「海街チャチャチャ」キム・ソンホ、愛すべき“ホン班長”を語る「自分もこんな人間になれたら」
シネマカフェ2021年10月2日(土)23時0分
「ヴィンチェンツォ」や「わかっていても」「賢い医師生活」、そして「イカゲーム」など、今年もヒット作が続くNetflixの韓国ドラマ。その中で、週末に“癒し”を与えてくれるラブコメディとして“沼落ち”する人を続々と生み出しているのが、「海街チャチャチャ」だ。今回は“ホン班長”ことホン・ドゥシク役で熱い注目を集めている、キム・ソンホのインタビューがシネマカフェに到着した。
舞台俳優から映像の世界に転身したキム・ソンホは、Netflix配信中の若きIT起業家たちを描いた「スタートアップ:夢の扉」で、ペ・スジ演じるダルミを巡ってナム・ジュヒョク演じる“ドサン派”と彼が演じる“ジピョン派”の論争を巻き起こし、韓国のみならず日本でもブレイク。第57回百想芸術大賞では一般投票による「TiKToK人気賞」を獲得した。
本作で彼が演じるホン・ドゥシクは、ソウル大学を卒業しながら、海辺の小さな村コンジンで、いわゆる“何でも屋”・“便利屋”のようなことをしている謎多き青年だ。「ドゥシクは決まった職業や規範に縛られない、自由気ままな人間です。とてもとっつきやすい性格で、誰とでも仲良くなれるんです。知らない人に声をかけて親しげに会話をしたり、困っている人を助けたりするのはそう簡単ではありませんが、ドゥシクはそういうことができてしまう人間なんです。それに何だって器用にこなせるので、うらましい限りですよ!」と、ソンホは愛を込めてキャラクターを語る。
「ホン・ドゥシクは私の中に根付いている」
では、キム・ソンホ自身、何か得意なことはあるかと聞いてみると、「自分で『これが得意!』と言えるものはありませんね。特技はまだ模索中なんです。得意なことは特にないのですが、演技が大好きということだけははっきり言えます。大好きな演技を特技にできたらなと思っていますよ(笑)」と応じる。また、ドゥシクは多種多様な資格を持っていることも話題だが、「フルーツ盛り付けの資格は取ってみたいですね! 初めて聞いたとき、すごく面白そうだと思いました。そんな資格を持っていたら、もっとたくさんの人を笑顔にできるでしょうね!(笑)」と、語るところはまさしくドゥシクのよう。
すると「ドゥシクというキャラクターは私の中に根付いているので、半分は私そのものではないかと思っています」とソンホ。「ちょっとワイルドで無口なところは私とは違いますね。 それに、ドゥシクは他人の心の傷をほじくり返すようなことはせず、そっと肩を貸してあげるような人なんです。簡単なことではないでしょうが、自分もそういう人間になりたいですね」と語る。
「私だったらドゥシクのような人生は送らなかっただろうと思います。ドゥシクはコンジン村に帰ってきましたが、私だったらそうはしなかったでしょう。ドゥシクという自分とは違うキャラクターを演じることで、自分なら選択しなかった人生を体験できたと思います。人見知りな性格は2人とも共通しているところでしょうか。ドゥシクは自分のことを自慢するとき、ちょっとウザい感じになりますが、それは彼が恥ずかしがり屋だからなんだと思います(笑)」と、ドゥシクについて次々に言葉が溢れ、キャラクターを追求していることが窺える。
さらに、本作では「キム・ソンホのどういった一面が見られる?」と聞くと、「のびのびとしていて、ちょっとずぼらな私の一面が出ていると思います。これまで出演した作品では、職業柄、あるいは他のキャラクターとの関係でお堅いイメージの役が多かったですが、ドゥシクはまったく自由気ままで柔軟な人物なので、そんなキャラクターを演じる私の演技を楽しんでもらえたらと思います」と明かす。
「ドゥシクはかなり成熟した人間です。何でも知っていますが、あまりお喋りではありません。人をどう手助けしたらよいかも心得ていて(相手がヘジンのとき以外は)、自分もこんな人間になれたらいいなと思います」と語るソンホ。
シン・ミナは「その美しさと愛らしさそのままの人」
そんなドゥシクと関係を深めていく、コンジンで歯科医院を開業したユン・ヘジンを演じたのはシン・ミナ。日本にもファンが多い人気女優の1人だ。
「彼女の出演作を観たときは、美しいだけでなく愛らしさもあり、明るくエネルギッシュな人だと感じました。実際に会って共演してみると、その美しさと愛らしさそのままの人でしたね!」とソンホ。「いつもとても思いやりがあって、その場のみんなが撮影を楽しめるよう気を配っていました。彼女と共演できて本当によかったと思いました」と振り返る。
