【インタビュー】池田エライザ プロ意識の根幹に学生時代の金銭感覚「中途半端でお金はとれない」
シネマカフェ2019年5月20日(月)7時30分
平成ニッポンのみならず、世界を震撼させた恐怖が新時代・令和に蘇る。映画『リング』から生み出され、ホラーアイコンとなった最恐キャラクター・貞子の原点を描く、そのものズバリなタイトルの映画『貞子』が5月24日(金)から公開される。
怖い貞子降臨! かと思いきや、ポスタービジュアルが解禁された際に、とある人物のおののき顔が「怖すぎる!」と、そちらの方がいち早く話題になった。主演女優の池田エライザである。ただでさえパッチリ眼なのに、目玉がこぼれんばかりの見開きぶり。劇中でも泣き、わめき、涙で顔をグチャグチャにさせる迫真の恐怖演技を披露している。美しい顔が並ぶ煌びやかなモデル業界出身。「なぜそこまでやるの?」と聞くと、池田さんはこう答える。「中途半端なものでお金を取ってはいけないから」と。
腹痛に金縛り 実生活に影響を及ぼすほどの役作り
病院で心理カウンセラーとして働く茉優役で主演する池田さんは「大の怖がり」というが、恐怖以上に『貞子』の持つ人間ドラマに惚れた。「脚本を読むまでに怖い、怖い! と5分くらいごねましたが、読み進めるうちに怖さだけではない、濃密な人間ドラマや貞子誕生の背景に魅力を感じた」と出演を決めたそう。一度やると決めたら徹底的で、恐怖に追いつめられるシーンでは「この撮影が終わるまでは泣き止まないぞ! と決めて、目も鼻もパンパンに腫らして、目をそむけたくなるような顔を意識。怖がったり驚いたりするリアクションは意外と難しく、先の展開を知っていると予定調和になってしまうので、心境面でも自分の呼吸音を“うるさい!”と感じるくらいピリついた精神状態にした」と熱演を報告する。
撮影期間中はお腹を壊すくらい自分を追い詰め、金縛りにもあった。泣きのシーンでは床が涙でぬれてしまうくらい涙を流したという。演技という範疇を超えた取り組みは「不器用だから。力加減の調整ができないタイプ」と謙遜するが「学生時代に、チケット代高いなぁと思いながら映画の料金を払っていた体験もあるからこそ、中途半端なものを見せてお金を取ってはいけないと思う。中途半端な気持ちでやっているとお客さんに必ずバレます。私の生活もかかっていますから、いただいた仕事にすべてをかけるのは当たり前」。学生時代の金銭感覚がプロ意識の根幹をなしている。
ジャンルの枠を超える新たな挑戦に「やるっきゃない!」
それにしても「不器用」というわりには、モデル、編集者、歌手、タレント、女優とジャンルに捕らわれぬ多面的な活動ぶり。ジャンル開拓の意図は「人生を豊かにしたいと思って日々生きているので、いい走馬燈作りだと思っています。仕事のスケジュールなど物理的に無理な状況であっても、興味を持っていることや面白そうな作品に出合ったら心がドキドキして、やるやらないという考えの前に体が動いちゃう。動物的なんです」と自己分析。
くわえて今年は映画監督という肩書も増える。23歳にして監督業進出という驚くべきことだが、池田さんに関してはその感情が不思議なほどわかない。池田さん自身も「周囲の人たちから『何かをしでかしてくれそう』という見守られ方をされているのは肌で感じる」と認めるところだが、違う畑への挑戦にはリスクがつきもの。怖さや躊躇はないのだろうか。「不安や怖さはあるけれど、みんなと何か面白いことをしたい、というのが一番」と迷いはなく「ナンパ形式でどんどん人に声をかけて、やるっきゃない! となる。そういう勢いのときこそ台風のように人を巻き込んでいけるんです」。“クリエイティブ”という言葉を原動力に、池田エライザは猪突猛進な人だ。
怖い貞子降臨! かと思いきや、ポスタービジュアルが解禁された際に、とある人物のおののき顔が「怖すぎる!」と、そちらの方がいち早く話題になった。主演女優の池田エライザである。ただでさえパッチリ眼なのに、目玉がこぼれんばかりの見開きぶり。劇中でも泣き、わめき、涙で顔をグチャグチャにさせる迫真の恐怖演技を披露している。美しい顔が並ぶ煌びやかなモデル業界出身。「なぜそこまでやるの?」と聞くと、池田さんはこう答える。「中途半端なものでお金を取ってはいけないから」と。
腹痛に金縛り 実生活に影響を及ぼすほどの役作り
病院で心理カウンセラーとして働く茉優役で主演する池田さんは「大の怖がり」というが、恐怖以上に『貞子』の持つ人間ドラマに惚れた。「脚本を読むまでに怖い、怖い! と5分くらいごねましたが、読み進めるうちに怖さだけではない、濃密な人間ドラマや貞子誕生の背景に魅力を感じた」と出演を決めたそう。一度やると決めたら徹底的で、恐怖に追いつめられるシーンでは「この撮影が終わるまでは泣き止まないぞ! と決めて、目も鼻もパンパンに腫らして、目をそむけたくなるような顔を意識。怖がったり驚いたりするリアクションは意外と難しく、先の展開を知っていると予定調和になってしまうので、心境面でも自分の呼吸音を“うるさい!”と感じるくらいピリついた精神状態にした」と熱演を報告する。
撮影期間中はお腹を壊すくらい自分を追い詰め、金縛りにもあった。泣きのシーンでは床が涙でぬれてしまうくらい涙を流したという。演技という範疇を超えた取り組みは「不器用だから。力加減の調整ができないタイプ」と謙遜するが「学生時代に、チケット代高いなぁと思いながら映画の料金を払っていた体験もあるからこそ、中途半端なものを見せてお金を取ってはいけないと思う。中途半端な気持ちでやっているとお客さんに必ずバレます。私の生活もかかっていますから、いただいた仕事にすべてをかけるのは当たり前」。学生時代の金銭感覚がプロ意識の根幹をなしている。
ジャンルの枠を超える新たな挑戦に「やるっきゃない!」
それにしても「不器用」というわりには、モデル、編集者、歌手、タレント、女優とジャンルに捕らわれぬ多面的な活動ぶり。ジャンル開拓の意図は「人生を豊かにしたいと思って日々生きているので、いい走馬燈作りだと思っています。仕事のスケジュールなど物理的に無理な状況であっても、興味を持っていることや面白そうな作品に出合ったら心がドキドキして、やるやらないという考えの前に体が動いちゃう。動物的なんです」と自己分析。
くわえて今年は映画監督という肩書も増える。23歳にして監督業進出という驚くべきことだが、池田さんに関してはその感情が不思議なほどわかない。池田さん自身も「周囲の人たちから『何かをしでかしてくれそう』という見守られ方をされているのは肌で感じる」と認めるところだが、違う畑への挑戦にはリスクがつきもの。怖さや躊躇はないのだろうか。「不安や怖さはあるけれど、みんなと何か面白いことをしたい、というのが一番」と迷いはなく「ナンパ形式でどんどん人に声をかけて、やるっきゃない! となる。そういう勢いのときこそ台風のように人を巻き込んでいけるんです」。“クリエイティブ”という言葉を原動力に、池田エライザは猪突猛進な人だ。
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