平壌行きの「極秘の国際貨物列車」運行再開のウワサが急速に広がる
米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は19日、中国・丹東の鉄道関連部署で勤務する情報筋の話として、17日未明に丹東を出発した貨物列車が、北朝鮮の新義州(シニジュ)税関を経て、平壌の西浦(ソポ)駅に向かったと報じた。
1年2ヶ月ぶりに運行再開したこの国際貨物列車だが、市民の目に触れないようにするためか、午前3時に出発した。RFAの平安北道(ピョンアンブクト)の情報筋が、その後の動きについて語った。
17日の午前3時に丹東駅を出発したこの列車は、川向うの新義州駅で1時間ほど停車し、簡単な消毒を行なってから、積み荷の確認、通関手続きを行わないまま、すぐに平壌の西浦駅に向けて出発した。
北京または丹東を出発し平壌に向かう一般的な国際旅客列車の場合、新義州駅で3時間ほど停車して、乗客の入国手続きや通関検査を行う。貨物列車ならそれ以上かかると思われるが、今回は中央の特別指示により、コロナ対策の消毒だけ行なって、通関検査は行われなかったとのことだ。
貨物列車には出発地と行き先を示すサボが掲げられていなかったが、貨車のサイズと形から中国から来たものであることがわかったものの、有蓋貨車で積荷が何かはわからなかったと、この情報筋は述べた。
新義州市の幹部である情報筋は、貨物の中身はわからないとしつつも、列車は15〜6両編成で、1両あたり1トンの貨物を積載できることを考えると、相当量の物資が平壌に運ばれただろうと述べた。
列車は当日の日の出(午前6時2分)前の午前4時に出発したが、それでも国際貨物列車の1年2ヶ月ぶりの入国の話は、新義州市民の間にあっという間に広がった。
これに対して、新義州駅の鉄道安全部(鉄道警察)が、情報が流出したとして調査に乗り出した。駅員はもちろん、駅周辺に住む多くの住民に目撃されたのに、情報を漏らした者をあぶり出そうとしているのは、自力更生を強調しつつも、中国から支援物資を受け取ったことを隠したいという当局の意図があるのではないかと、前述の情報筋は述べた。
17日に北朝鮮に入った貨物列車は、当局の命令、許可に基づいて特別に輸入が認められた何らかの物資を積んでいることは間違いないだろう。
一方、丹東の鉄道関連情報筋は、数週間前から、別の貨物列車が物資を積載した状態で丹東駅で待機しているが、前回のものと異なり【丹東ー西浦】と書かれたサボが掲げられていると伝えた。これは、秘密の物資ではない可能性を示唆している。
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