【税理士が教える】相続の準備っていったい何歳からやるべき?
【税理士が教える】相続の準備っていったい何歳からやるべき?
親が相続対策しないまま亡くなると、残された家族や子どもは、膨大な手続きに苦労したり、争族に巻き込まれたり、相続税が払えなかったり…と、多大な迷惑をこうむります。本連載では、知識のない親御さんでも、ステップ式で5日で一通りの相続対策ができる『子どもに絶対、迷惑をかけたくない人のための たった5日で相続対策』(ダイヤモンド社刊)を出版した税理士の板倉京さんが、最低限やっておくべき相続対策のポイントを本書から抜粋して紹介していきます。
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対策しないままの相続は家族にとって地獄!
対策をしないまま相続を迎えると、残された家族が「手続き地獄」「争族地獄」「相続税地獄」などの沼にハマり、悲惨な想いをする、という話をしてきました。これは決して誇張ではなく、どこの家庭でも起こりうることです。
私自身も母の相続の時に経験しましたが、あちこちの金融機関に口座があったり、不動産の書類が見つからなかったり、整理されていない重要かどうかもわからない書類が山積みになっていたり、解約しなくてはいけない契約関係の連絡先を一つずつ探したり……、ゴールの見えない作業を前に、途方もない徒労感を感じたものです。
「なんでわかるように、整理しておいてくれなかったんだろう。これじゃ時間がいくらあっても足りないよ……」とちょっぴり母を恨めしく思ったりもしました。
もし、母が「自分の死後、子どもたちが困らないように」と財産関係の書類の整理をし、遺産の分け方を決めた遺言書を残してくれていたなら、「お母さん、さすが! 私たちのことをここまで考えてくれて、ありがとう!」と(大げさではなく)感動していたと思います。今、ちょっと想像しただけでも、母への感謝で胸が締め付けられるほどです(実際は、そうはしてくれなかったのですが)。
一通りの対策なら5日間あればできる
とはいえ、「相続」なんて、自分が死んだ後のことを考えるのは気が進まないと思われる気持ちも、よくわかります。しかも、何をすればいいのかも、手順もわからないのに「相続対策したほうがいいですよ」などと言われても、重い腰をあげることなんてできませんよね。
では、5日で相続対策ができるとしたらどうでしょう?
「それなら、やってみてもいいかな?」と思ってもらえるのではないでしょうか。
今までの相続対策本では、対策の必要性や内容・効果については書かれていても、「どんな手順で」「具体的にどう進めればいいのか」がわかりませんでした。
しかし本書では、普段私がお客様の相続対策をする時の手順をもとに、相続の知識があまりない方でも、本のステップ通りに進めていけば、たった5日間で一通りの相続対策ができるようになっています。とにかく具体的に、わかりやすく、無駄な手間ははぶきながらできるように工夫しました。
5日間で相続対策を完了させることにこだわったのは、少しずつ(というかダラダラ)進めていては、必ず途中で続かなくなってしまうから。
「やるぞ!」と決めたら、5日間は相続対策に集中してください。
財産関係の資料が送られてくる6月や12月の後(正月休みや夏休み)は最適です。もし、5日間まとまった時間が取れない場合は、間が空いても構いませんので、5日間のスケジュールを押さえてから始めるとよいでしょう。
ご夫婦の場合、どちらの相続が先になるかは誰にもわかりませんので、お二人それぞれに対策されることをおすすめします。
一度相続対策をしておけば、あとは1年に1度見直せばよいだけですので、早すぎることはありません。
私自身も50代ですが、夫婦ともに財産をわかるように整理して、遺言書も書いています。50代で遺言書を書くことは決して早すぎません。
家族の意見も聞きながら
相続対策を進めていることは家族には、話してあげてほしいと思います。できれば、遺産分割については、家族の意見も聞いてください。
多くの子どもたちは、親の相続について気にはしながら言い出せずにいます。
「親に相続の話をするのは、気が引ける」「財産を狙っているのではないかと思われるのはいや」こういった声をよく耳にしてきました。
相続対策を親が自らすすんでやってくれたら、親の気持ちをありがたく思うでしょう。これをきっかけに、家族でいろいろな話ができるといいと思います。
*本記事は、板倉京著『子どもに絶対、迷惑をかけたくない人のための たった5日で相続対策』(ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集して作成しています。
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