ノーベル平和賞「日本被団協」委員の発言をイスラエル駐日大使が「不適切」と批判 ガザでは避難用テントや学校への空爆続く イスラエルは国連軍への攻撃も 須賀川記者解説
イスラエル軍の攻撃で炎上するガザの避難用テントで4人が犠牲となりました。レバノンでは、国連の平和維持軍までイスラエル軍の攻撃を受ける事態に。国連トップは戦争犯罪の可能性も言及しています。
イスラエル駐日大使がノーベル平和賞「日本被団協」を「不適切」と批判
11日、ノーベル平和賞に選ばれた「日本被団協」。箕牧代表委員は、パレスチナ自治区ガザで起きている惨状についてこう語りました。
日本被団協 箕牧智之代表委員
「ガザの子どもが血をいっぱい出して抱かれている。80年前の日本と同じ、重なりますよ」
この発言に対し、イスラエルのコーヘン駐日大使が祝意を示した上で、こう批判したのです。
イスラエル コーヘン駐日大使
「ガザと80年前の日本との比較は、不適切かつ根拠に欠けています」
また、2023年10月にイスラム組織「ハマス」がイスラエルに越境攻撃をしたことに、日本被団協が触れていないことを指摘。
しかし、大使自身もイスラエルの攻撃で、4万人以上のガザの人々が犠牲になっている現状に言及していません。
イスラエルは国連軍も攻撃 国連トップ「戦争犯罪の可能性」
そのガザでは14日、ガザ中部にある病院に併設された避難用のテントがイスラエル軍の空爆を受けました。バケツやホースで消火を試みますが、炎がおさまる気配はなく、次々に運ばれる負傷者の姿も。
ガザ市民
「炎に包まれた人を救うことができず、目の前で生きたまま焼かれてしまった」
この空爆で、少なくとも4人が死亡したということです。
また、ガザ中部の学校でも空爆があり、避難していた1歳の男の子と母親が犠牲になりました。
男の子の祖母
「私が育てた子なのよ…」
男の子の叔母
「彼は学校で生まれ、学校で殉教しました。何も見ないまま、白い布に包まれて人生を終えました」
一方、イスラエルはレバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」に対しても攻勢を強めていますが、ネタニヤフ首相は…
イスラエル ネタニヤフ首相
「我々はベイルートを含む、レバノンのあらゆる場所でヒズボラを容赦なく攻撃し続ける」
さらに、レバノンとイスラエルの国境の監視など、平和維持活動を担う国連レバノン暫定軍の拠点に戦車で侵入し破壊するなど、攻撃を仕掛けたのです。
23ジャーナリスト 須賀川拓記者
「レバノンに今駐留している国連平和維持軍は、国連安保理決議のもと採択されてそこにいるわけですよね。安保理常任理事国はもとより、当事国であるイスラエルも当然、その決議のもと、そこの行動に賛同を示さなくてはいけない。にもかかわらず、今回直接的でなおかつ意図的な攻撃がイスラエル側によって行われた。前代未聞である以上に、極めて問題視されるべき」
攻撃により負傷者も出ている国連軍。国連のグテーレス事務総長は13日、「戦争犯罪にあたる可能性がある」と警告しています。
TBS
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