『オッペンハイマー』ノーラン監督&豪華俳優が語るアンサンブル「全体としての調和も重視」
シネマカフェ2024年3月29日(金)13時0分
クリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』が待望の日本公開、IMAX(R)、35mmフィルム、Dolby Cinema(R)にて同時公開される。
第96回アカデミー賞でキリアン・マーフィーが主演男優賞、ロバート・ダウニー・Jr.が助演男優賞をW受賞した本作は、エミリー・ブラント、マット・デイモン、フローレンス・ピューら、高い演技力で評価される豪華キャストの共演が魅力。映画初日に合わせ、ノーラン監督やキャスト陣が語る特別映像が解禁となった。
映像は、ロスアラモスの砂漠で実験に挑むオッペンハイマーが、「我々は未来を想像し、その未来に恐怖を覚える」と世界を変える可能性に言及する場面から始まる。
アカデミー賞主演男優賞に輝いたキリアンが演じるJ・ロバート・オッペンハイマーはアメリカの国家プロジェクト「マンハッタン計画」を率いた。彼の頭脳と心に観客を導くために、監督・脚本・製作のノーランは「初めて一人称で脚本を書いた。オッペンハイマーの視点で読み進めてほしくて」と語る。
脚本を読んだキリアンは「珍しい形式だから一瞬戸惑ったけど、意味が分かった時 責任重大だと感じた」と気を引き締めたと言う。主役にキリアンが決定すると、監督は「脇を固める名優も必要だ」と、ロスアラモス研究所に集う科学者、軍人、家族らのキャスティングを進めた。
エミリー・ブラントは「クリス(クリストファー)に呼ばれたらどんな作品でも出る」と妻キティ・オッペンハイマー役を快諾、かつての恋人ジーン・タトロック役のフローレンス・ピューも「断るなんてイカれてる。おそらくみんなそう言うはず」と出演を決めたことを明かす。
また、戦後、オッペンハイマーと対立することになるアメリカ原子力委員会の委員長で米海軍少将の難役ルイス・ストローズを演じて、初のアカデミー賞受賞となったロバート・ダウニー・Jr.は、「台本を読んだ瞬間、非常に鋭いビジョンがあると感じた。それを再現できたら名作になるだろう」と確信したという。
オッペンハイマーの主観をカラーで描き、戦後に出会った後、やがてオッペンハイマーと対立していくストローズのパートをモノクロで撮影したノーラン監督の映像表現への挑戦もその一端だろう。
続いて、マンハッタン計画を最高責任者レズリー・グローヴス役のマット・デイモンが登場、米陸軍の将校である「グローヴスを知るため彼の経歴を調べ、クリスに人物像を確認した。軍人のグローヴスはいわば科学者たちの子守役だ」と、研究に没頭し予測不能な科学者たちを見守る存在だったと役作りを進めた。
さらにロバートは「ストローズという人物を中立的な視点で理解した。有能で正義感の強い役人だが常に画策している。裏で糸を引いているんだ」と、ときには強引に計画を進めるストローズを体現したことを語っている。
エミリーは「女性らしさを求める風潮に、キティ・オッペンハイマーは逆らった。彼女の反骨精神にすごく心を引かれた」とし、フローレンスは「ジーン・タトロックは利己的だけど、オッペンハイマーをはじめ誰も彼女をとがめない」と先見的なふたりの女性キャラクターを作り上げていったという。
そして「オッペンハイマーの視点は特異だ。物理学者としての行動や責任にすごく興味があった」と語るキリアン。自身も初となる監督賞に輝いたノーラン監督は、こうした「主要キャストの演技力に加えて、全体としての調和も重視している。それを肌で感じているのは役者自身だ。監督として彼らの視点を持つために毎日現場に足を運んだ」と結んでいる。
『オッペンハイマー』は全国にて公開中。IMAX(R)劇場全国50スクリーン、Dolby Cinema(R)全国10スクリーン、35mmフィルム版109シネマズプレミアム新宿にて同時公開。
第96回アカデミー賞でキリアン・マーフィーが主演男優賞、ロバート・ダウニー・Jr.が助演男優賞をW受賞した本作は、エミリー・ブラント、マット・デイモン、フローレンス・ピューら、高い演技力で評価される豪華キャストの共演が魅力。映画初日に合わせ、ノーラン監督やキャスト陣が語る特別映像が解禁となった。
映像は、ロスアラモスの砂漠で実験に挑むオッペンハイマーが、「我々は未来を想像し、その未来に恐怖を覚える」と世界を変える可能性に言及する場面から始まる。
アカデミー賞主演男優賞に輝いたキリアンが演じるJ・ロバート・オッペンハイマーはアメリカの国家プロジェクト「マンハッタン計画」を率いた。彼の頭脳と心に観客を導くために、監督・脚本・製作のノーランは「初めて一人称で脚本を書いた。オッペンハイマーの視点で読み進めてほしくて」と語る。
脚本を読んだキリアンは「珍しい形式だから一瞬戸惑ったけど、意味が分かった時 責任重大だと感じた」と気を引き締めたと言う。主役にキリアンが決定すると、監督は「脇を固める名優も必要だ」と、ロスアラモス研究所に集う科学者、軍人、家族らのキャスティングを進めた。
エミリー・ブラントは「クリス(クリストファー)に呼ばれたらどんな作品でも出る」と妻キティ・オッペンハイマー役を快諾、かつての恋人ジーン・タトロック役のフローレンス・ピューも「断るなんてイカれてる。おそらくみんなそう言うはず」と出演を決めたことを明かす。
また、戦後、オッペンハイマーと対立することになるアメリカ原子力委員会の委員長で米海軍少将の難役ルイス・ストローズを演じて、初のアカデミー賞受賞となったロバート・ダウニー・Jr.は、「台本を読んだ瞬間、非常に鋭いビジョンがあると感じた。それを再現できたら名作になるだろう」と確信したという。
オッペンハイマーの主観をカラーで描き、戦後に出会った後、やがてオッペンハイマーと対立していくストローズのパートをモノクロで撮影したノーラン監督の映像表現への挑戦もその一端だろう。
続いて、マンハッタン計画を最高責任者レズリー・グローヴス役のマット・デイモンが登場、米陸軍の将校である「グローヴスを知るため彼の経歴を調べ、クリスに人物像を確認した。軍人のグローヴスはいわば科学者たちの子守役だ」と、研究に没頭し予測不能な科学者たちを見守る存在だったと役作りを進めた。
さらにロバートは「ストローズという人物を中立的な視点で理解した。有能で正義感の強い役人だが常に画策している。裏で糸を引いているんだ」と、ときには強引に計画を進めるストローズを体現したことを語っている。
エミリーは「女性らしさを求める風潮に、キティ・オッペンハイマーは逆らった。彼女の反骨精神にすごく心を引かれた」とし、フローレンスは「ジーン・タトロックは利己的だけど、オッペンハイマーをはじめ誰も彼女をとがめない」と先見的なふたりの女性キャラクターを作り上げていったという。
そして「オッペンハイマーの視点は特異だ。物理学者としての行動や責任にすごく興味があった」と語るキリアン。自身も初となる監督賞に輝いたノーラン監督は、こうした「主要キャストの演技力に加えて、全体としての調和も重視している。それを肌で感じているのは役者自身だ。監督として彼らの視点を持つために毎日現場に足を運んだ」と結んでいる。
『オッペンハイマー』は全国にて公開中。IMAX(R)劇場全国50スクリーン、Dolby Cinema(R)全国10スクリーン、35mmフィルム版109シネマズプレミアム新宿にて同時公開。
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