「何よりもまず、ミナがヘジンを演じたことで、キャラクターの魅力がさらに増したと思います。ヘジンにはある家族の問題があって、それがわかると彼女の行動に共感できるようになるのですが、それがなかったとしても彼女はそのままで魅力的なキャラクターですね。ミナはヘジンを自然体でとても上手く演じてくれたので、私の演技とも良い化学反応が起こっていたと思います。そういった点も楽しんでもらえるとうれしいですね! (笑)」
「現場では一緒にたくさん笑いました。ミナとは新しい略語を一緒に勉強したんですが、あのときは 2人で笑ってばかりでした」とソンホ。また、“恋のライバル”チ・ソンヒョン を演じるイ・サンイについては、「一見真面目なんですが、実はとてもウィットに富んでいて楽しい人なんです。2人には大いに笑わせてもらったので、撮影中は本当に楽しいひと時でした」。
想像するだけで
「心が温まって安らかな気持ちになる」コンジン
また、「海街チャチャチャ」は地域や住民の人間ドラマも描くことでいっそう優しさにあふれた作品となっている。
「最近は近所付き合いも難しい時代になりましたが、私が小さい頃は食べ物のおすそ分けもよくありましたし、隣近所の付き合いは当たり前のことでした」と言い、「『海街チャチャチャ』の撮影中は、そういった子供の頃のことをよく思い出しました。コンジン村の人たちと何気ない会話をすることで、ちょっと立ち止まって辺りを見回す時間も増えました」と明かす。
温かい撮影の裏側も見えてくる本作。物語の舞台となる海辺の町も大きな役割を果たしている。「(ロケ地の)浦項の景色は本当に素敵です。ただその辺を散歩するだけでストレス解消になりました。浦項での撮影は本当に素晴らしいひと時だったので、ソウルに戻ったら何だか変な感じがしました」とソンホ。「あの街の美しい景色は、心の安らぎでした。時間が空くと、よく美味しいものを食べに行きました。ずわい蟹にコングクス(冷たい豆乳スープの麺)、それにイカ料理も食べましたね(笑)」と大いに楽しんだよう。
「本作の台本を読めば読むほど、その美しさが伝わってきました。台本を読みながらその場面を想像すると、心が温まって安らかな気持ちになるのを感じ、こんな素敵な作品に自分も参加したいと思ったんです」とソンホ。「ファンには、コンジン村の素敵な人々や、美しく心安らぐ風景をぜひ見てもらいたい」とアピールしつつ、最も印象に残っているシーンとして「間違いなくサーフィンのシーン」と挙げ、「完成した映像を見たら、実際より上手く見えていて助かりました(笑)」と朗らかに語る。
劇中ではドゥシクが抱える“心の闇”も明らかになりつつあり、ユジンとチPDとの三角関係の行方も気になるばかり。これからも新しい魅力を振りまき続けるキム・ソンホ、そしてホン・ドゥシクに注目していてほしい。
Netflixシリーズ「海街チャチャチャ」は独占配信中。
舞台俳優から映像の世界に転身したキム・ソンホは、Netflix配信中の若きIT起業家たちを描いた「スタートアップ:夢の扉」で、ペ・スジ演じるダルミを巡ってナム・ジュヒョク演じる“ドサン派”と彼が演じる“ジピョン派”の論争を巻き起こし、韓国のみならず日本でもブレイク。第57回百想芸術大賞では一般投票による「TiKToK人気賞」を獲得した。
本作で彼が演じるホン・ドゥシクは、ソウル大学を卒業しながら、海辺の小さな村コンジンで、いわゆる“何でも屋”・“便利屋”のようなことをしている謎多き青年だ。「ドゥシクは決まった職業や規範に縛られない、自由気ままな人間です。とてもとっつきやすい性格で、誰とでも仲良くなれるんです。知らない人に声をかけて親しげに会話をしたり、困っている人を助けたりするのはそう簡単ではありませんが、ドゥシクはそういうことができてしまう人間なんです。それに何だって器用にこなせるので、うらましい限りですよ!」と、ソンホは愛を込めてキャラクターを語る。
「ホン・ドゥシクは私の中に根付いている」
では、キム・ソンホ自身、何か得意なことはあるかと聞いてみると、「自分で『これが得意!』と言えるものはありませんね。特技はまだ模索中なんです。得意なことは特にないのですが、演技が大好きということだけははっきり言えます。大好きな演技を特技にできたらなと思っていますよ(笑)」と応じる。また、ドゥシクは多種多様な資格を持っていることも話題だが、「フルーツ盛り付けの資格は取ってみたいですね! 初めて聞いたとき、すごく面白そうだと思いました。そんな資格を持っていたら、もっとたくさんの人を笑顔にできるでしょうね!(笑)」と、語るところはまさしくドゥシクのよう。
すると「ドゥシクというキャラクターは私の中に根付いているので、半分は私そのものではないかと思っています」とソンホ。「ちょっとワイルドで無口なところは私とは違いますね。 それに、ドゥシクは他人の心の傷をほじくり返すようなことはせず、そっと肩を貸してあげるような人なんです。簡単なことではないでしょうが、自分もそういう人間になりたいですね」と語る。
