キャリー・マリガン、役作りで引越&家族ぐるみの交流も『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』
シネマカフェ2023年1月15日(日)15時30分
世界的な#MeToo運動の引き金となった調査報道に基づくベストセラーを映画化した『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』。本作の主人公で原作者であり、実際にこの調査報道を推し進めた敏腕記者であるミーガン・トゥーイー役を演じたキャリー・マリガンのストイックな役作りが明らかとなった。
ニューヨーク・タイムズの記者ミーガン・トゥーイー役を演じるのは、過去2度のアカデミー賞ノミネート歴に加え、第80回ゴールデン・グローブ賞でも助演女優賞にノミネートされたキャリー・マリガン。
ロンドン出身のキャリーは、英国で最も伝統のある女子高在学中に演技に目覚めて役者の道へ進むと、2009年に公開された『17歳の肖像』では映画出演4作目にして主演に抜擢され、第82回アカデミー賞で主演女優賞に見事ノミネート。
その後は日本でもリメイクされた『わたしを離さないで』(10)、ライアン・ゴズリング主演のクライム映画『ドライヴ』(11)、豪華絢爛な映像美が当時話題となった『華麗なるギャツビー』(13)など、話題作に続々と出演。2020年に出演したエメラルド・フェネル監督作『プロミシング・ヤング・ウーマン』では性犯罪の加害者に復讐する主人公を演じてこれまでのイメージを覆し、第93回アカデミー賞で2度目の主演女優賞ノミネートを果たすなど、今日に至るまで唯一無二の存在感を放ちながら、幅広い演技で観客を魅了し続けている。
本作で演じることになった女性記者のミーガン・トゥーイーという人物について、不正に対して徹底して追及する厳しさと、サバイバー(被害に遭った女性たち)に寄り添う優しさを併せもつ性格に感銘を受け、彼女を演じることを決めたというキャリー。「この映画をつくるには、調査報道記者になるために必要な心理を理解しなければならなかった」と言う。
「ミーガンと一緒にいると、ジャーナリズムは彼女にとって仕事ではなく、使命なのだと感じた。彼女は全力で臨んでいる。誰かの家の玄関先に飛び込み、ドアをノックして『恐らくあなたの人生最大の秘密についてお尋ねします。ぜひ話を聞かせてください。そして私を信じてください。あなたが話してくれることで、状況は変化し、改善されるのです』と言える度胸があるなんて、本当にすごいこと」と語り、多大な労力と精神力が求められる調査報道記者という仕事に全身全霊で向き合うミーガンに対し惜しみない敬意を表した。
また、偶然にも2人は、プライベートで娘を出産したのちに産後うつと闘った経験者で、心の平静を取り戻すために仕事が重要なパイプ役となったという共通点があった。本作で描かれる“ワインスタイン事件”についての記事は、ミーガンが産後初めて取り組んだ調査だったが、キャリーも産後すぐに出演作のプロモーションに奔走したそうで、「7年前、映画『未来を花束にして』が公開されたとき、娘は生後3週間だった。私は映画の宣伝のためのPR巡業に出かけなくてはならなかった」と明かす。
「最初の3週間、私は毎日泣いていた。何もかも放り出して逃げたくなった。でもそのうち気づいた。『これは私がしなくてはいけないこと。せっせと進めていかなくちゃ』と。私の仕事ぶり、仕事のコミュニティ、そして周りの人々のおかげで、様々なことが改善されていった。私は何かから抜け出せた。この脚本を読んだとき『これは私が経験したことだわ』と思った。脚本にそう思える部分があったことで、とても親しみを感じた」とキャリー。この運命的な巡り合わせを知り、同じ悩みを抱えていた時期があったことで、ミーガンとも精神的な距離が縮まったというエピソードを明かしている。
さらに驚くべきことに、キャリーは役作りに際し、トップジャーナリストであり、かつ1人の女性としてのミーガンの生き方を丁寧に演じるため、編集部の外にいる時の彼女の雰囲気を掴もうと、なんと家族でミーガンの住むブルックリンへ引っ越して彼女の一家と共に時間を共有したという。
芸能人ではないミーガンにとっては、自身の生活を詳細にさらけ出すことは妙な感じも覚えつつ、自分という人間を真摯に演じようと一所懸命に取り組んでくれたキャリーの表現方法を気に入っているそうで、「記者として私は、観察したり、話を伝えたりする側に立つことには慣れている。でもその立場が180度入れ替わるとなると、正直、少し自意識過剰になった。だけど完成した映画を観ると、作品のために行われたすべてのリサーチがスクリーン上に反映されていて見事だった」と感激。
オンの姿もオフの姿も肌で感じながら、ワインスタインの調査を進めるなかで抱える葛藤や悩みを細やかに表現する、原作者本人も納得のキャリーの好演には胸打たれるはず。また、コンビを組んだもう1人の女性記者ジョディ・カンターを演じるゾーイ・カザンとの息の合ったやり取りにも注目だ。
