日本の印象「良くない」、中国で87・7%に急増…日中関係「重要ではない」は過去最高

読売新聞2024年12月2日(月)20時25分

初の首脳会談に臨む石破首相(左)と習近平中国国家主席(11月15日、ペルー・リマで)=川口正峰撮影

 日本と中国の国民意識を探る第20回日中共同世論調査(実施=言論NPO、中国国際伝播集団)の結果が2日、発表された。中国側で日本の印象が「良くない」と回答した人は、「どちらかといえば」を含めて前年比24・8ポイント増の87・7%に上り、日本政府が尖閣諸島を国有化した翌年の2013年に次ぐ過去2番目の高さとなった。

 調査は18歳以上を対象に10~11月に行われ、日本では1000人、中国では10都市の1500人から回答を得た。日本側で中国の印象が「良くない」と回答したのは、89・0%(前年比3・2ポイント減)だった。

 中国側では、日中関係が「重要ではない」と答えた人も、「どちらかといえば」を含めて前年比40・5ポイント増の59・6%で過去最高となった。日中関係の発展を阻害する主な問題を複数回答で聞くと、中国側は「東京電力福島第一原子力発電所の処理水海洋放出」が35・5%(同29・7ポイント増)で最も多かった。

 中国側で日本の情報を得る手段を複数回答で聞くと、「中国のニュースメディア」が75・2%に上り、このうち「携帯機器からのインターネット」が55・5%で最多だった。中国のSNSでは反日的な書き込みが多く、対日感情の悪化に影響した可能性がある。

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