「ベトナムは非常に魅力的」 『MONSOON/モンスーン』撮影監督明かす製作秘話&場面写真
シネマカフェ2021年12月13日(月)17時20分
『MONSOON/モンスーン』 (C)MONSOON FILM 2018 LIMITED, BRITISH BROADCASTING CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE 2019
もっと画像をみる
『クレイジー・リッチ!』『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』のヘンリー・ゴールディング主演の『MONSOON/モンスーン』より場面写真が解禁され、撮影監督であるベンジャミン・クラカンが撮影での秘話を明かしたコメントも到着した。
カンボジアから逃れてベトナムに渡ったのち8歳まで同国で過ごし、“ボート難民”として渡英した過去を持つホン・カウ監督(『追憶と、踊りながら』)が、30年ぶりにサイゴン(現ホーチミン)へ帰郷した主人公・キットのアイデンティティを探す旅路を綴った本作。
圧倒的な映像美をとらえた撮影監督を務めたのは、第93回アカデミー賞で作品賞ほか5部門へノミネート、脚本賞を受賞した『プロミシング・ヤング・ウーマン』のベンジャミン・クラカン。これまで、第31回サンダンス映画祭ワールド・ドキュメンタリー部門で観客賞を受賞した『Dark Horse(原題)』や、『ハイエナ』、第72回英国アカデミー賞英国作品賞にノミネートされた『Beast』なども手掛けてきた彼が今回、本作でホン・カウ監督と初めてタッグを組んだ。
ベンジャミン・クラカンは撮影当時を「ベトナムは非常に魅力的でした」とふり返る。本作の撮影まで、イギリスでしか撮影現場を経験していなかった彼にとってベトナムでの撮影は初めての試みで「異なる環境を開拓する機会は刺激的なもの」だったという。
ホン・カウ監督が普段用いないような美的なテイクを提案していったクラカン。「プロット先行の脚本ではなく静観的な映画でしたので、挑戦的な撮影に対してオープンだと感じました。押し付けがましさを出さず、登場人物に余地を与えて、登場人物が沈思している瞬間をいかにして捉えるかが重要だと私たちは同意しました。また、ベトナムは非常に濃密な環境ですので、それと対照的な静謐さとスローなテンポで、キットが苦労しながらも周囲と関わる様を表現したいと思いました」と明かす。
この度解禁された場面写真も、ベトナムの湿度や風をそのまま肌で感じられるようなショットや、画面を越えて喧騒が聞こえてきそうな人混みの景色などが印象的だ。また、クラカンは脚本を読んだ時、ホーチミンの個性が際立って感じたと語る。「私は都会的な映画が好きなんです。ミケランジェロ・アントニオーニ監督の大ファンで、セットがあたかも一つの役のような作品を好みます」。これはロンビエン橋や統一会堂といった、ベトナム戦争における重要なランドマークを撮影場所に選んだホン・カウ監督にとっても重要な観点だった。そこで撮影することで、明確にそうしたランドマークに言及することなく、過去と現在を潜在的に表現している。
“いま”のベトナムを映し出す風景とともに、1シーン1シーンのロケーションにも注目したい。
『MONSOON/モンスーン』は2022年1月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。
カンボジアから逃れてベトナムに渡ったのち8歳まで同国で過ごし、“ボート難民”として渡英した過去を持つホン・カウ監督(『追憶と、踊りながら』)が、30年ぶりにサイゴン(現ホーチミン)へ帰郷した主人公・キットのアイデンティティを探す旅路を綴った本作。
圧倒的な映像美をとらえた撮影監督を務めたのは、第93回アカデミー賞で作品賞ほか5部門へノミネート、脚本賞を受賞した『プロミシング・ヤング・ウーマン』のベンジャミン・クラカン。これまで、第31回サンダンス映画祭ワールド・ドキュメンタリー部門で観客賞を受賞した『Dark Horse(原題)』や、『ハイエナ』、第72回英国アカデミー賞英国作品賞にノミネートされた『Beast』なども手掛けてきた彼が今回、本作でホン・カウ監督と初めてタッグを組んだ。
ベンジャミン・クラカンは撮影当時を「ベトナムは非常に魅力的でした」とふり返る。本作の撮影まで、イギリスでしか撮影現場を経験していなかった彼にとってベトナムでの撮影は初めての試みで「異なる環境を開拓する機会は刺激的なもの」だったという。
ホン・カウ監督が普段用いないような美的なテイクを提案していったクラカン。「プロット先行の脚本ではなく静観的な映画でしたので、挑戦的な撮影に対してオープンだと感じました。押し付けがましさを出さず、登場人物に余地を与えて、登場人物が沈思している瞬間をいかにして捉えるかが重要だと私たちは同意しました。また、ベトナムは非常に濃密な環境ですので、それと対照的な静謐さとスローなテンポで、キットが苦労しながらも周囲と関わる様を表現したいと思いました」と明かす。
この度解禁された場面写真も、ベトナムの湿度や風をそのまま肌で感じられるようなショットや、画面を越えて喧騒が聞こえてきそうな人混みの景色などが印象的だ。また、クラカンは脚本を読んだ時、ホーチミンの個性が際立って感じたと語る。「私は都会的な映画が好きなんです。ミケランジェロ・アントニオーニ監督の大ファンで、セットがあたかも一つの役のような作品を好みます」。これはロンビエン橋や統一会堂といった、ベトナム戦争における重要なランドマークを撮影場所に選んだホン・カウ監督にとっても重要な観点だった。そこで撮影することで、明確にそうしたランドマークに言及することなく、過去と現在を潜在的に表現している。
“いま”のベトナムを映し出す風景とともに、1シーン1シーンのロケーションにも注目したい。
『MONSOON/モンスーン』は2022年1月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。
Copyright (c) 2021 IID, Inc. All rights reserved.
「モンスーン」をもっと詳しく
「モンスーン」のニュース
-
梅雨末期の大雨 モンスーンの影響まだ続く7月13日15時36分
-
前線停滞 長崎市たった2日で5月平年ひと月分を超える雨 今年の梅雨入りどうなる?5月7日16時59分
-
モンスーントラフ 例年より深く 台風発生のきっかけになることも 夏にかけての天候4月26日10時9分
-
南西モンスーン 7月初めにインド全域を覆う 日本では三連休明けにかけて度々大雨7月13日15時9分
-
モンスーンの影響でインド・タイなど5月から大雨 24日〜25日は日本で大雨の恐れ6月23日9時52分
-
南西モンスーン平年より1週間程度早い北上 6月に入ると早々に本州も梅雨入りか5月17日16時48分
-
「ベトナムは非常に魅力的」 『MONSOON/モンスーン』撮影監督明かす製作秘話&場面写真12月13日17時20分
-
沖縄の南にモンスーントラフ 台風が発生しやすい環境に7月15日15時15分
-
11月1日は紅茶の日 モンスーンがもたらす茶葉の旬11月1日6時10分
-
11/1は紅茶の日 モンスーンと茶葉の素敵な関係11月1日11時40分