『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』は全国にて公開中。
ニューヨーク・タイムズの記者ミーガン・トゥーイー役を演じるのは、過去2度のアカデミー賞ノミネート歴に加え、第80回ゴールデン・グローブ賞でも助演女優賞にノミネートされたキャリー・マリガン。
ロンドン出身のキャリーは、英国で最も伝統のある女子高在学中に演技に目覚めて役者の道へ進むと、2009年に公開された『17歳の肖像』では映画出演4作目にして主演に抜擢され、第82回アカデミー賞で主演女優賞に見事ノミネート。
その後は日本でもリメイクされた『わたしを離さないで』(10)、ライアン・ゴズリング主演のクライム映画『ドライヴ』(11)、豪華絢爛な映像美が当時話題となった『華麗なるギャツビー』(13)など、話題作に続々と出演。2020年に出演したエメラルド・フェネル監督作『プロミシング・ヤング・ウーマン』では性犯罪の加害者に復讐する主人公を演じてこれまでのイメージを覆し、第93回アカデミー賞で2度目の主演女優賞ノミネートを果たすなど、今日に至るまで唯一無二の存在感を放ちながら、幅広い演技で観客を魅了し続けている。
本作で演じることになった女性記者のミーガン・トゥーイーという人物について、不正に対して徹底して追及する厳しさと、サバイバー(被害に遭った女性たち)に寄り添う優しさを併せもつ性格に感銘を受け、彼女を演じることを決めたというキャリー。「この映画をつくるには、調査報道記者になるために必要な心理を理解しなければならなかった」と言う。
「ミーガンと一緒にいると、ジャーナリズムは彼女にとって仕事ではなく、使命なのだと感じた。彼女は全力で臨んでいる。誰かの家の玄関先に飛び込み、ドアをノックして『恐らくあなたの人生最大の秘密についてお尋ねします。ぜひ話を聞かせてください。そして私を信じてください。あなたが話してくれることで、状況は変化し、改善されるのです』と言える度胸があるなんて、本当にすごいこと」と語り、多大な労力と精神力が求められる調査報道記者という仕事に全身全霊で向き合うミーガンに対し惜しみない敬意を表した。
また、偶然にも2人は、プライベートで娘を出産したのちに産後うつと闘った経験者で、心の平静を取り戻すために仕事が重要なパイプ役となったという共通点があった。本作で描かれる“ワインスタイン事件”についての記事は、ミーガンが産後初めて取り組んだ調査だったが、キャリーも産後すぐに出演作のプロモーションに奔走したそうで、「7年前、映画『未来を花束にして』が公開されたとき、娘は生後3週間だった。私は映画の宣伝のためのPR巡業に出かけなくてはならなかった」と明かす。
「最初の3週間、私は毎日泣いていた。何もかも放り出して逃げたくなった。でもそのうち気づいた。『これは私がしなくてはいけないこと。せっせと進めていかなくちゃ』と。私の仕事ぶり、仕事のコミュニティ、そして周りの人々のおかげで、様々なことが改善されていった。私は何かから抜け出せた。この脚本を読んだとき『これは私が経験したことだわ』と思った。脚本にそう思える部分があったことで、とても親しみを感じた」とキャリー。この運命的な巡り合わせを知り、同じ悩みを抱えていた時期があったことで、ミーガンとも精神的な距離が縮まったというエピソードを明かしている。
さらに驚くべきことに、キャリーは役作りに際し、トップジャーナリストであり、かつ1人の女性としてのミーガンの生き方を丁寧に演じるため、編集部の外にいる時の彼女の雰囲気を掴もうと、なんと家族でミーガンの住むブルックリンへ引っ越して彼女の一家と共に時間を共有したという。
芸能人ではないミーガンにとっては、自身の生活を詳細にさらけ出すことは妙な感じも覚えつつ、自分という人間を真摯に演じようと一所懸命に取り組んでくれたキャリーの表現方法を気に入っているそうで、「記者として私は、観察したり、話を伝えたりする側に立つことには慣れている。でもその立場が180度入れ替わるとなると、正直、少し自意識過剰になった。だけど完成した映画を観ると、作品のために行われたすべてのリサーチがスクリーン上に反映されていて見事だった」と感激。
オンの姿もオフの姿も肌で感じながら、ワインスタインの調査を進めるなかで抱える葛藤や悩みを細やかに表現する、原作者本人も納得のキャリーの好演には胸打たれるはず。また、コンビを組んだもう1人の女性記者ジョディ・カンターを演じるゾーイ・カザンとの息の合ったやり取りにも注目だ。
『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』は全国にて公開中。
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