「私だったらドゥシクのような人生は送らなかっただろうと思います。ドゥシクはコンジン村に帰ってきましたが、私だったらそうはしなかったでしょう。ドゥシクという自分とは違うキャラクターを演じることで、自分なら選択しなかった人生を体験できたと思います。人見知りな性格は2人とも共通しているところでしょうか。ドゥシクは自分のことを自慢するとき、ちょっとウザい感じになりますが、それは彼が恥ずかしがり屋だからなんだと思います(笑)」と、ドゥシクについて次々に言葉が溢れ、キャラクターを追求していることが窺える。
さらに、本作では「キム・ソンホのどういった一面が見られる?」と聞くと、「のびのびとしていて、ちょっとずぼらな私の一面が出ていると思います。これまで出演した作品では、職業柄、あるいは他のキャラクターとの関係でお堅いイメージの役が多かったですが、ドゥシクはまったく自由気ままで柔軟な人物なので、そんなキャラクターを演じる私の演技を楽しんでもらえたらと思います」と明かす。
「ドゥシクはかなり成熟した人間です。何でも知っていますが、あまりお喋りではありません。人をどう手助けしたらよいかも心得ていて(相手がヘジンのとき以外は)、自分もこんな人間になれたらいいなと思います」と語るソンホ。
シン・ミナは「その美しさと愛らしさそのままの人」
そんなドゥシクと関係を深めていく、コンジンで歯科医院を開業したユン・ヘジンを演じたのはシン・ミナ。日本にもファンが多い人気女優の1人だ。
「彼女の出演作を観たときは、美しいだけでなく愛らしさもあり、明るくエネルギッシュな人だと感じました。実際に会って共演してみると、その美しさと愛らしさそのままの人でしたね!」とソンホ。「いつもとても思いやりがあって、その場のみんなが撮影を楽しめるよう気を配っていました。彼女と共演できて本当によかったと思いました」と振り返る。
「何よりもまず、ミナがヘジンを演じたことで、キャラクターの魅力がさらに増したと思います。ヘジンにはある家族の問題があって、それがわかると彼女の行動に共感できるようになるのですが、それがなかったとしても彼女はそのままで魅力的なキャラクターですね。ミナはヘジンを自然体でとても上手く演じてくれたので、私の演技とも良い化学反応が起こっていたと思います。そういった点も楽しんでもらえるとうれしいですね! (笑)」
「現場では一緒にたくさん笑いました。ミナとは新しい略語を一緒に勉強したんですが、あのときは 2人で笑ってばかりでした」とソンホ。また、“恋のライバル”チ・ソンヒョン を演じるイ・サンイについては、「一見真面目なんですが、実はとてもウィットに富んでいて楽しい人なんです。2人には大いに笑わせてもらったので、撮影中は本当に楽しいひと時でした」。
想像するだけで
「心が温まって安らかな気持ちになる」コンジン
また、「海街チャチャチャ」は地域や住民の人間ドラマも描くことでいっそう優しさにあふれた作品となっている。
「最近は近所付き合いも難しい時代になりましたが、私が小さい頃は食べ物のおすそ分けもよくありましたし、隣近所の付き合いは当たり前のことでした」と言い、「『海街チャチャチャ』の撮影中は、そういった子供の頃のことをよく思い出しました。コンジン村の人たちと何気ない会話をすることで、ちょっと立ち止まって辺りを見回す時間も増えました」と明かす。
温かい撮影の裏側も見えてくる本作。物語の舞台となる海辺の町も大きな役割を果たしている。「(ロケ地の)浦項の景色は本当に素敵です。ただその辺を散歩するだけでストレス解消になりました。浦項での撮影は本当に素晴らしいひと時だったので、ソウルに戻ったら何だか変な感じがしました」とソンホ。「あの街の美しい景色は、心の安らぎでした。時間が空くと、よく美味しいものを食べに行きました。ずわい蟹にコングクス(冷たい豆乳スープの麺)、それにイカ料理も食べましたね(笑)」と大いに楽しんだよう。
「本作の台本を読めば読むほど、その美しさが伝わってきました。台本を読みながらその場面を想像すると、心が温まって安らかな気持ちになるのを感じ、こんな素敵な作品に自分も参加したいと思ったんです」とソンホ。「ファンには、コンジン村の素敵な人々や、美しく心安らぐ風景をぜひ見てもらいたい」とアピールしつつ、最も印象に残っているシーンとして「間違いなくサーフィンのシーン」と挙げ、「完成した映像を見たら、実際より上手く見えていて助かりました(笑)」と朗らかに語る。
劇中ではドゥシクが抱える“心の闇”も明らかになりつつあり、ユジンとチPDとの三角関係の行方も気になるばかり。これからも新しい魅力を振りまき続けるキム・ソンホ、そしてホン・ドゥシクに注目していてほしい。
Netflixシリーズ「海街チャチャチャ」は独占配信中。
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