関連株、素材株、保険・証券株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。医薬株、公益株、食品・酒造株、銀行株も買われてた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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